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社会学の先生の、原因と結果の分析方法、それと解決策の見つけ方といった基本的な思考法。
師匠の木下さんの推薦だったと思う。
昭和54年の本だけで、きちっとしている。
逆に、PDCAとかかっこよくいっているけど、あまり政治学、社会学の方法論って進んでいないのではないか。また、経済学など、数理的な分析に偏っていて、かえって質的な分析がおろそかになって、具体的提言が少ないのではないか。
大塚久雄氏の社会科学の方法と同じく、社会科学の学ぶにあたっての古典ではないか。
そんな感じがした。もっと、これからは、原因と結果の関係の分析から、新しい解決策へのジャンプの手法をみがかないといけない感じがする。それが木下氏のほかの推薦の本かもしれないが。
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日本の模倣的な態度を排し、創造の力を重視する西洋の伝統を取り入れるべきだという主張から論理構築の方法論を展開します。頭の中をすっきりさせてくれる明快な論述に感銘を受けました。精読に値する本だと思います。
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主に、著者の経験に基く社会科学の方法論について述べられている。リサーチ法や、多量変数解析など、今では一般的になった方法論について、実例を交えて解説されている。コンピューターのなかった時代の方法論の黎明期について知るには良いと思う。創造とは違った部分で勉強になる。しかし、タイトルから「想像」するのは、KJ法とか、いろいろな創造、アイデアづくりの知恵のための学問かと思ったが、まったく関係ない。さいごに一文かかれているくらい。
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既にある理論を学ぶだけではなく、自分で理論構築できるためにはどのような力が必要かという話。
アメリカの大学生は学問の基礎となる読む力、書く力、調査する力などを時間をかけて学んでいるという。自分は大学時代そういった力を付けるようなことはしておらず、社会人になってからも絶対的に足りていない。
まずはこのへんをなんとかしなくてはならない。
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リサーチデザインの超入門書と捉えるのが適切か。
因果関係を推論する3つの条件
・共変性
・通時性(時間的先行)
・その他の要因の排除
が特にわかり易く書かれていたと思う。
リサーチデザインを勉強するなら、
本書を読んでから
KKVの『社会科学のリサーチデザイン』を1〜3章読んで「観察可能な含意」を理解した後に、
田村正紀『リサーチ・デザイン』に行くのが効率的だと思う。
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非常に読んでためになった一冊
本書は社会学の本に分類されるが、全ての研究者や大学生に読んで欲しい一冊
研究とは何か?問題とは何か?を深く掘り下げた名著だと思う
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社会科学において有益な研究成果を創造するための方法論。小規模な実験からフィールドワークまで、一見全く別物であると感じられる手法であっても、なぜその手法を使わないといけないのか、どの場面で使うのか、またどこに限界があるのか、というようなことをマッピングしてみると、頭の中でそれらの有機的なつながりがクリアになった。
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あくまで科学の方法論を紹介している本であって、決して発想法とか整理法とかそういうのを紹介した本ではないです。
科学的に正しい方法を踏まえてはじめて創造性が生まれるんだよって感じの内容。
仮説・モデル・検証や因果法則とかについて理解できるのもあるんだが、『自殺論』とかの先行研究を例にした説明が結構ためになる。ていうか後者目的で読んだほうがいい。
ただ、やたらとエピソードがあったり、数的研究のあたりで古い(カウンターソーターとか使わねーよ)ものもあるので読み飛ばし推奨箇所が多い。
2・3・4・5・6・7章だけ読めば十分。
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アメリカに留学した経験をもとに、その時に学んだ研究手法について紹介している。
流れとしては、数量的研究のサーヴェイリサーチから質的研究の参加観察へというもの。
スタンフォードの大学の図書館は本の種類に応じて貸出期間が決まっており、2時間のみの貸し出しというものもある。
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卒論を書いていた時に読んだ本。ゼミで指導教官が「独立変数」「従属変数」「操作変数」なんて言葉を使っていてちんぷんかんぷんだったけれど、この本を読んでから教官の言っていることを理解できるようになった。
量的・質的研究の両方に配慮されているほか、自殺論やプロ倫などの社会学の古典が拓いた方法論についても学ぶことができるいい本。読むべし。
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読み物として面白いが、役立つかというと疑問。
①創造力の分解の一助
②社会科学研究の方法論
〈研究の仕方〉
1、問題の設定
2、その原因を特定
3、原因と結果の間の因果関係を設定
〈因果法則の存在を推論するための原則〉
1、独立変数の先行
2、独立、従属変数の共変
3、他のすべての変数の統制
人を育てる教育においては、3のすべての変数を統制することは不可能と言える。
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読み書き算数から始まる普遍的な原理、原因→結果のモデルに置き換えた厳密な検証。実例を伴った、この理論自体を仮説と捉えての検証の繰り返し。近道なんてないことを改めて実感。
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一気に読みきり、自分でも意外なのだが、何度か読み返した。
とても約40年前の本とは思えない。
大切なのは、「何を知るか」ではなく、「いかに知るか」と訴えられている。
あとがきには、日常の生活や職場で出会う問題を自分で整理し、考えそして解くための手引き とある。まったく異論なし! もっと早く出会いたかった ^_^
巷には、様々なハウツーや手法であふれているが、これらに振り回されそうなら、まずこの本を読んだ方がいい。知的生産のための基本的なルールのルーツオブルーツだ。
以下はあとがきの一部。。。現代もなんら変わりない。
われわれは、科学における知的生産のための基本的なルールを、常識として、手に入れる必要があるのではないか。そして大学教育においても既成の知識の獲得よりは、むしろ新しい知識を自ら生み出す方法の訓練に、重点を置かなくてはならないのではないか。
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知的創造の方法論が描かれている。
創造というと、「着想・クリエイティブ」を連想させるが、この本での想像はむしろ「論理・ロジカル」を主眼においている。
原因と結果をクリアにし、その中間点を、仮定を持ってつなぐということを、具体的な方法と共に紹介されている。
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社会科学方法論の入門書である。
物事の因果関係を分析し明らかにする上でかかせないのが理論化するための方法論だが、そもそもその方法が間違っていては正しい解を導き出せないのは科学に限ったことではない。
本書はそのための方法がいくつか実例を交え説明されており、また広く学問以外の他でも適用しうると語られる。
大学生の頃実に不真面目であったこともありこういった分析方法をまるで知らなかった、いやもしかしたら記憶にないだけかもしれないが著者の仰る通りこれらは物事の因果関係を考える上で普遍的な基礎能力となりうると過去の例から実感を持って感じた。
実際的に仕事でも使える能力となるだろう。
本書は古いので現在はさらに発展した方法論がいくらもあるのだろうが、まずはこの界隈を基本として再度勉強しなおそうと思う。