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何かと漂流しやすい新規事業を考えていく上で、自分自身の基軸となる道筋を示してくれた「はじめての社内起業」の著者石川さんの2作目の本。示す道筋自体は前著と大きく変わりが無いものの「ワークブック」と銘打たれているように、実際に手を動かして考えることが出来る仕様になっており、非常に使い倒し甲斐のある一冊。理論は実践してなんぼ。そのためのサポートツールとして、ワークをしっかりこなしたいと思います!
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企業内起業、新規事業を考える際に必要な手順、考え方、発想法、さらには企業内で決済をとるときの心得に至るまで、まさに「使える」知識がたくさん掲載、解説されている。ワークブックの名の通り、フレームワークやそのために必要な図も掲載されていて、これ一冊で相当勉強になる担当者必読の書だが、やはり本人の講演や指導も受けたいところで、これは是非お願いしたい。
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社内起業を前提として,新規事業を立ち上げる(決済を通す)ためのノウハウを解説した本.「事業とは"不"の解消」というポリシーで,どのように"不"を見つけ,整理し,検討し,決済まで持っていくか,というステップを逐次フレームワーク化(テンプレートはWebダウンロード付き)して解説しています.非常に実践的で「使える」印象を受けました.新規事業と銘打っていますが,既存事業の点検にも使えそう.
新規事業創出の重要性を痛感している今日このごろで,そのための手法を「技術」にまで落とし込みたいなぁ,,という課題意識が最近の個人テーマですが,この本がその一つの解なのかもしれません.参考にして実践してみて自分なりにも考えてみたい(できそう)と思わせてくれる内容でした.
理系出身でエンジニアの私からすると,出来るだけの一般化や論理立てを行うアプローチをほとんど無意識にとりがちなのですが,個人的な"不"を出発点として"共感"を求めていくというアプローチは新鮮でした.
そもそも新規事業創出は,不確定な未来を作る(例え結果として間違っていたとしても)行為なので,合理性が金科玉条にはならないのですよね.
そのような中でも,新規事業創出という活動に対して,「"不"を解消する」というある意味「技術」の目的と重なる部分を見つけられたり,進め方をフレームワークに落とし込むという一般化を提示してもらったりと,たいへんに参考なる一冊でした.
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*多くの場合、新規事業の検討は、自社の経営課題を解決するために始まります。したがって、たいていは「我が社の業績分析」「我が社の経営資源の分析」「我が社の強みや弱みの分析」から検討を始めがちです。しかし、見落としがちなのは、それらはあくまで自社にとっての都合であり、お客様にとっては関係のないことだという点です。その結果、お客様不在のまま検討が進みがちになります。やっと市場に目が向いても、その規模や成長性ばかりに目が行ってしまいます。たしかに大きく伸びている市場は魅力的ですが、マクロ的な数字をいくら分析しても、具体的なビジネスチャンスは見えてきません。「事業」の原点はやはり「お客様に喜ばれること」「お客様の役に立つこと」です。お客様を見ずして新たな事業は創れません。「誰のどんな❝不❞を解消するのか」が大事。
*検討する新規事業の目標や制約条件を考える上で自社の経営課題の分析は有効ですが、自社のことを分析するだけでは新たな商機を発見することはできません。残念ながらマクロな市場を見ているだけでは、そこにどんな商機があるのかは見つかりません。また、見つけたとしても、そのようなオープンデータから発見した商機は多くの場合、他者も気がついているので、激しい競争を覚悟する必要があります。自社の経営課題や市場のマクロデータの分析は、続ければ切りがないので仕事をしているような気分を味わえますが、実際にはこれらの作業をどれだけ繰り返しても、「どこに事業機会があり、儲けることができそうか」を探すことは困難です。結果、具体的な事業案の検討に進むことができずに、いたずらに分析を繰り返すことに陥りがちです。
*始めてみないとわからないことが多いのが新規事業です。いつまでも社内で机上の議論を繰り返して時間を浪費するだけで一歩も前に進まないのは愚の骨頂です。また、新規事業は、「何が正しいか」という理屈だけでなく、「何をしたいか」ちう意思で決めていく世界でもあります。
*関連部署とどう連携をとって進めていくのかは社内起業ではとても大事なポイントです。上手く進めることができるような社内の体制作りを上席の人に動いてもらう必要もあるでしょう。
*社内起業では検討の起点は既存企業に置くことをお勧めします。もちろん既存事業とまったく関係のない事業を検討することもあるでしょうが、その場合も既存事業と対比しながら起案する方がスムーズです。
*ポジティブ思考からしか新規事業は生まれない。
*企業には理屈で合理的に考えたことだけでなく、非合理的であっても強い起業者自身の思いが重要です。新規事業には投資が必要ですが、投資が回収できるかどうかは誰にもわかりません。会社にとって初めてのことに挑戦するのですから、事業化までに様々な壁があるでしょうし、失敗もすることでしょう。こうした課題に直面すると、合理的な判断だけでスタートしていると、誰かが「もう止めた方がいいのではないか」と言い始めます。それは正しい判断かもしれませんが、こうした壁を乗り越えてしか新規事業は生まれません。そのためには誰か一人でも良いので強烈な当事者意識を持ち、「でも、やります」と言い続ける強い意志が必要になります���起案者本人が「やりたい」もしくは「やらねば」と思っていない新規事業案が実現することはほぼありません。
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社内起業であるために、自社既存事業との関係性に重きをおいて、着想から事業化するまでのヒントを明快に盛り込んだ良著。繰り返し読みたい。
発想として考えうることをフレームワークという形で整理、切り取ってくれていることがありがたい。
<メモ>
・自ら何をどう検討すべきかを考えていく必要がある。
・経営陣と対話し、意思を踏み込んで理解することを心がける。
・できれば検討前におさえておきたいこと
検討範囲、目指す事業規模、収益化までの期間、投資規模
・検討プロセス
1 ミッションの確認 目的とゴール
2 検討する領域を決める 大きく検討範囲を考える
3 検討するテーマを決める
4 事業案を作る
5 社内承認をとる
・5w2h展開法
1 既存事業を5w2hで定義する
2 各項目ごとに試しに変えてみる
3 有望そうな変更案を1つ選ぶ
4 1項目だけ変えてみて、付随して他の項目変更案を考える
5 5w2hを再度組み立てて直す
・アンゾフマトリックスを5w2hで要素分解し、細かい要素で考えてみる。 異なる2軸で単純化して既存事業を定義することで、新たな発想の気づきを得る
・アンゾフマトリックスの各軸を滲み出しという中間含め3要素に分けて考える。そもそも新規事業とは何かということを議論するきっかけにする。
・CFT分析 過去の変革や新規事業を洗い出し、CFT 顧客 機能 テクノロジー 軸でそれぞれの歴史推移を整理する。自社の得意パターンやポテンシャルを分析する。
過去の事業拡張の展開実績から学べることを学ぶ。
・機能展開法 既存事業の提供価値→それは何のためか考える(直接的でないもの含め) →提供価値に対する競合代替品を考え、そこから新製品を着想する
・広告表現法 自社の強みから、外部に発信するキャッチコピーを考える。そこからそれを満たす事業アイデアを考える。ポジティブ思考で始めることが特徴。
・担当者のWILL CAN NEEDと会社のそれを一致させる
・事業企画の3レベル
1 事業アイデア:どうやって不を解消するかを示したもの。おもしろさやユニークさで評価
2 事業プラン:事業アイデアの実行方法をまとめたもの。勝てそうかやれそうかで評価
3 事業計画:事業プランを実行するために必要なことをまとめたもの。儲かりそうかで判断
・収益の上げ方6分類
1:高く売る
2:たくさん売る
3:安く作る・運用する
4:楽に売る
5:効率良く運用する
6:安定して操業する
・事業計画の組み立て方
1:事業成長シナリオを描く(戦略・市場変化予測)
2:事業の成長ステージごとの成果目標を仮置きする(売上・KPI)
3:成果目標達成のために必要な準備を整理する(社内体制・事業運営)
4:シナリオ通りにいかないかもしれないリスクを確認する(市場・営業・競合・ヒトモトカネ・協業者・CSR)
・提案書の目的
1:何をしたいのか伝え、理解してもらうこと(事業案概要 5w2h)
2:経営者を動機づけし、事業化の承認を取ること(意義・儲かりそうか・勝てそうか・やれそ��か)
3:実際の事業化に向け、必要な決裁と指示出しを依頼すること(研究開発・専門部署設置、予算化など)
・社内用の事業提案書ならではのポイント
1:本業との関係性を意識する
2:持続的な事業運営を意識する
3:何の壁を越えるのかを意識する(明確化する)
4:決裁者と起案者が運命共同体であることを意識する
・プレゼンで経営者がみていること
事業案の魅力、起案者の確信、本気、当事者としての自覚
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クライアントから伺って読んだ本。
とても読みやすくて、
比較的短時間で読めた。
社内新規事業に特化した内容で、
5つのステップで説明されている。
新規事業の壁は、下記の5つである。
①着想の壁
②商機の壁
③アイデアの壁
④承認の壁
⑤実現の壁
ステップ1では、
新規事業で何を目指すのかを確認し、
検討スケジュールを考える。
ステップ2では、
テーマを決めるための下記8種類の方法が
紹介されている。
1.5W2H展開法
└Who,When,Where,What,Why,How,How much
2.9種類のアンゾフ・マトリックス
└市場と手法の2軸
3.9象限マトリックス法
└浸み出し型、跳び出し型
4.CFT分析
└Customer,Function,Technology
5.機能展開法
└機能・価値が何のためにか抽象度を上げる
6.広告表現法
└ポジティブ思考
7.カスタマー・ジャーニー・マップ法
└お客様目線
8.会社と個人を繋ぐ6つの輪
└Want,Can,Need
ステップ3では、
①国語→②算数→③理科→④社会の
4段階の思考プロセスについて
説明されている。
国語の不を洗い出すための下記3つの手法が
紹介されている。
①マインドマップ的アプローチ
②カスタマー・ジャーニー・マップ的アプローチ
③バリューチェーン的アプローチ
算数の不の大きさ=不を抱いている人の数×不の深刻さ×不が生じる頻度である。
理科の不が生じている理由には、
大きく次の3つのプロセスがある。
第1段階 外因的な事実
第2段階 内因的事情
第3段階 心情
社会はPFST分析と同様の4つの視点から検証する。
①政治的背景(Politics)
②経済的背景(Economy)
③社会的背景(Society)
④技術的背景(Technology)
ステップ4では、
新規事業企画は具体化のレベルによって、
以下の3つのレベルに分けられる。
①事業アイデア
②事業プラン
③事業計画
ステップ5では、
承認を取るための提案書やプレゼンについて
説明されている。
以上
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社内起業に特化した、ハウツー本になります。
社内起業、新規ビジネスの企画にあたって踏むべきステップ、各ステップの課題とその対処のヒントがかかれており、初心者でもやれそうな気がしてくる本です!!
私は、今回は部署的に社内企画は行いませんでしたが、来年はこの本を参考にいくつか企画してみたいと思いました。
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まさにワークブックとして、手を動かしながら使い倒す本。このフレームを使って何を考えるのかご丁寧に解説されている点と、フレームのサンプルがあることで、どんな粒度で考えるべきか迷わずに手を動かせる点ご良い。