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国立アイヌ民族博物館が北海道白老町に設立されることになり 実は函館戦争で戦死していなかったという設定の新撰組副隊長土方歳三や そして、「役目なしに降ろされた物はない」というのは、カムイというものはすべて理由があってわざわざこの世界にやってきているのだという考え方です。 「鹿は死んで杉元を暖めた。鹿の体温がお前に移ってお前を生かす。私達や動物達が肉を食べ、残りは木や草や大地の生命に置き換わる。鹿が生き抜いた価値は消えたりはしない」 一般に「熊送り」とか「熊の霊送り」等と訳されるイオマンテと呼ばれる儀礼があります うす臼や杵きね 北海道では七世紀頃まで縄文文化が続きました 縄文人と擦文人は同じ血の流れの人達であると考えるのが自然です 千島樺太交換条約 九世紀初頭の坂上田村麻呂のアテルイ征討 一六六九年にショクシャイン戦争という、歴史上最大のアイヌ対和人の戦争が起こります。 そ鰊や鰯からは〆粕が作られ 綿花の良質な肥料として 国後・目梨蜂起 石坂啓さんの名作「ハルコロ」「食料に困らない」 将来への禍根を残さずに済む カムイ=人間をとりまく環境全体 海運の要衝 永倉新八『新撰組顛末記』 数多くの口承文芸が伝承されています シシャモは「柳葉魚」と書きますが お棺 虹を魔物として恐れていた 猪なら本州にしかいないらしいからアイヌには見たことない化物かもね 行者大蒜(北海道ではキトビロともいう) 熊肉には旋毛虫という寄生虫がいて 鮭の肉にはアニサキスが寄生していることがあり ルイペ(ル「溶ける」イペ「食べる」) 臼でつ搗いて 北海道有数の金の産地であった日高の開発といった意図もうかがえそうです この毒はトリカブトの毒を主体にした大変強力なもので 射幸心を煽って クズリ通称ウルヴァリン 賓客として歓待する
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漫画『ゴールデンカムイ』でアイヌ語の監修を務める中川裕さん著。私は某ゲームのキャラクターがアイヌの出身だったので興味をもった。
漫画未読でも読みやすく、それでいて学術的な視点で述べられており、アイヌ文化を知るきっかけの一冊にぴったり。研究者の寄稿があったり、描き下ろし漫画があったりと新書としてはめずらしい構成なのも面白かった。そしてやっぱりゴールデンカムイを読みたくなる…
アイヌ文化で一番知りたかったのは、カムイと人との関わり。クマのカムイは肉と毛皮を贈り物として持ってきてくれた、なんて人間に都合のよすぎる考えにもみえる。でも、それはきっと狩猟を日常としてきた人々の知恵なのだ。アイヌの「カムイ」とは、自分で作り出せないものをもたらしてくれる存在。だから感謝するという発想になる。
「カムイ」も擬人化ではあるんだけれど、あくまでカムイにはカムイの世界がある。動物や物に感情移入しすぎず、ほどよく距離をとって共生している感じがした。
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重々しくなく軽く読めて、アイヌ語の基礎も少し知ることができて、文化の豆知識も細々あって、ゴールデンカムイ読者は漫画の後に読むと裏話的に理解が深まってよい。
アイヌ語の語順や時制のルールなどを知り、勉強してみたくなった。
あと、アイヌは結婚しても男の人の家に嫁ぐって思想じゃないあたり、まったく日本の文化と違うのねと感じたり。
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漫画の副読本でここまで濃厚でしっかりと文化学観点から書かれたものを読んだのは初めてでした。
アニメ第3期に向けて200話無料公開をしていたときに一気読みをして あまりの面白さに単行本購入に至りました。
元々1〜3巻程度は今までも無料公開時に読んでいたのですが、それまでの展開とそれ以降では予想だにしない奇天烈な展開が起きていて目が離せない面白さです。
ただ漫画的展開が面白いというだけでなく、知らなかったアイヌ文化、少数民族の文化をどう残すかという難しい問題にも触れていて考えさせられるきっかけともなり、ここ数日はゴールデンカムイが頭から離れないくらい夢中でした。
『アイヌ文化で読み解く』とタイトルにある通り、原作漫画で出てきたアイヌにまつわることについて丁寧に解説されています。
漫画はとても読みやすいですし、理解していた気になっていたのですが本書を読んでまだまだアイヌ文化を理解していなかったと思い知らされました。
基本の「カムイ」の考え方についても本書を読んでようやくきちんと理解しました(勘の良い方なら漫画原作でも足りるくらい漫画は丁寧に書かれていると思います)。
知れば知るほど魅力的、また今現在の日本が見習うべき思考や習慣もあるのではと思いました。
悲しいかな、過去の日本で差別や軽視したことでアイヌ文化が衰退してしまいましたが、ゴールデンカムイの勢いに乗って、本書で書かれていた通りハワイ語、ハワイ文化のように復興してほしいです。
そう思うだけでなく、行動しなくては、ですね。
北海道に観光に行きたくなりました。
実際にゴールデンカムイの聖地を見て、アイヌ文化にも触れてみたいと思えました。
ゴールデンカムイを読んでアイヌ文化に興味を持たれた方には是非お勧めしたい一冊です。
よりゴールデンカムイを楽しむことができ、アイヌ文化への興味も増すことでしょう。
手離せない大事な一冊となりました。
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良書。考証担当の中川さんと野田サトルさんとの関係が互恵的であることもよく伝わってくる良編集でもある。
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装丁は新書だがカバーは二重内容も双方向と言う風通しの良さを感じる書籍だった。ゴールデンカムイがきっかけでアイヌに着目した人や、アイヌに興味がありゴールデンカムイを知った人などどちらでも好評なのではないだろうか。因みに僕は、日本の土着の民とアイヌの共通点を探している中でゴールデンカムイに遭遇し松浦武四郎に触発された部類だがお陰様で興味と理解は深まった。和人出の僕だけどアイヌとの接点はこれからも探っていきたい◎
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アイヌ文化の入門書としても、ゴールデンカムイの解説本としても秀でた一冊。表紙のアシリパがとても印象的だなと思ったら、先祖供養のシーンと解説があって納得。
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『ゴールデンカムイ』はアニメしか視ていないが、アイヌ文化に関心があるので読む。アイヌの自然信仰は神道の古層に通じるし、イヌイットやネイティヴアメリカンとも重なる部分が多い。例えば、子どもに「同じ名前をつけてはいけない」というタブーは、イヌイットにもあるはずだ。
アイヌは「自然との共生」を目指してきた人たち、という狭い捉え方には収まらず、広く「人間とカムイとの共存」を目指している、という指摘に蒙を啓かれた。思えば、昔のオカルト映画『マニトウ』でも、現代の電化製品にマニトウ(精霊)がいる、という解釈があった。
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ゴールデンカムイファンで、アイヌ文化にも興味が出てきたなって人にとってアイヌ文化を少し知ることができる良い本。
ただあとがきにあるようにあくまで『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』であって、良い意味でも悪い意味でも原作ファン向け。
アイヌ文化に対する社会文化的な論文ではなく、読みやすくてよりゴールデンカムイが好きになる作品。
読みやすさや内容も含めて、読者を慮った素敵な筆者さんだなと思いました。
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アイヌの人の暮らしを知る入門書のさらに入門書という印象。大変読みやすく、最後まで興味深く読めた。ゴールデンカムイを読んでる人なら勿論のこと、ウポポイに行くなら、訪問前に読んでおきたい一冊。
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ゴールデンカムイを読んで、ウポポイにも行ったので、「こういうことだったのか!」とわかって面白かった。
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面白かった。ニタニタしながら 読みました。アイヌ文化まったく触れたことがなかったのか 勧められてよんだ『ゴールデンカムイ』で また一つ面白がる世界がひろがりました。その手助けしてくれてる本です
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ゴールデンカムイにハマり、こちらも手に取ったが読んでとても良かったと思う。漫画自体、歴史物の漫画でも類をみないくらい丁寧な補足解説がされており、文化、歴史考証の綿密さが分かるが、それの更に掘り下げになっており、読み応えがある。
ただしネタバレ全開なため、本書発行時に既刊の漫画が事前に必読。
個人的には言語に関する記述が特に興味深かった。文法的に日本語とかなり違うというのは意外であった。北海道の地名について色々と調べてみたい。
現代日本に暮らしていると忘れがちな、文化というものについて考えさせられる一冊。
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この本を購入し、且つ人権問題セミナーで中川先生講義によるアイヌ民人権差別問題を受講しました。
コミックだけでは足りない、アイヌ文化を深く知る上では必須と思います。
おまけ漫画の金カムの世界観も面白い。
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ゴールデンカムイを読んでると、なるほどそういう意味がということが多く勉強になった。もう一度漫画が読み返したくなる。