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何も欲さずに生きることはて゛きないのに、自分が何を欲しているかわからないというのは、皮肉なもので。
対象が最初から失われている場合にも、失われていること、が見出されるきっかけは他者の中に存在するのだろうと思う。
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どこかしら繋がりがある人々が順番に語っていくスタイルの本。
恋愛、夫婦、仕事、色んな形があるなーと。
登場人物は皆、歪んだ変わった人が多いけど、共感できる点もあったり、なかったり。桂が怖い。
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ラスト怖すぎ、これって
なにげにホラーだったのね。
人間、怖っ。
文章自体がもう、狂ってる感がすごい。
隙間なくセリフがだーっと書いてあるのを
息をつめて読む感じ。
疲れる一冊。
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繋がりのある人たちが、入れ替わる主役。
金原ひとみは好きで、色々読んできたけど。
これは、途中から???ってなった。
面白いのか、どうなのかさえ分からない。
作風が、あまりにも変わりすぎてる。
結衣は、全然理解出来ない女性だし。
桂は病的だし。
結衣の妹はクレイジーだし。
感情が、出てるようで出てなくて。
出ていないようで、めちゃ出てて。
最後には、見事に繋がった登場人物たち。
キモっ!って感じだった。
あ!そうだった。これこそ金原ひとみかぁ。
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それぞれの視点で書かれると
クールで無表情に見えてる人が
実は見せないだけで情熱的であったり
葛藤してたり
病んでたり
でもなかなかに強烈な人ばかりで
共感…というか寄り添える登場人物はあまりいなかった
人を好きになる気持ちは
結婚しててもあるだろうし
配偶者か無理になることもあるだろうし
そこは理解できるのに
この女性のようなのはな〜
なんとも無色透明、無味無臭みたいな
生きてんだか死んでんだか
むしろそんな二人に対する
妬み嫉みで身を焼き尽くさんばかりの
同僚女性のやるせなさの方が
わからないようでわかる
リアルかどうかなのかな〜
自分に身近かどうかというリアルさではなくて
現実的かというリアルさなのか
フランス帰りの二人が
絵に描いたようなラブラブ
という絵面と
その内面の寒々しさ
優しくてつかず離れずだけど
困ったときには頼ってしまうし
甘えさせてくれる男友だちの
別人のような冷酷さ
なんだか
そういう血の通わないような
冷たい印象が全体を通してあった
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久しぶりの小説。「こんなの最低だ、」と登場人物ほとんどに対して極端なまでに嫌悪感を抱いてしまった。でもたぶんそれは、彼らがそれぞれに抱える醜い闇の部分を、あるいは自分も持っているかもしれないという可能性と危険性を、確かに感じているからなのかもしれない。その事実はすごく怖くて、すごく苦しい。泣きたくなる。「私たちはどこまでいってもわかりあえないんだよ」という一貫したメッセージが、深い迷路の中にぽんっと放り込まれたような途方も無い気持ちにさせる。わかりあうのが難しいから、努力するんじゃないっけ。わかりあうのが難しいから、1mmでもわかりあえると嬉しいんじゃないっけ。すがるような気持ちでそんな風に思う。フランスでの生活の絡め方がリアルすぎたな、
読み出すと辞められなくて一気に読破。朝になってた。
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アタラクシアな人たちの話。アタラクシア自体、知らない単語でしたので調べました。このタイトルの意味と内容がガッチリと一致しているので、まずはタイトルの意味を理解してから読んだらより面白いと思いました。しかし、読んでいて気分が良い内容ではない。誰も幸せな人がいないし、自己中心的な考え方の人ばかりだし。見た目では優雅に自由に生きていて幸せに暮らしている様にも思えますが、実際は心がボロボロの状態の登場人物達。ラストはある登場人物が事件を起こしてしまうのですが、それが衝撃的で唐突に物語が終わった感じがしました。他の登場人物達の話がもう少しあると思っていたので、なんとなく消化不良な気分に陥りました。
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あまり得意な作家さんではないのですが、図書館で予約してました。なんでだっけ??
個性的で強烈で読みづらいけど筆力はあるし、組み立てが素晴らしくラストのおさまりもよくさすが!と圧倒されましたが、その分読者側にも同じ力を要求され、読後は綱引きをした後のようなグッタリ感でした。
タイトルである「アタラクシア」は、心の平静という意味らしいです。
元モデルで現在はフランス語翻訳家である由依と、フランス料理のシェフである瑛人は不倫中。
瑛人は渡仏中、同性愛者の上司に飼われていた経験がある。
由依の夫の桂はストーカー気質で過去に盗作疑惑のある小説家。
瑛人の店で働くパティシエの英美は、浮気を繰り返す夫と気難しい反抗期の息子、気の合わない母親と同居中。
由依の妹の枝里はホストに溺れ、援交を繰り返す。
由依の担当編集者の真奈美はDV夫と同居しながら息子を育て、同僚と不倫中。
その同僚は・・・
こうして羅列しているだけで気が滅入ります・・・登場人物の想いは誰とも重ならず、皆がアタラクシアを求めているけれど決して手に入らない姿は辛すぎて、日増しに本を開くのが憂鬱になる始末。(だから全然読み終えられない)
著者自身が病んでるのではと勘繰ってしまうほどの作品です。
好みの本ではないけれど、いろんな感情をここまでえぐって描ける作家さんはあまりいないかも。
それでいうと、由依本人目線で描かれた章と、他人目線で描かれた章の由依の印象が全然違うのだけど、そのギャップが違和感なくきちんとリンクするように人物像がキッチリ描き分けられているところもすごいなと。
☆評価はかなり悩みました。完成度は高いけど、好みではないし再読は、絶対にしたくないんですよねえ・・・
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主人公の由依は掴みどころがなくて、いつも白けた感じで、一般受けはしないタイプなのに何故か目が離せない魅力がある。彼女に夢中になっている夫や恋人、また彼らの周りの人たちの表向きの生活や裏の顔が描かれている。一気読みした本。
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日々がコマ切れで日めくりカレンダーの由依。 何か不変なものになりたいと考える由依。
理解されがたい人物だったけど、憧れずにはいられなかった。
フランスは多国籍国家でその人その人がマイノリティ。何が正解ということもない。生きていける上での最低限のルールが大事。金原ひとみのインタビューでの“共感のスイッチをオフにすること“
日々の生活で、無理に共感している自分への救いになった。
やっぱり金原ひとみの作品に救われる。
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図書館で借りた本。恋愛物はあまり読まないジャンルだが、この作品は結構好き。登場人物はそれぞれ悩みを抱えている中で、主人公の由依だけがブレない心を持っている。自己中なのだがミステリアスで男にも女にも媚びない。共感性がない性格は、孤独でもあるが孤立しないのは外見の魅力と自己顕示欲の無さのせいかな。文章の表現の比喩力が素晴らしく、よく思いつくなぁと感心しながら読めた。内容は爽やかさは無い人間模様の話。
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望んで結婚したはずなのに、どうしてこんなに苦しいのだろう。擦り切れた愛。暴力の気配。果てのない仕事。そして、新たな恋-。ままならない結婚生活の中、救いを求めてもがく男女を描いた長編。『すばる』連載を書籍化。
読みにくいものではなかったけれど理解しがたい物語。
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現代の人間関係の歪みを捉えた恋愛風小説。
不倫をする由依、不倫相手でオーナーシェフの瑛人、瑛人の店のパティシエの英美、由依の夫の桂、由依の友人の真奈美、由依の妹の枝里の視点で描かれる崩壊した恋愛関係や人間関係に恐れ戦きました。
どの登場人物にも感情移入できず、前半は読みづらかったのですが、登場人物視点が一回りした後はラストの事件ニュースまで展開も早く一気に読めました。
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その人からどう思われているかということはもちろん、自分にとってのその人の存在の意味も、それを根拠づけてくれるものなんて何もない。
自分自身が目に見えないものを信じられるかどうか。
そして、それを盲目的に信じ込んでしまうことの怖さ。
人は一人では生きていけないというけれど、人との関係の中でしか生きていけないからこそ生まれる苦しみも確かにあるんだとあらためて感じた。
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フランス帰りの元モデルと作家の夫婦、フランス時代に出会った不倫相手のオーナーシェフ、息子と母親に悩まされるお店のシェフ、音楽家の夫のDVを受ける友だちの編集者、パパ活で稼ぐ妹。
仕事をがんばり、家族は悩みの種、不倫につかの間の救いを…一人いればオハナシになるのに、それが普通な世の中というのはなんなんでしょう。