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紙の本
あまりにも悪びれないストーカーヒーローで笑える
2021/11/14 23:29
3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
スラムの孤児院育ちでいまは独り立ちしてパン屋の看板娘をしているエリーと、彼女の笑顔に一目惚れして以来こっそりつけまわ……見守っていた騎士グレイの話。
それぞれの視点が交互に描かれて全然雰囲気が違うのが面白い。
エリー視点では身分差や生活環境による常識の違いに悩んだりする普通の少女小説みたいなのに、グレイ視点があまりにも独占欲全開でコミカルすぎて笑ってしまった。
こんな自信満々で傲慢なのに誠実な変態騎士他にいないでしょと思ったら騎士はみんなそうらしい。こわっ。
ソーニャらしい歪んだ愛情を押しつけるとか、すごく不幸な境遇だったとかはないんだけど、確かに他のレーベルでは出せないかも、というぐらいグレイが潔くストーカーだった。
序盤にパン屋の二階に忍び込んで盗み聞きしてたの、普通に犯罪者です。
常識的にツッコミいれてるエリーに同情した。
非常に可哀想だけど、エリーにしか暴走を止められないし、そもそも被害にあってるのエリーだけだから諦めて捕まってくれて本当に良かったと思う。
終盤のエリーが頑なに離れようとするところはちょっと思考が理解できなかったけど、ハッピーエンドで良かった。
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