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カスタマーサクセスの心構え、日本人がより理解するためのガイドブック、といった趣か。
著者が書いている通り、「実務者向けのガイドブック」ではない。 その本質をより正しく理解するための本だ。
これと、ニックメータの「カスタマーサクセス(いわゆる青本)」でとりあえず初学者がカスタマーサクセスの世界の入り口に立てる感。
順番的にはおそらく本書→青本が良いのだと思う。私自身は逆の順で読んだのだが(読む順はおそらく関係なく)2冊読んで、カスタマーサクセスの実践がよくわからなくなってきた。
本当に果てがない、そして言われっぱなしになる感も否めない。そことの落とし所は、「正しい対象にのみ売る」という大原則なのだけど、目先の売上(とそこから導かれるボーナス)に目が眩んで売ってしまうケースはまだまだ多いのではないか、と思った私はポストセールス側なのよね。
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成功要因1:ライフタイムバリューの最大化
カスタマーサクセス原則その1:成功を届けられるカスタマーとの末永い関係に責任をもて
1-1:カスタマーの「成功」を正しく理解する
1-2:成功を届けられない相手に売らない覚悟と仕組みを持つ
1-3:成功を届けるまで責任をもって行動する
成功要因2:買ってもらってからが勝負
カスタマーサクセス原則その2:素早く・負荷なく・漏れなく成功を届けよ
2-1:オンボーディングで「ワオ!」を素早く届ける
2-2:カスタマーがイライラする負荷をなくす
エフォートレスはロイヤルティと強く相関するが、感動や満足とロイヤルティの相関はとても弱い
・問題を抱えた顧客の心は「感動させるサービスは要らないから、とにかく早く問題を解決し、再び今まで通りに使えるようにしてほしい」という感情で満ちている
・ロイヤルティが消滅する主要な要因五つのうち四つは、不必要なエフォートを要したことに起因する
・ひどいカスタマーサービスを体験した人が否定的な口コミをする可能性は非常に高い(65%)
・「満足している」と「その後のロイヤルティ」の間に統計的な相関関係は全くない
・チャーンする顧客の6~8割は、直前の調査で非常に満足・満足と回答している
2-3:漏れなく確実に成功を届ける
成功要因3:手放せない・外せないプロダクト
カスタマーサクセス原則その3:プロダクトチームとサクセスチームがベタベタに連携せよ
3-1:プロダクトチームがカスタマーの声に触れる時間をサクセスチーム主導でつくる
プロダクトチームにとってVoCは全ての起点だ。プロダクトの開発中は市場調査を行って意思決定や優先順位づけの根拠とする。プロダクトの上市後も、実際にプロダクトを使うカスタマーの意見や要望をどんどん反映し最高のプロダクトに磨き上げていく。この磨き上げプロセスはとても重要だが、そこに落とし穴がある。あらゆるカスタマーの課題や要望を理解しようとしてより多くの人の声を聞き、届いたニーズすべてをプロダクトに盛り込んでしまうことだ。米国ではこれを「プロダクトの死のサイクル」と呼ぶ。真に強いプロダクトは本当に必要なものだけがシンプルに揃う研ぎ澄まされたものでなければならない。それには「削る・止める」判断が非常に重要だ。正しい判断をする上でカスタマーサクセスチームは大いに貢献する。彼らが「カスタマーの目利き」をすることで、プロダクトチームが耳を傾けるべき「この人の声が重要」を明確にするのだ。
3-2:カスタマーデータからサクセスチームが洞察を抽出しプロダクトチームへ渡す
3-3:理想的なカスタマーの「人物像」と「成功への道のり」を一緒につくる
3-4:共有するゴール指標を最低一つ設定して進捗を定期的に確認しあう
成功要因4:データからカスタマーの未来を創る
カスタマーサクセス原則その4:データの統合・分析に投資し組織全体でデータをフル活用せよ
4-1:データの統合・分析に投資する
��4-2:組織全体でデータをフル活用する
成功要因5:スケーラビリティ構築力
カスタマーサクセス原則その5:カスタマーの手と知恵を活かせ(そのための基礎を育め)
5-1:自助・互助が促進される基盤を丁寧に育む
5-2:マーケティング機能をバージョンアップする
■カスタマーセントリックな企業(定義)
1「私がカスタマーなら」を常に考える。何かを判断する時は「私がカスタマーなら賛成か?」を必ず問い、カスタマーの成功につながることが常に最優先で意思決定される
2カスタマー体験の良し悪しと彼らが手にした成功を数字で測定している。それが企業の経営目標とリンクしていて、各組織はその経営目標の一翼を担うことで組織が一枚岩になっている
3カスタマーの声を収集しプロダクトや業務に反映するフィードバックループの仕組みがある。結果として企業のあらゆる活動が首尾一貫して素晴らしいカスタマー体験に直結している
■カスタマーサクセス人材
1共感性(Empathy)が強い
2感情よりも論理(ロジック)やデータを優先して意思決定する
3関係性(リレーションシップ)を重視し長期・全体へ目配りできる
4自分と違うタイプの人と知り合うのが好きで影響力を活かした協業が上手い
5未知のことに挑戦し未踏のフロンティアを歩くのが好き
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カスタマーサクセスは、我々のようなSaasサービスを生業としている企業にとっては、重要な考え方であり、活動となっている。しかし、まだ実践が浅く、試行錯誤の日々。ヒントがないか、手に取った本書ではあるが、割りと高所から見渡すような内容で、具体性はなかった。残念。
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カスタマーサクセスの概論がわかる本。
対象者はカスタマーサクセスを、色んな面から俯瞰して、本質を捉えたい人。
この本でカスタマーサクセスの全てを理解するのは誤りで、複数の本を読み各本のエッセンスを抽出出来ることが重要。
あくまで一面を指し示すものとして読むと良いです。
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カスタマーサクセスとは何か、テクノロジーの変化によるものに対する価値観の変化、事業構造の変化により、なぜカスタマーサクセスが重要になっているのかの背景と、それを組織に実装していく上で何が大切なのか、基本的なことが学べる本。実用的ではないものの、顧客を起点に考える思考、そういった組織になっていく上では、一人ひとりがこの本の内容を理解していることが重要であると感じる、そういう意味でお勧めできる本だと言える。