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シリーズ完結編。
オチ……というか、『あとがき』で触れられている、『これを書きたかった』という内容には吃驚した。えっ、そっちだったのかよ! というかw
全3冊、スリリングで楽しめたが、最後に大きな罠が待ち構えていたような気分だww
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三部作の最終巻です。
読み始めたからにはどんな終着点になるのかを見極めないと。
で、見極めてみました。
率直な感想としては、これはネタを盛り込み過ぎなのではという気がしました。
いくらなんでもそんな何から何まで繋げちゃうの!!??とハートが置いていかれそうでしたが、ラストはなかなか潔くてわりと好きです。
誰も彼もが間違っていて、人間くさくて、たいへんよろしいと思います。
でも杏ちゃんは、女からするとものっそイライラする女性だなぁ(苦笑
これ、ストロベリーナイトの姫川玲子と同じタイプですね。かわいそうなのはわかったからその無意味な強がりと意固地はどうにかならんの?かわいそうな自分に酔ってんなよって感じなのですが、そこまで人の喜怒哀楽を刺激できるキャラ作りは素晴らしいと思います。
杏がこうだからこそ詩季くんの良さが活きてるし。
この究極の片思いは中二病ぽくていいよね。がんばれ、詩季くん。
大人だって間違えるし子どもももちろん間違える。
みんな間違えるからこそ、否定する前にワンクッションおいて考えられるようになれたらいいね。
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「小さな恋のショートケーキ」
初恋に気付いた少女。
彼を好きになるのはいいが、彼と今後どうなりたいかによってはとても辛い思い出になるだろうな。
彼が隠している秘密が彼女に知れた時、彼女はどんな思いで彼を見るのだろうか。
「千切れた羽で蝶はそれでも」
半分の真実と隠れたもう半分。
親心としては少し噂を耳に挟んだ程度で自分の子を護る事に全力になるだろうが、この年頃の子供には親には知られていない事など数え切れないくらいあるのにな。
彼女が本当に隠したくて逃げたい理由を話した時、両親まで敵になったらと思うと怖くて話せないだろうな。
「杏と詩季と瑠伽」
始まっていない恋。
彼女は何を思い彼と居るのか分からないが、彼はそれを理解したうえで一緒に居るのだろうな。
二人の関係は知れば知るほど歪でおかしな夫婦だが、二人が終わりを決めない限り続くのだろうな。
「たとえば私が枯れた薔薇なら」
彼が最後にしたい事。
彼女の母親の想いはとても共感出来るが、ただただ真実は彼女の知るものよりも残酷で生々しい物語であるからこそ本人の思いを優先させるべきだろうな。
彼が決めた事に迷いはないのだろうけれど、二度も傷付けられる少女を見ているのは辛いな。
「今はもういない二人の物語」
幸せを夢見た若者。
どれだけ無理な要求だったとしても二人共夢があり目指したいものがあったから、許婚などという要望にも応えたのに片割れが亡くなった途端扱いが酷すぎる。
子供を道具以外に見ることが出来ないのは自分たちも同じ目にあってきたからだろうが、それをまた子供たちに押し付けるのは間違ってのではと思うが名家ならではなのかもしれないな。
「彼女が噛み砕いた愛について」
彼が伝えたい言葉。
何年も一人で罪を背負い時効まじかにこの場に来たからこそ、彼はこれだけの言葉を伝えようと思ったのだろう。
二人の未来には誰も干渉出来なかったが、全ての元凶になり得た彼からの言葉だからこそ届いたのかもしれないな。
「杏と詩季」
長年の蟠りを経て。
四年も共にすごしてきたのに本音で話したのが初めてとは、どれだけ互いに互いの本当を見なかったのか分かる台詞だな。
彼には彼の想いが彼女には彼女の想いが、当たり前の事だが二人にとっては格段に大切な事を少しずつでも互いに知るべきなんだろうな。
「優しい贈りもの」
本当に最後の大仕事。
子供たちに自ら過ちを話、その場に当事者として傷ついた者を再び傷付けると分かっていても正直に話した彼は凄いな。
全てお見通しのような彼女でも、人である限りこんな事のその後なんて分かりもしないが帰れる場所を与えてくれるだけでも彼女は壊れてなんかいない優しい人に思えるな。
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静鈴荘に通う二人の少女のお話と、かわいそうな私たちのお話。
学校の中のことって本当に難しいですね。
人間関係って本当に複雑ですね。
それをこうやって小説で書けるっていうのは本当にすごいことだと思います。
かわいそうな私たちについてはまぁ、刺激的で小説的でドラマティックな感じですね。
からのラストシーンは涙腺が少し緩んだ。
一年後の物語も是非とも読みたいですね。
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答えのない問題に、わたしも色々考えさせられた。
かわいそう、とはなんなのか、とも。
最後の決断と、そして手紙はとても好き。
立ち止まっていたみんなが、足を踏み出す瞬間までの、その一瞬を見守れる、そんなお話だった。
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【目次】小さな恋のショートケーキ/プロローグ/千切れた羽で蝶はそれでも/杏と詩季と瑠伽/たとえば私が枯れた薔薇なら/今はもういない二人の物語/彼女が嚙み砕いた愛について/杏と詩季/優しい贈りもの
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フリースクール〈静鈴荘〉に通う岩瀬知香は、中学校への復学を強要する母親との問題に悩んでいた。彼女が学校に行けない「本当の理由」を告げられた新米教師の佐伯道成は、先輩教師の舞原杏と救済の道を探す。そして明らかになる杏に隠された「世界で一番かわいそうな夫婦」の秘密。戦後最大の未解決事件が起きた十年前に時計の針は巻き戻され、すべての罪は白日の下にさらされる。
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シリーズ3作目。
フリースクールに通う少女と母親、そして学校との問題に始まり。
杏と詩季の不思議な夫婦関係の真相。杏の心に抱えるもの。
そして道成の決断とラスト。
なかなかの濃い内容でした。
誰よりも壊れてるという杏。その理由がよく分かります。
最後は自分的には悲しい終わり方だったかな。
年月経っての静鈴荘がどうなっているか。
知りたいとも思いました。
瑠伽の言った「負け犬が…」の言葉。
自分も心からそう思います。
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道成より、杏のほうがよっぽど頑固だなぁ。
2巻でイカれたおばさんのベクトルを加害者の息子から自分の息子にチェンジさせたのに、自分のベクトルは間違った方向のままってゆーのが皮肉だわ
2022.10.8
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