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ストリッパーの物語ということで際どいシーンが随所に顔を出すけれどそれもスパイスとして凄みを増してくるのがとても不思議だった。
札幌の景色の描写がとても素晴らしく地元民としては震えてくるほどに感動。ダンサーふたりと凄腕のバーテンの絡みもたまらないしノリカさんの心意気をどこまでも追いかけていたくなるようなお話だった。桜木紫乃さんの作品でトップにランクインしたかも。
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芥川賞読んだ以来、久しぶりに手に取ったけど、こういう本を書く人でしたか。。
みんな優しくて、一生懸命で、潔くて、なんとも切ない。
元ストリッパーの話で、時々すごい描写もあるんだけど、艶かしくて下品さが無くて、私も『小屋』に行ってノリカのダンスを見たいし、瑞穂とみのりもダンスも見てみたい。
オガちゃんのタンバリンはグッときたなぁ。。
そして
何度も出てくる、
たらこバターとチーズわかめのおにぎりが食べたくなる。
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2021.03.10.読了
まず、つまらない。
登場人物が全員、いい具合にカッコよく描かれていているが結局全員ただのナルシスト。現実味面白味に欠け、人生の教訓や気づきには程遠い作品。
なぜ評価が4.0なのか謎。
周りにこの本読もうと思うんだけど。。。という人がいたら、即答で「やめな」というだろう。
読む価値ゼロ。
桜木紫乃。。。ガッカリだよ
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なかなか足を踏み入れない世界の話で、
どんな話なのか興味が湧いて、手に取った本。
いろんな生き方ってあるよなぁって思った‥。
なんだから「生きてる」って感じがした。
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ストリッパーとかバーレスクとかダンスとか全く無縁で生きてきたけども。。。
なぜだか興味津々なのです、ウン。
完全に藤原紀香さんを思い浮かべながら読んでしまいました。
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この作品は怪我で引退した元ストリッパーノリカが北海道のすすきので再起をかけて奮闘する作品です。ストリッパーなど聞いたことはあるが、どんな職業なのか、そこで生きている人たちの葛藤、生き様はどんなものなのか、この作品で感じると思います。自分が帰る場所はここしかない、ノリカの奮闘劇です。
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怪我で舞台を降りたストリッパーが再転地とやってきたのは最北の政令指定都市・札幌。すすきの。ダンスを売りとしたバーを立ち上げる。ストリッパーであることを恥じてはいないと度々口にするノリカ。だが、彼女が「ストリッパー」と口にするたびそこに恥と自虐が滲み出る。若手ダンサーの瑞穂とみのり。彼女たちの未来が、自らの出自で汚れるのではないかという恐れ。だけど、それは杞憂だった。日にち薬で癒される心の怪我はあるかもしれないが、きっとそうじゃない。自らの意志で手当をしていかないと癒せない。出来過ぎな物語だが、物語だから。
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『初めてストリップを見たとき、これは20分間で表現する短編小説だと思った。舞台も小説も一期一会の闘い。私の仕事と同じフィクションであり、お客さんを満足させなければ負け』…と語る桜木紫乃さん。
あなたは今まで何かに打ち込んだ経験があるでしょうか?そして、そんな世界に一生を賭けたいという『夢』を抱いたことはあるでしょうか?この質問に、テニス、野球、そしてサッカーと部活動に打ち込んだ時代を思い出された方もいらっしゃるかもしれません。また、大人になってもその延長の人生を現在進行形で生きていらっしゃる方もいるかもしれません。大人になってもその世界で生き続けているということは、かつての『夢』を叶えたその先に生きているということでもあります。しかし、そんな『夢』の世界で生きていくということは生半可な気持ちでやっていけるものではありません。また、特に体が勝負の世界に生きる人は常にケガのリスクと背中合わせに生きています。幾ら一生懸命に体を鍛えても、いくら一生懸命にその場に立ち続けようと意気込んでも一つのケガによって全てが終わってしまうことは決して珍しくありません。自らの体を使って、人を魅せていく職業というものの危うさを感じもします。
そんな風に自らの体を使って、人を魅せていく職業の一つにダンスがあります。『休まないことを己に課す、自分の体との約束がある』と、トレーニングに明け暮れる日々。しかし、その舞台は一つ間違えると一瞬にして終わりを見るものでもあります。
さて、この作品は舞台の上で『景気よくターンを決めた瞬間、音楽とは別の調子外れなリズムが体に響いた』のが『骨が折れる音だった』という結果の先に生きる女性の人生を見る物語。そんな女性が『あの三人を巻き込んだ以上、やることはやる。できることは全部やる』と始めたダンスシアターに『夢の続き』を見る物語。そして、『夢をみる存在を得て、ひとつ駒を進めたのだ』と力強く人生を歩んでいく元ストリッパー・ノリカの生き様を見る物語です。
『クリスマス・イブ』に札幌に着き、『人が多すぎる』、と『駅の構内をぐるりと見回』すのは、元ストリッパーのノリカ。そんな『ノリカが廃業を決意したのはこの秋』のことでした。『神奈川の小屋で左脚を骨折したのが正月公演の真っ最中』、『膝から下にボルトを入れて、毎日のリハビリにも耐えた』ものの『「復帰」が、激しい痛みの見せる夢だったと気づいた』ノリカ。『回るのが怖いのだ。踊りたいのに、踊れない。勢いをつけて回った瞬間、骨を繫いだボルトが皮膚を破り飛びだしてくる気がする』と思い引退を決めます。そして『「お得な物件です」とサツホロ不動産の営業担当者』から話を聞く今のノリカは『もともとはショーパブだったという』雑居ビル二階の店を見学します。『高さ二十センチ、二メートル四方のステージ』、ステージの両脇の『BOSEのスピーカー』、そして『直径三十センチはありそうなミラーボール』とその店内に興味を抱くノリカは『振り出しなの』、『ここからまた、出直すのよ』と担当者に語ります。『あなたがこの店を借りてくださったら、毎日通います』という担当者は名刺を渡し『申し遅れました。竜崎といいます』と名乗りました。『欲しいのは、ダンサーなんです』、『二名』、『踊りの素養がある子なら、わたしが半月でものにします』と言うノリカ。『あとは、バーテンダーをひとり』、『身持ちが堅ければ、男でもいいです』と依頼し『店の内容は、ダンスシアターにしたいと思っています』と告げるノリカ。一方で『ダンスをメインにしていったいどれくらいの集客が見込めるのか、まったく自信がない』と思うものの、店舗を契約したノリカは開店に向けた準備を始めました。そして『こちらのお店の面接を受けたいという女の子が見つかりました』という竜崎の紹介により『ひとりは丸顔で可愛げがあるし、もうひとりは面長ですこし目がきつい』という二人と会うノリカ。23歳の瑞穂と20歳の みのりという二人に『わたしは元ストリッパーなの』と自己紹介し『元気が出るダンスと清潔な色気と、プロの芸』をこの店で見せたいと思いを語るノリカは二人のダンスを試し、採用を決めます。そして、『店名は「NORIKA」でどうでしょうか』と竜崎に告げます。『残る問題は、わたしの経営能力とバーテンダー探しね』と続けるノリカに『そのことで、ひとつご相談があるんです』と返す竜崎はバッグから『銀色のシェーカーが二種類と、メジャーカップ…』を取り出し調理台に並べます。『引き続きバーテンダーの面接も、よろしくお願いします』と続ける竜崎は『日本バーテンダー協会の「資格認定証書」とバッジ』を見せるのでした。そして、二月三日からの営業を決めたノリカが、『小屋で学んだ作法がどこまで通用するか、この一か月嫌と言うほど考えてきた』と悩み、『迷いを生むのも迷いを解くのも同じ場所。ならば前へ進むしかないだろう』と吹っ切れた先に『ダンスシアター「NORIKA」』で新しい自分と向き合っていく物語が始まりました。
『わたしは元ストリッパーなの』と言うノリカ。正月公演で骨折し、膝から下にボルトを入れリハビリに励むものの『四十になった体の耐用年数まで計算できなかった』と引退を決め、すすきのの雑居ビルで自らの名を冠したダンスシアターをスタートさせていく様が描かれていきます。そんな物語は、主人公ノリカの挫折から再生が描かれていく前向きさに溢れています。『元ストリッパー』の物語と聞いて、その言葉から抱く印象は人それぞれだと思います。このレビューを読んでくださっている方の中でも、そのショーを見たことがある方、ない方でも印象は分かれると思います。そして、私にとってはそれは未知の世界です。『小屋』に行ったこともなく、言葉のイメージからしか想像できません。さらに言えば、マイナスなイメージしか抱くことができないのが正直なところです。一方で『ストリップを観たことがない人が多いことに驚きました。みんな観に行っていると思っていたので(笑)』と語る桜木紫乃さん。『いやらしいものではないんです』と続ける桜木さんは『ストリッパーはみんな気概を持って踊っているし、お客さんとの一体感が励みになるのは書き手と同じ』と、その職業意識が作家と同じだとおっしゃいます。そんな桜木さんが描くこの作品では主人公のノリカがその仕事への向き合い方をこんな風に語ります。『毎日一時間から二時間のトレーニングを寝る前も起きてからも』自らに課してきたと言うノリカ。それを『休まないことを己に課す、自分の体との約束』だと続けます。そんな先には『どんなに両脚を広げたって、いい踊りを見せていれば客は体の中心から遠いところを見る』と言います。『脚を広げているときに、目と指の先を見てもらえるようになったら一人前』とそこにあるプロの世界。それを『自分の振り付けで好きに踊ってお金をもらえるなんて、夢みたいだった』と語るノリカ。『とにかく1回観ればわかる』と強くおっしゃる桜木さんがすっかり魅せられたというその世界。実際に見もしないで言葉の印象だけで勝手に抱いていた私の中のイメージが確かに変化するのを感じました。
そんなこの作品の一番の魅力は、竜崎の紹介によって『NORIKA』で働くことになった二人のダンサーの成長を見る物語だと思います。『いま、自分の手の中に大きなダイヤがある。握りかたひとつで、輝きを変える原石だ』と偶然にも出会った20歳の みのりのことを思うノリカは『全力で向き合わねば、この子になにも伝えられない』と、真摯に向き合っていきます。ダンスに限らずこの世にはあらゆる場面で、それまで光が当たる存在だった人間が引退し、今度は指導者として、光が当たる存在に向き合っていくという構図があります。そんな構図の如く『わたしが、あなたたちを最高のユニットにします』と二人と向き合っていくノリカ。そんな中で『胸奥にあった膜が一枚剝がれ落ちた。ストリッパーを辞めても生きて行けることを、二十歳の娘が見せるひたむきさに教えられた』と感じるノリカは『あの三人を巻き込んだ以上、やることはやる。できることは全部やる』とシアターの運営に邁進していきます。
そんなストリッパーという人生の幕引きから、ダンスシアターの経営への転身という、主人公・ノリカのまさしくゼロからの出発を描くこの作品は、『NORIKA』という店で出会った人と人との交わりを描いた物語でもありました。宝塚の試験を受け続けたのは『受かれば堂々と家を出られる』からという家庭環境に育った みのり。そんな みのりのダンスの実力が自身とは一段違うという現実を踏まえ、その上で自分の役割を認識して踊り続ける瑞穂。そして、かつて『銀座の宝石』と言われた過去を持ちながらも、淡々と自身のバーテンダーとしての今の役割を果たしていく竜崎。そんな三人とノリカが一つの店、そして舞台を作り上げていくこの物語は、そこで出会った人々がそれぞれに何かを感じ、何かを影響しあい、そして何かを受け取っていく物語でもあったのだと思います。
『みなそれぞれの事情を抱えてすすきのですれ違ってゆく。ここは交差点の街だ』という北国の街を舞台に元ストリッパー・ノリカの挑戦が描かれたこの作品。そんな作品を『未来ある人達が一瞬だけ交差点で出会ってそれぞれの居場所を見つけ、散っていく』物語であるとおっしゃる桜木さん。この作品ではストリッパーとしての道を断念し、『ダンスシアター「NORIKA」』という居場所で『夢の続き』を追いかけるノリカの姿が描かれていました。そして、そんな場に揃った瑞穂、みのり、そして竜崎という三人もそれぞれの人生の中で立ち止まる時を迎えていました。そんな四人が『NORIKA』という交差点で出会い、関わっていく中で、それぞれが自らの『夢』の存在を認識し、それぞれの『夢』を追い求���て旅立っていくこの物語は、そこに人の再生を見る、そんな物語でもあったように思います。
他の作品ではあまり見ることのない、極めて前向きで起承転結のはっきりした桜木さんを見ることのできるこの作品。『銀座の宝石』と呼ばれた竜崎の作るカクテルの描写と、瑞穂と みのりのダンスの描写、そしてストリッパー・ノリカの圧巻の演技の描写にすっかり魅了された傑作だと思いました。
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桜木紫乃のいい。
ストリッパーのノリカ、なんと気風がいいのか。
ジャンレノのレオンと何故か重なった。
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はぁっ、これは良い。桜木さんが元ストリッパーを描いたらこうなるだろうな、という予想を見事に裏切られました。四人の出会いが出来すぎているのと瑞穂さんのオチがソレかぁ・・・っていうガッカリ感も、JINさんの「あの」設定(経歴じゃない方)とみのりさんの師匠愛、そしてなんと言ってもオガちゃんだよね、補って余りある良さです。12章の冒頭はこの小説を終えるのに欠かせない挿話。そして読みながらずっと感じていたタイトルに対するモヤモヤ感も最後にキッチリ回収されて、実に晴れやかな読後感でした。
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あと桜木さんの情景描写ほんと巧い、ハッとする珠玉の名文が作中にいくつもいくつも
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ホテルローヤルをきっかけに出会った桜木紫乃さんの作品。ストリップもすすきのにも足を踏み入れたことがないけれど、そのきらびやかに見えながらも孤独でもある夜の世界の空気が伝わってきた。
怪我で踊れなくなって新しい人生を始めようとするノリカ。タイプの違う若い二人に、踊り子として、女として、人生の先輩としていろんな感情を抱くが、決して依存したり強要したりはせずに距離を取りながらそばにいるのが一人で踊ってきた人間らしいなと思った。
でも、みのりと瑞穂と出会ってショータイムを作り上げていく段階や、開店してから少しずつ仲間意識が芽生えて行き、それぞれの役割を果たしながら店が盛り上がっていく時の感情はノリカ一人では味わえなかっただろうし、ノリカにとっての遅れてきた青春のようにも思えて胸が高揚した。
あと、タンバリンのオガちゃんの話は涙せずにはいられなかった。
ノリカの選択はあらすじを読んでうっすら気がついていたけれど、最後まで読んでいくとすごく腑に落ちる。自分にはその道しかないっていうものがある人ってほんの少ししかいないと思うし、そういう人ってやっぱり何かに引っ張られて生かされているのかもしれないと感じた。
そしていくら楽しくてもつらくても、他人との関わりなんてそんなに長くは続かなくて、いつか終わってしまうということに気づかされた。
最後に、出てくる踊り子さんたちのセリフや信念には、本物の舞台に立つ方々への尊敬が込められているように感じられたのもよかった。裸で踊る女たちが受け止めているものがあるなんて、想像もしていなかった。
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図書館のカウンターで受け取った時
「あれっ、こんな本予約してたかなあ」
多分作者で選んだんだと思うが忘れていた。
「きっと重いだろうなあ。桜木紫乃だもん」
それは間違っていた。
突き抜けていた。
重いけれどカラッとして心地よかった。
著者が選ぶ舞台は北海道が多いが、ここは札幌すすきの。
元ストリッパー、若いダンサー二人、バーテンダー
その他の人が交叉して佳境に入る。
書く前に、ストリップ劇場に通いつめ、踊り子に惚れ込み、取材したそうだ。
村山由佳の解説もいい。
小説とクロスさせてまとめている。
「作家・桜木紫乃は、稀代の名ストリーッパーなのだ」
≪ 作りあげ 二十分の裸 背を反らす ≫
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【感想】
ストリップというのはずっと、いやらしくて趣味の悪い風俗だと思っていました。所詮は単なる「裸踊り」。温泉街にある寂れた建物の一角に幕を張り、バブルの余熱にいまだ浮かれているようなおじさんたちを呼び込む低俗なショー。
しかしこの本を読んで、ストリップが驚くほど芸術性を帯びていることを知り、とても感銘を受けました。たとえ局部を露わにしても、最高の踊りを見せていれば、客は分け目から遠いところを見る。むしろ脚を広げているときに手足の先を見られてこそ、真のストリッパーである――。芸術的な「ダンス」と恥美的な「ヌード」が溶け合うことで、一つのショーが完成されていく。そしてその「いやらしさ」と「美しさ」の間で、踊り子としてのプライドを持ちながら人生を賭ける人々がいる。そうした裏世界の広さを目の当たりにし、改めて自分の了見の狭さを思い知りました。
筆者「作りこんでいるんですよね。風呂屋の裸とは違うっていう(笑)。ムダ毛のないきれいな身体にスポットライトを当てて、ひとつの世界を作り上げている。出会い、満足、別れ、哀愁、踊り子さんによってはちゃんと世界があるんですよ。二十分のステージでそれを演じて去っていく。それが短編小説みたいだと思いました」
物語の終盤、ボルトを抜いた整形外科医が「立派なアスリートですよ」と言ったように、本作はある意味スポコン小説なのかもしれません。自分の可能性を追ったみのり、ダンスから離れ女性としての幸せを追った瑞穂、そしてもう一度舞台で脱ぐことを決意したノリカ。彼女たちが目指しているものはスポーツと同じような「夢の舞台」であり、そこに貴賤はありません。その道で生きていくという決意を背負った人々の「人生を賭けた戦い」は、どのテーマで読んでもやはり素晴らしいものなのです。
すすきのは移ろいゆく街です。様々な事情を抱えた人を手招きしながら、いつでも離れてゆけるよう深追いはしない。NORIKAを舞台にした彼女たちの物語は、この街で短い間華咲きましたが、それもやがて散り、最後には誰一人残らず送り出されていきました。
本書は徹底的な「別れ」の小説です。にもかかわらず、どこかスッキリとして後腐れが無いのは、「すすきの」という街の性質、そしてそこに暮らす人々の生きざまが、悲しみを悲しみのままとどめず、どこかへ移ろわせてくれるからではないでしょうか。
また私に新たな世界を見せてくれた小説でした。
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ものすごく良かった。オガちゃん、めちゃくちゃいい。
ノリカほど立派な仕事はしていないけれど、わたしが裸を、女を売っている時、どれだけお客さんに救われていたのだろう。みんながみんななんて事はもちろんない、いやな人だってたくさんいた、わたし、に興味がない人が殆どだった、綺麗事言わないけれど、それでもなんの価値もないはずのわたしに逢いたくて、お金を払って、何度も逢いに来てくれるひとたちに、わたしはいったいどれだけ救われていたのか。お金を払ってまで逢いに来てくれるって、わたしが必要なのだってことがわかりやすすぎてたまらなかった。未だにたぶん未練だってある、ずっとやめ切れなかった、やめる時だってすきだからこそ綺麗にやめられなかった、むりやりじゃないとやめられなかった。自分に価値がないと思って生き続けているわたしにとっては、本当に天職だったのかもしれない。
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『ストリップ』『ストリッパー』というものに対しての見方というか考え方が変わる。もちろんこれは小説だから、現実は違うところもあるだろうけど・・・真摯に生きてる人はもうそれだけで美しい。