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孫子の兵法を探したところ、韓非子の方が良さそうだったので。
感想。面白かった。韓非子は、ちょうどキングダムと同じ時代、秦が中華統一を進める時代に、各国の衰退を踏まえて書かれたものらしく、漫画の影響もあってか共感しやすかった。
備忘録。
・役割や肩書きは、褒美ではなくテスト。官職を与えて仕事をやらせてみれば、愚か者と知恵者とがはっきりする。
・韓非子は徹底した事実主義を主張。評判や雰囲気で物事を判断すると国は滅亡すると。
・事実を元に、しっかりと評価し、しっかりと罰する。ズルイ者が得をする環境を作ってはならない。
・褒めるか叱るか、どちらかは必ず行う。「山には躓かないで、蟻塚に躓く」ということわざにあるように、部下の小さな失敗(蟻塚に躓く)を放置すると、部下は山は避けれても蟻塚を避けられず。
・そのためにも、効果的な基準を持つべし。これ大事。矢の名人の百発百中の素晴らしさは、その的があるからこそ評価出来る。
・優秀なものに仕事を任せ、愚かなものから仕事を引き上げる。これに徹すれば、誰もが懸命に働かざるを得ない。
・空飛ぶ竜は雲に乗り、天に昇る蛇は霞に遊ぶが、雲が消えて霞が晴れてしまうと、竜や蛇は天に昇れず、ミミズやアリと変わらない。しかし、ミミズやアリは雲や霞があっても天には昇れない。→本人の資質と、チャンスや状勢の2つが、成功には不可欠。
・上に立つものは、優れた才能を備えていても、自分で仕事をしたりはせず、臣下に仕事をさせてそれを観察する。→個人プレーよりも部下の指導。
・名君は知恵があっても、それによって思慮を巡らせしたりはせず。→自分の知ってることだけで考えず、大きな波と時代の変化を知って勝つ。
・人を動かす要諦は、「必要だが嫌なこと」をやり抜く環境づくり。それに効くのが、賞と罰。
・君主は自分の望むことを外に出してはいけない。臣下はきっとそれに合わせて自分を飾りたてるだろう。→言わんとすることはわかるが、それは組織として非効率で冷たすぎないか?
・「十過(10の失敗)」。前半5つでは、大局観をもって優先順位をしっかり判断しろ、と言っている。後半の5つでは、慢心ダメよと言っている。
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実用的でわかりやすいリーダー論。自分を見つめ直す良い機会になった。特に実行力と厳しさは意識して活動したい。
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人々を意義ある目標に導き、全力で取り組ませて達成すること
達成で利益が生まれて、人々が幸福を分かち合える目標であること
韓非子は人間が不安定で気まぐれ、すぐに脇道に逸れて私欲を遂げようとするからこそ、法と術で人間を制御すれば、最強国家への統治術となると考えた
リーダーに必要な3要素
利益(お金)
威厳(地位、権力、敬意)
名目(掲げる目標)
部下の力を引き出す5つの法則
人に合わせた仕事を与え、集中できる環境を創る
ルールはシンプルで効果的なものに限定せよ
部下に苦手なものを押し付けない
効果的で成果の上がる目標から、まず取り掛かる
リーダーの冷静さ、感情ではなく、合理性を追求する姿勢
上に立つ者はまず相手から話させよ