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瀬名秀明の最新作。
そういえば暫く新刊が出ていなかったなぁ。久しぶりに読んだけど、瀬名秀明はやっぱり面白かった。
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作品に勢いがなく、長すぎる。半分くらいにカットすればよいと思った。近未来小説と言うことで、期待値はMAXだったので残念だ。パラサイト・イブの時も感じたが、この作家とは相性が良くないのかもしれない。
手品の描写は、丁寧でわかりやすいが、丁寧さ説明過多と、僕には同義であり、だいたい、手品は見るものなので、読むと興ざめする。すごく勉強したんだなぁ、ストーリーも工夫しているなぁと思うが、ミステリーの部分が何かキレがなく。せっかくのおもしろい設定がだいなしだった。
http://kafuka.doorblog.jp/archives/17913731.html
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【収録作品】第一話 魔法を召し上がれ/第二話 ビー・アワ・ゲスト/第三話 折れた魔法の杖/第四話 スリー、ツー、ワン
マジシャンとしての主人公の成長譚と、導入からのミステリ部分がちぐはぐな感じがする。ミステリは、ミチルとヒカルの話だけで充分だったのではないか。
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マジックに未来のテクノロジーも加わって想像が追い付かない。そして長い…。ロボットのミチルがいい子なので、魔法を解かないのはかわいそう。
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湾岸町のレストランで働く、ある過去を引きずるマジシャン・ヒカル。彼は、伝説的老マジシャンからロボット・ミチルを託されます。読者としてはまずヒカルが繰り出すマジックと駆け引きに魅了されます。特に折り紙を使ったものは圧巻でした。またロボットとは思えないほどのミチルのしぐさや発する言葉一つ一つが身悶えするほどかわいらしく愛しいです。少しずつ変わっていく彼らをじっくりと追いました。人は一人で生きているのではない、色々な人との出会い、積み重ねが人を生かしているということを、改めて感じ取ることができた作品でした。
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It′s so curious and difficult, but sweet. My mind was fulfilled by this robot fantasy.
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瀬名秀明さんの新刊が出たらしいと聞き、久々に読んでみようかと思ったら、長い上に定価は税別2,700円…。ちょっと迷ったが、以前は新刊は欠かさず読んでいた作家である。少しは懐具合に貢献することにした。
主人公はレストランで働くマジシャンのヒカル。テーブルを巡って客にマジックを披露する。そんなレストランに行ったことはないが、ロボット技術が大きく進んだこの時代設定では、ポピュラーな業態なのだろうか。
ヒカルは高校時代に辛い過去を持っていた。その過去に関係ありそうな男が店に現れ…という第一話。何だか重そうで早くも気乗りしなくなるが、まだ先は長い。そして、ある老紳士からミチルというロボットを託される。唐突というか、勝手というか。第二部からが本番だが…。
好意的に解釈すれば、《ル・マニフィック》の料理とサービスを体現するような作品を目指したのかなあ、とは思う。ヒカルのマジシャンとしての成長記。ロボットのミチルとの交流記、あるいはミチルの成長記。SFであり、過去に繋がるミステリーでもある。色々な読み方ができる。
贅を尽くした作品であるのは間違いないが、盛り込みすぎてテーマがぼやけた感がある。瀬名秀明らしいといえばらしいけれども。一時期のような哲学的難解さはないが、わかりやすくもない。いや、共感しにくいと言うべきか。ミチルに共感できるヒカルは、感受性が豊かなのだ。
色々テーマが絡み合う中で、一つ読みどころと言えるのは、マジックの描写なのだろうが、瀬名秀明の力量をもってしても、イメージが湧きにくいのが正直なところ。少なくとも、ヒカルのマジックを目の前で披露されたお客さんの感覚にはなれない。あの舞台については、大変興味があるが。
マジックとロボットを絡める必然性も気になる。それぞれ主張が強いテーマである。一皿の上で融合しているとは言い難いかな。最後の第四話は再び重い展開になる。人間の悪意と対峙した末に、ヒカルが至った結論とは。まあ、彼が救われたと思うなら、それでいいのだろうが、じゃあ彼女の人生って…。
マジシャンってこんな過酷な職業なのだろうか。もっと本人が楽しむものなのでは、と擦れた読者は思うのだった。もちろん、感動したという声もあるが、一見さんが手を出すには、長さと価格はネックだろう。
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本当に残念なことだが、ちっとも面白くなかった。
過剰に感傷的で、過剰に繊細で、そして何より、あまりに独りよがりの物語であった。
過去の作品を思い出しても、ケンイチやミチルに纏わる作品はどれも面白くない、というのが正直な感想だ。自分のための、自己完結な物語すぎるのだと思う。
大好きな瀬名さんの、待ち望んだ新作がこんなものだったとは。。。。
あまりのショックで眠れそうにありません。
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今より少し進んだ未来で、マジシャンをする青年とアンドロイドの物語。マジック関連の話が多くて、楽しかった。最後の話はもう少しゆっくり書いて欲しかったかも。終わり方だけ今一つ。
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司法はわずかな田畑、あるいは雑草の生えた平地だ。建物の姿さえほとんどない。海岸沿いの堤防が目に入ってきたが、そのコンクリート壁は雨ざらしの汚れもほとんど見受けられず、ぼくは震災後の時間の流れがこれほど土地によって違うのかと改めて知った。震災から15年が経っていることを考えると、驚くほどの遠さだ。
先生がいう通り、時間とは人間の生活の積み重なりであって、それでも草木が映える地面があれば時の流れがわかるだろうが、草木さえ居場所として選ばなかった近代の土木作業の跡地には、時間という概念さえなくなってしまうのだと思った。それはぼくが湾岸の町に暮らしていた中学や高校生のころ、ときおり思っていたことによく似ていた。(p.317)
ぼくは10ヶ月前にジェフさんへマジックを披露したとき、レストランのスタッフに事前に願い出て、1分間だけまったく音が出ないように協力してもらったことを思い出した。あのときは魔法のかけ声ですべての音がこの世界から消え去った。いまはカードの擦れる音だけがぼくの感覚を刺激している。(p.497)
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マジックの描写が多く、専門用語が連発されるが個人的にそこまでマジックに興味を持っていないので、いちいち用語を調べない…が、流れで読もうとしても何となく情景が曖昧になってしまい、リズムに乗るまでに時間がかかった。
逆に、興味があったロボットとの交流については良かったけれどもっと読みたかったなあ…
色々な要素が入った小説なので少し散漫な感じもあるけれど、主人公と相棒のロボットの繊細な造形は新鮮で、愛しさを感じた。