紙の本
子どもの頃の気持ちが蘇る。
2019/04/20 22:22
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投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
背丈よりも高いとうきび畑を探検する気分の良さ、調子がついてズンズン進む楽しさ、迷ったことに気づき一転不安に、必死で走って抜け出た時の安堵。
同じような体験は、皆あるはず。
そんな話の数々に、子どもの頃の気持ちが蘇ってヒリヒリしました。
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エッセイ集ということになってるけど、僕は小説だと思った。電車で読んでいるとそのまま実家に帰りたくなるのが困る。
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まさに同郷、同時代の方の作品。本人の事は知らないが、実は父親同志がたしか知り合いだったりする道東の片田舎が舞台。
良かった。
でも、なぜかすぐに手放したくなって、ブックオフへ。
今日、その店に行ったら丁寧にラッピングされ、買い取り額の約三倍の値段がついていた。新たな読書に出会ってもらいたい。
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せきしろさんの自由律俳句から感じていた、胸がぎゅっとなる感覚。それがこの本一冊に詰め込まれている。
この本は、そんな大好きなせきしろさんの本ということもあるが、私の夫が育った北海道の田舎町の集落がどんなものだったのかを少しでも知りたくて手に取った。
せきしろさんの記憶はとても鮮明で全然色褪せていなくて、こちらにも情景がありありと浮かんできた。
初めて自分で漫画本を買った帰りに雪の中に埋まる小さなせきしろさん、とうきび畑で怖くなって走り続ける小さなせきしろさん。そんな中に小さな夫を投影しながら読んだ。
やはり胸がぎゅっとなるこの感覚。
小さな夫を抱きしめてやりたくなった。
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著者のことは全然知らんかったけど、結構な有名人らしい。
自由律俳句とエッセイで構成された1冊。著者の北海道時代や上京してきてからの思い出が綴られたノスタルジー感を味わう系の本。
北国から上京してきた人は、たまらん気持ちにさせられるんだろうな。平成の「津軽海峡冬景色」的な郷愁感だろうか?人生ずっと大阪で過ごすであろう俺には、その気持ちを味わえないのが残念なのか、幸せなのか。
世代的には非常に近いので、例えばプレステについて書かれたあたりなどは、「それ分かるわぁ」とうなづいてしまった。
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僕の嗜好関係なしに知人にオススメ本を紹介してもらった。
★プチ鹿島『ヤラセと情熱 水曜スペシャル「川口浩探検隊」の真実』
★平山夢明『俺が公園でペリカンにした話』
★樋口毅宏「中野正彦の昭和九十二年」
そして息抜きにどうぞと
★せきしろ『バスは北を進む』
を紹介してくれた。
彼のそうしたちょっとした気遣いが好きである。
■
前から行ってみたかった【ほんのむし】というブックカフェ?にドキドキしながら行ってみた。
せきしろの本も所々に8冊くらいあり、ラッキーなことに表題の『バスは北を進む』もあった。
今まで読んだせきしろ本はどれもふざけてて(ふざけてるんじゃなくて思ったことを純粋に書いただけだったら少し怖い気もする)今回みたいな哀愁ただようエッセイは初めてだ。
なんだか切なくなって、二回うるっと目頭が熱くなった。
3時間ほどかけて終盤まで読んだ頃、息抜きに目の前にオシャレに立てかけてあった『又吉直樹マガジン「椅子」』という雑誌を手にとった。
又吉直樹には普段関心がわかないから珍しい。
読んでいたら『バスは北を進む』と同じ話が数ページにわたり長めに掲載されていた。
今日は3回目のシンクロニシティで、こう多い日はとても珍しい。
でも、シンクロニシティだと思えば運気がますます上がって結構なことだけど、よくよく追って考えると、そりゃそうだよなと思えることも多々ある。
今回のことで言えば、ほんのむしの店主は又吉とせきしろが好きで彼らの共著も含めてそんなに多くない著書の中の多くがここにある。
でそれらの本がだいたい近い所に置いてある。
僕が又吉とせきしろが知合いで共著があるなんて情報は意識にのぼってなくても、入店から着席、注文までの間に背表紙から脳が記憶したはずで、いつもは全く気にならない又吉が気になったのもそういうことなんだろう。
(この系の話がでると必ず思い出すのが、「本を開いた瞬間に脳は潜在的にザっと記憶している。次の行にも言えることで、じゃないと人はそんなに早く読むことはできないはずだ」というセンテンス)
そう思うとシンクロニシティでもなんでもない。
でも考えれば考えるほど、事例を調べれば調べるほど、シンクロニシティなんてそんなものよって感じもする。
■
一度の来店で一冊の本をストレスなく読了したのは初めてで、非常に居心地がよかった。
前に行った有名なブックカフェは静かにしなさい的な雰囲気が耐え難く(今思うと自分の気分によるものが大きかったかもしれない)すぐに出たかったけど、なんだか負けるのが悔しかったので読みたくもないのに一冊読み切った。
そんな本だからか題名すら忘れた。
猫の本だったと思う。
かわいかった気もする。
■
僕は様々なHSPチェックリストでほぼ満点。だいたい98%くらいあてはまる生粋のまさに遺伝的HSPだ。(最近44歳で知った。どうりで生きづらかった訳だよ。こんちくしょー)
HSPには人ぞれぞれに特化した性質があって��僕の大きな特徴は嗅覚だ。
200人くらい利用する会社のトイレで誰がボックスに入っているのか100%当てられる。
複数が埋まっている場合、誰か少し考えさせられるけど最初の直感どおりだ。
そして、誰がココをどれくらい前に通り過ぎたかも、ちょっと正答率は下がるけど、ぼちぼち当てられる。
なかなか変だと言ってもらえるし、トイレで言い当てた時は「おい○○!言い当てんでもええわ!」と叱られ、後輩には「もうやめて下さい」と嘆かれる。
そんな僕はせきしろはHSPだと思う。
だからなんだという話だけど。
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故郷北海道で過ごした日々をぽつりぽつりと思い出すエッセイ。『去年ルノアールで』と自由律俳句のとぼけたユーモアセンスが好きで、久しぶりに手にとってみた。
訥々とした語り口にまじる独特なユーモアと妄想過多な感じがやはり面白い。檸檬爆弾のくだりは声を出して笑ってしまった。さんざん盛り上がっておいて『ゴリラーマン』に落ち着く平凡さが愛おしく懐かしい。
せきしろさんが北海道出身というのは初めて知った。そういえば北海道に行った際に感じた街ゆく人たちの印象と通じるものがあるなと思った。