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アイヌへの興味がますますつのりました。
もしかしたら『ゴールデンカムイ』を読んだことのない人には少し分かりずらいかも。
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せっかく北海道に住んでいるのにアイヌのことをあまりわかっていなく、ゴールデンカムイを見てアイヌに興味が出てきたので購入。アイヌの人たちの人生観がとてもいいですね。自分も全ての環境に感謝しながら生きていきたいです。
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タイトルに惹かれて購入。
「ゴールデンカムイ」は2018年にマンガ大賞を受賞し、アニメ化もされた作品。
「ゴールデンカムイ」は未読なのですが、それでもアイヌのことについて知らないことだらけで、楽しめました。
読んだことのある人には、物語の背景を楽しめ、所々文章に関連したシーンが出てきますので、ファンであるほどのめりこめるのではないかと思います。
アイヌ文化は、今まで触れることはあまりなかったので、驚きのことばかりでした。特に北海道に関する言葉(例えば、トナカイやコンブなど)がアイヌに由来していることが驚きでした。
私は昔から歴史が苦手で、なかなか読み進められないのですが、本書は比較的読みやすく、マンガのシーンや「ドラゴンボール」にも触れながら、丁寧にアイヌのことについて書かれているので、いつの間にか知識がスッと入ることができました。
アニメ化されているということで、その裏側とかも盛り込まれています。特に発音。読みにくい発音があるため、実際にアニメではどのように発音しているのか気にさせてくれました。「声優さん、お疲れ様です。」と思わず思ってしまいました。
アイヌの入門書として、大学の教科書みたいに堅苦しくなく、わかりやすく解説されているので、「ゴールデンカムイ」を読んでいる人も読んでいない人も知識を学べるのではないかと思います。
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10年以上前にシャーマンキングにハマり、アイヌのことはその時知った。
なんとなくもっと知りたいなあと感じてはいたけど改めて文献を読んだりする機会はなかったのでそのままにしていたが、ゴールデンカムイにハマりアイヌの文化や食や言葉など昔よりたくさん知ることができた。
だがこれは漫画なので、実際はどうなんだろう?と気になる部分もあり、ゴールデンカムイも好きだし、タイトルに惹かれて買ってみた。
章ごとにテーマが分かれており端的に書かれており、漫画から入った者としてもとっつきやすく「あ!この場面わかるわかる」というところもあり、読んでて楽しかった。
10年以上前よりは理解も深まったかなという気持ち。
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パラパラとめくると、人気漫画「ゴールデンカムイ」のカットが豊富に採用されているので、簡単に読み終えることができるだろう、と軽く考えて買うと、何の、なんと2カ月もかかってしまった。予想以上に、アイヌの世界を本格的に論じた入門書だったからである。更に言えば、アイヌを縄文人と同等視するのは厳に戒めねばならないとしても、古代史に興味ある者としては、アイヌの世界観に古代の世界観が生き生きと息づいていることを認めざるを得ないからである。そこがとても驚きで、読むのに時間がかかった。また、「ゴールデンカムイ」が思った以上に、厳密に学問的根拠を元に作画・構想されていたことにも驚いた。
以下興味深かった所。
・この世の中で、何らかの活動をしていると考えられ、人間に出来ないようなことをするもの、人間のために何らかの役に立ってくれているものを、特にカムイと認めている。人間とカムイ(=環境、自然ではない)は、お互いがお互いを必要とするパートナー。だから、カムイが悪いことをしたら、人間がバチをあてることもできる。
・力の強いウエンカムイ(悪いカムイ)を退治するため、肉を細かく刻んで撒き散らし、その肉がじわじわ寄り集まって元のクマの形に戻らないように、火のカムイの垢とされる霊力のある囲炉裏の灰をかけたり、ゴミと一緒に燃やしたりする。更に「地下の冥府」に落とすために「普通の男」がカムイたちに祈る。誰でもできるのは、言葉というのは、それだけの重みを持つから。
・アイヌの男に求められる資質は3つ。「雄弁」「度胸」「美貌」。
・アイヌは人間が自分の意志だけで行動しているのではないことをよく知っている。言うつもりでないことをつい言ってしまったり。現代で言えば、「意識下」があるわけだが、アイヌは「憑神」がついていると説明する。
・普通のカムイは目に見えないが、夢の中でカムイたちは人間の姿で出てくる。普段聞く鳥や獣の鳴き声や木々のざわめきは、理解できないが、夢の中では、ちゃんと理解できる言葉で話しかけてくる。
・アイヌ文化と縄文文化は繋がりはある(7世紀まで続縄文文化)。しかし、その間に擦文時代があり、オホーツク文化もある。アイヌは土器の製作をやめている。アイヌの世界観は、カムイとの物々交換、つまり交易という考えを前提としている。これは、和人や近隣諸民族との交易が盛んになって完成されていった考えだろうと思われる。縄文人の世界観とはかなり違うはずだ。
・アシリパ(リは小文字)は、「新年」という意味だが「未来」とも解釈できる。
・争いは言葉で解決する。体力が尽きてもう弁論することができなくなったら負け。決着がつかなくなれば、ストゥ(制裁棒)を使ってお互い殴り参ったというまでやる。物語には、それでもトパットゥミ(忍び+戦争)という、一切言葉を交わさない恐ろしく悲惨な戦いが描かれる。これを起こさないために、争いを解決する方法が作られてきたのだろう。
・ウエペケレ(昔話)とカムイユカラ(歌話)がある。様々な教訓や学びがある。
・「ドラゴンボール」とユカラ(英雄詞曲・英雄叙事詩)は似ている。例えば、みんな空を飛べる。
・カムイは自分の力ではカムイの世界に戻れない。人間の手で解放する。それが狩猟。あの世の入り口は、人の住んでいる所の案外近くにあり、基本的に洞窟になっていて、死者の魂はそこを通って向こう側に出て、そこでこの世と同じように、狩をしたり山菜を採ったりしていると考えられている(この辺りは映画「洗骨」の世界観と同じだ)。道具も傷をつけて、あの世に返す。
・祖先供養では、供物を捧げる時に割ったり切ったり、火をつけたりして、肉体から解放して捧げる。そのあとに肉体を人間が食べる。これは神と人間の「共食」である。酒とかの供物を捧げる時には、必ず捧げる相手の名前と自分の名前を言う。宅配便みたいなもの。あの世は、遠くにあるのではなく、ちょっと離れた実家ぐらいの感覚ではなかったか(この辺りは柳田民俗学と類似している)。
・アイヌの弓は、弓ほどにはしなりを作らず、イチイ(アイヌ語でクネニ)の枝をサクラの樹皮を巻きつけて強化して、グッと曲げただけ。矢じりに刻んだ溝にトリカブトなどの毒を塗りこんで強化する。「クマなら10歩歩けるが、お前なら一歩も歩けずに死ぬ」。毒は各自秘密の成分を加えて、毒の調合を図る。もちろん、至近戦用。
・日露戦争前後のアイヌの人口は、約1万8000人。ほとんどのアイヌはアイヌ語を話せた。現在は、「北海道アイヌ生活実態調査(2017)」によると、1万3000人。しかし、日常的に自由にアイヌ語で会話できる人はいない。しかし、学ぼうと言う力が働けば、消滅危機の言語でも取り戻すことができる。ハワイ語がそのとても良い例。
2019年5月18日読了
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『ゴールデンカムイ』からアイヌ文化に興味を抱きはじめた私にとって、まさしく刺さる内容の本だった。
本書の序章で中川さんが述べられているように、アイヌの人々が現代で、文化の維持・発展のために活動している姿に関心を持つ。その入口として最適と思う。
カムイは人間をとりまいているほぼすべてのものを指すそうだ。対してアイヌとは人間を指す。アイヌとカムイが良い関係を結ぶことによって、お互いに幸福な生活が保たれる。
このような考え方は、現代社会でも生きる。むしろ、私はもっと自分事していきたい考え方だと思う。
少し前に『大量廃棄社会』という本をを読んだ。利益を優先させた商流により、世界には誰も責任を取りたがらない廃棄物で溢れている。地球があらゆる生物にとって持続可能な場所であるために、特に地球へ負荷をかけている人間は、抜本的でスピーディーな革新が必要だ。
その核心を支えるのは、今までの慣習をシフトするためのカンフル剤となるような価値観なのではないか。この価値観は、個々人が取捨選択してつくりあげていけばいいと思うが、私にとってはアイヌの価値観から学ぶことが多いように思った。
この本の巻末には、脚注と『ゴールデンカムイ』より楽しむためのブックガイドがある。この1冊にとどまらず、他のアイヌに関する知見にも触れてみたい。
何よりも、そのような気持ちにさせてくれた本書に感謝である。
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ゴールデンカムイはアニメでたまたま途中から見て、はまってしまった。
この本はその漫画を通じてアイヌの文化を学べる。アイヌについてほとんど知識は無かったが、取っ掛かりとしてはアニメで出てくるシーンを基にしているため判り易かった。
カムイとは何かに宿る精霊的なものを想像していたのだが、動物だろうが道具だろうが全てがカムイであり、それは神から与えられたものである。だから食事を残せば、神に与えられたものを捨てることになり、そのような事をすれば、当然次にはロクな獲物を捕ることが出来なくなる。
和人もそのような意識があれば、環境問題もかなりの部分が改善されるのだが。
後、虹を不吉なものとする感覚。外国にも同様のイメージを持つ国があるらしいが、アイヌでは魔物は汚いものが嫌い(体の弱い子には魔物が近づかないように、うんこ的な名前で呼ぶ)→反対に綺麗なものは魔物も好き→実に綺麗且つ突然現れる→そこには魔物が居るに違いなく、不吉。
また、この漫画で特徴的な事の一つにアイヌの食文化がある。これもこの本では詳しく解説されている。熊・鹿・ウサギにティタタプ…一度は食べてみたいものである。因みに味噌とオソマについても、もちろん書かれています。
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最高級の副読本。ゴールデンカムイへの理解がより深く重層的になる。ただし、激烈ネタバレしまくりなので最新巻まで読んでからがおすすめ。
アニメ未見だったので、アマゾンプライムで初めからストーリーを振り返る絶好の機会になった。
タブー視されがちな先住民への虐待と支配。よくアメリカ人やオーストラリア人を揶揄するが、我々も同じことをしてきている。
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カント オㇿワ ヤㇰ サㇰ ノ アランケㇷ゚ シネㇷ゚ カ イサㇺ
(天から役目なしに降ろされた物はひとつもない)
アイヌ民族出身の萱野さんが愛用していた言葉を抜粋。
.
「カムイ」の意味を読んでいるうちに、
伝統的考え方が好きになりました。
「カムイの世界」と「アイヌの世界」。
お互いに必要とする存在なんだと、
詳しく書かれていて興味深かったです。
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けっして、人気漫画の便乗企画ではなく、アイヌ文化の入門書としてうってつけの本。アイヌ文化のもつ豊かさを感じさせてくれる。
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面白く、わかりやすく、するする読むことができました。
アイヌ文化の独自性と、野田先生の才能が、ゴールデンカムイの魅力を作っていることを感じました。
何より、博物館の人たちがゴールデンカムイを引き合いに出して説明している部分には驚きました。笑
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この本読みたさに「ゴールデンカムイ」も読みましたよ。
「ゴールデンカムイ」は、アイヌやアイヌ文化にしっかり敬意を払い、できるだけ考証的事実に則して冒険活劇を作り上げている。多くの人が、アイヌ文化に目を向ける機会にもなっていて評価が高いマンガ作品である。
この本の著者・中川裕氏はその作品でアイヌ語監修を務める。もともとアイヌ学の泰斗だが、豊富な場面例とともに、その意図や背景を順に解題する。
お話にない部分も含めて、アイヌの歴史や習俗、方言の取り扱い(著者が習ったフチのエピソードとか)などへ話題が拡がって大変面白い。
マンガ(電子書籍)を読んでいても気がつかなかったアシ(リ)パの服とか、なにげに身につけているキロランケの耳輪の話など、作中で特に説明されていないものもいかに深くうまく描かれているかがわかる。今後マンガを読み返した時に、かなりニヤニヤできそうである。
一方で、お話が独り歩きを始める面も指摘する。「ヒンナ」という言葉の意味とか、杖で滑雪するなどマンガならではのシーンなどについては、やや心配されている。
いかに事実を誠実に汲みとっているとはいえ、基本は物語。この作品ですべての知識を得る人もいるだろうし、かと言って厳密過ぎてはお話にならない。影響が大きくなっているだけに、そのへんのさじ加減は難しいだろう。「監修」のご苦労が偲ばれる部分である。
ところで、手塚治虫の「シュマリ」という作品の話も出て来る。あれが描かれた当時は「いろいろ複雑な問題をはらんでいるから」として、主人公を和人にせざるを得ないなど思うようには描けなかったと手塚氏が語っていたけれども、今はこうして大らかな作品が世に出るようになった。隔世の感を新たにした。
野田サトル氏(「ゴールデンカムイ」の著者)書き下ろしの挿話、石川直章氏(小樽総合博物館長)による、お話の舞台が小樽であることや、瀬川拓郎氏(「アイヌ学入門」の著者)による、アイヌと砂金についてなどの寄稿も素晴らしい。
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33:面白かった。金カム本編のエピソードを引きつつ、アイヌ文化について解説されているのがわかりやすく、マンガならではの誇張表現や作者のアレンジの方向性も知れて、聖地巡礼したくなる。
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北海道で住むようになってゴールデンカムイにハマり、アイヌ文化にも興味を持っていたところ、本屋でゴールデンカムイと同じ場所に並んでいるのを見つけて購入。
「決定的入門書」と銘打つだけあって、勉強的な意味で買った新書だったけどすいすい読めて一日で読了した。漫画を読むだけではぼんやりとした認識だったアイヌ文化が、この本も読むことで漫画のシーンとリンクしてようやく文化への理解の入り口に立った感じ。
北海道に住んでいく上で、歴史好きとしてはアイヌ文化への理解があるとより北海道生活が楽しくなりそうだなと感じる。宮崎時代に古事記にハマったように、アイヌ文化にもハマれるといいな。
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ゴールデンカムイ が好きすぎて購入。
アイヌ文化を分かりやすく、今以上に理解が深まる本でした。
ますますアイヌ文化に興味を持てます!