紙の本
「自分」の考え方が変わる
2020/03/28 19:49
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:プチポテト - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代に生きる私たちは、生まれ育っていくうちに個人という概念を何の疑いもなく認めていくが、それは元来西洋から入ってきた「考え方」に過ぎないのだと教えてくれた。
紙の本
分人という自分
2021/06/12 17:45
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なっとう - この投稿者のレビュー一覧を見る
考え方がガラリと変えさせられる1冊。読んでよかったです。
ずっと、環境によって変わる自分の振る舞いに嫌悪感を抱いていました。同じ自分のはずなのに、全然違う。
どっちもいいところも悪いところもあって、好きになれないし、何よりまさに「八方美人」や「猫をかぶっている」みたいな感じじゃないか!と思っていましたが、「分人」という考え方と出会えて、すごく生きやすくなったように思います。
好きな自分を見つけるのは難しいかもしれないけど、でもこれ以上嫌わなくてもいいのかなと思えました。
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投稿者:まる本 - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供の頃からボンヤリとずっと感じていたことを、見事に文章化してもらったように感じて、とても気持ちよく、痛快でした。
読むと、妙な囚われから、解放されると思います。
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投稿者:かい - この投稿者のレビュー一覧を見る
分人主義という新しい考え方で新しい世界に連れて行ってくれます。平野啓一郎の「ドーン」や「空白を満たしなさい」にも繋がってきます
紙の本
対人関係・恋愛・悩みの考え方が大きく変わった
2020/10/09 21:43
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投稿者:chuyanku - この投稿者のレビュー一覧を見る
読了後の心のすっきり感が素晴らしい。
具体例を用いながら「そういうのある!」「あ!これまでのもやもやは実はそれが原因だったのか」という場面が何度もあった。
定期的に読み返したい。
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作家、平野啓一郎氏が自身の作品や自らの半生の中から「アイデンティティ」にかかわる部分を抽出し、精緻な考察を加えたものです。氏の率直な語り口と『分人主義』という考え方はとても面白かったです。
作家、平野啓一郎氏が説く『分人』という考え方を自身が書いた作品や、平野氏自身が歩んだ半生から解説する『自分とは何か?』という命題についての考察である、と考えます。確か、平野氏はインタビューか何かで『私小説は書かない』というようなことをおっしゃっていたかと思うので、本書の中では自身の幼少期の話をきっかけに、小中高時代に感じていた周囲への違和感や、長じて作家になったときに出会ったさまざまなな出来事を本当に率直な形で綴っていることにまずは驚いてしまいました。
しかし、平易な言葉で語られてはいても、その内容は深遠で、平野氏が「分人」という言葉を使い、我々余人が『空気』的に漠然と認識していはいるものの、言語化して考えなかったことを平野氏が解き明かし、自分の心の動き、人の成長、個性、他者との関係、道徳、恋愛、死…etcを新書という形で著しており、提示されているエピソードの一つ一つが身につまされるものであり、それがまたとても面白かったのです。
『本当の自分とは何か?』
10代からこういった疑問を感じる方は少なくないかと思われます。これがまかり間違ってしまうととんでもない方向に良いってしまいがちですが、ここで言うところの『分人』という考え方にのっとってみると、『自分』とは決してひとつではなく、多面体であり、複数の『自分』というものが存在するのだと、かつて、数人で居酒屋何ぞで酒盛りをしていた折、そこに居合わせたある方が、
『大人って言うのはねぇ。複数の顔を持っているもんなんだよ』
といっていたのも『分人』という考え方に当てはめて考えると、至極簡単に納得がいったものでございました。
分けられない存在である「individual」を、分割可能な「dividual」へと捉え直すことによって、自己と他者との関係性を規定し直すことができる。という筆者の考え方は息苦しい現代社会におけるコミュニケーションのあり方について、一石を投ずるものであると思っております。
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同世代の意見が知りたくて手に取った。自我はひとつじゃなくて良いし、性格や表現も状況に応じて変化するものだ。結局、他者に影響されることなしに、この世に存在することなど無理なのだ。これって理解はできるが、どうしても『自分探し』の呪縛に囚われる。そうかといって他者の評価も物凄く気になる。『自分』がちゃんとなくったって進んでいける。勇気が湧いてくるね。
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個人主義ならぬ分人主義の解説本。著者の経験や著作と照らし合わせて、とても分かりやすく書いてあります。
「ドーン」なんかを読んでいれば、特に読む必要もないかもしれませんが、「恋愛」についての解釈・考察は非常に示唆に富んでいて、個人的には納得のいくものでした。
要するに「相手を通してみた自分が好き」という気持ちを大切に、ということだと思います。何だか現象学チックではありますが。
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購入書店:紀伊國屋書店BookWeb; 読書環境:Kinoppy Android; コンテンツ形式:.book
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今年読んだ本ではベストかな。天才・平野啓一郎さすがだなと思いました。そう言うことかと1つ分かったことが増えたように思いました。
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自分の中には、付き合う相手によってそれぞれ別の人格=分人が混ざって存在している、という考え方は、いろいろな自分に関する悩みの解決につながる素晴らしい考え方だと思います。
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今、特に直面していない悩みの分野なので、最初うまく入っていけなかったけど、著者自身の小説をからめた話あたりからおもしろくなった。分人という考え方を用いることで、人間関係に関することはずいぶん整理されて落ち着くと思う。他者との相互作用で自分があることとか、しっくりくる感覚があった。難解なイメージが先行して、小説に手が伸びないでいたけど、これから読んでみたい。
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平易な文章で、大変わかりやすく「分人」という概念を論じているが、その内容は非常に奥深く、また、人間という存在に対して大変優しい。個人的には、今のところ人間関係に深刻な悩みはないし、この手の「人付き合いの悩み解消しまっせ型新書」は疑ってかかるタイプだけれど、胡散臭くなく、とても誠実な語り口が好感度。
また、本書全体に著者の小説についての記述が多く、ぜひ読みたい気分にさせる。(巧い宣伝?)
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先日、Twitterでみつけたつぶやきを元にいろいろ最近思うことをつぶやいたら、いろんな方から興味深いご意見を頂くことができたので、はじめて「Togetter」にまとめてみました。
その後、以前から気になったこの本を読んだのですが、まとめたことへのアンサーを頂いたような気がしました。
ひとつの自分ですべての関わりの人に対するということの、いい部分と難しい部分。
http://togetter.com/li/378722
自分の中に「分人」があるように、他の人にも「分人」がある。SNSはそれがすっかり見えてしまう。
一貫しない個人であたりまえ、むしろいろんな顔があっていい。
とても共感する内容でした。
追記:ブログアップしました
ひとつの自分ですべての関わりの人に対するということ【ブログ編】
http://rucca-lusikka.com/blog/archives/4082
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ずっと違和感を持ちながら読み進めました。
まず、「分人」というのと昨今いわれてる「キャラ化」との違いがわからなかった。
口述筆記をもとに書き直したものということだそうで、それも違和感の一つかな?と思います。
対談にしたほうがよかったかと…。