紙の本
『露出する女子、覗き見る女子』
2019/12/05 22:34
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「Facebook女子」は社会的・経済的に安定したポジションを築いた「上流」な女子で……
「ストーリー女子」は寂しがり屋だが、その寂しさをモチベーションに積極的に社交をして充実した人間関係を……
「ライブ女子」は身近な人間関係にストレスと孤独感を感じているが、そんなことで絶望したりはせず……
「検索女子」のうち未婚者は家庭や家族など身近な環境に少々不満を抱えつつ、経済的にも安定しない……
「閲覧女子」は未婚の女性に多く、将来の具体的ヴィジョンはないが、何かしらの漠然とした不満や不安は抱えていて……
SNSとアプリの利用に関する調査から見えてくる女性像を『下流社会』の社会デザイン研究者と女子大でメディア論を講じる学者が大胆に読み解く
《格差はスマホの中にある》──帯のコピー
SNSを最も使いこなしている「ボディ系」という類型の女性たちが自民党の政策を最も支持しているという、SNSと政治意識の相関傾向が興味深い(第3章)
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天笠パートはまだ読める。新しい知見というわけでもないが、まあデータをきれいに整理してくれている。
三浦パートは最悪。代理店のことをダメ出ししている箇所があったけれど、たいして変わらない。
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女性をSNSやアプリの使い方で類型化し、それに「なりたい職業からみる価値観」をクロス集計して考察する。思いきった試みだと思うし、今後無視できない視点になるのかな、とも思う。一方で「人を類型化して分析する」統計学の手法は個人的には大嫌いなんだな。「インスタに投稿する人はこういう人で検索するのはあんな人が多い」。そんな十把一絡げは乱暴にもほどがあるよね。ところが統計から導き出される推論はよく当たるんだ。困ったもんだ。
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SNSごとに住み分けがなされている、という点に着目して、女性の価値観を分析する書籍である。
着眼点は面白いし、三浦瑠麗氏や上野千鶴子氏の発言なども引用している点は面白い。
(ただしこの二者の発言についてはあくまでも参考で、ほぼ紹介にとどまる)
また、著者も自覚しているように、
「あくまで統計的な傾向であり、それ以上ではない」
「議論としては最初の段階で、分析が荒い部分も多々ある」(252頁、天笠)
といった指摘は、読者も読んでいるうちにその通りだと感じるだろう。
インスタ、ストーリー女子、Facebook女子あたりはまあ、予想通り、ボディ系は目新しい指摘で面白い。
ボディ系は昔のギャル系という分析が適切かは分からないが、確かにギャルはスタイルや見せ方が良かったなあ、かっこよかった、と思う。
それは単に私がギャルに憧れていた(ギャルで成績よかったら最強だと思っていたが結局どっちも中途半端だった)という欲目もあるので、尚更適切な判断ができない。
それはともかくとして、全体的に、なんとなく、浅い指摘のように感じた。
(笑)が使われていること(ちなみにカッコ付きの笑は古いそうだ)、ゲーム系、金融系は爬虫類を飼う率が高いと指摘するが「結構癒される」(170頁)のように、私的な感想も多い事など、Twitterかブログでも読んでいるかのようだ。
うちにも亀がおり、別に癒されないが25年共に生きている。
と言われても、あっそう、のレベルだろうが、そんな感じだ(亀の話は本当だ)。
研究者が出す本としてはちょっと甘いんでないかい?
オジサンが、今時の若い女の子ってこうだよね、と表面をなぞっただけのような印象だ。
不快とまでは言わないが、拭きれない違和感があった。
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ツッコミどころが多すぎてなかなか読み進められない。
私は素人だから変に思えるのかもしれないが、あのデータからここまで書くか?!ということが多々見受けられた。
私はよくストーリーを投稿するけど、「寂しい」という感情は滅多に抱かない。「勉強しない」とかかれてるがそもそもデータをみてみるとTwitter、Instagram、LINEと変わりないのですが?なにをどうしたらそうなる?
マツエクをしてる人たちについて「けばい」可能性があるとか書いてるけどマツエク調べましたか?
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「××をしている女性は××である」的な本。
ときどき見かける、評論家や自称学者が自分の先入観をさも事実のごとく語るアレではなく、割と仮説、推論、検証にもとづいている。
とはいえデータのソースが(おそらくは)アンケートであり人間の主観が入る以上、誤回答や、たとえば「そう思う」の程度など個人差がある回答の扱い等、統計的手法がどこまで適用できるかは判断が難しいが。
そのあたりは著者も弁えており、データのサンプル数や矛盾する傾向(同一カテゴリに年収が高い集団と低い集団が現れる事象)にはきちんと注意を払ってあり、データだけでなくリアルの調査、体験も十分に踏まえてあって、対象と真摯に向き合っている感じが伝わる。
職業による分類も「実際に就いている職業」(年収やステータス意識の裏付け)と「なりたい職業」(指向)を使い分けており、興味深い。
あとがきにあった「男性の傾向はほとんど年収だけで分析できてしまう(だからつまらない)。しかし女性の傾向は年収だけでなく『結婚』『出産』『就職』『年代』『人間関係』等々、いろいろなファクタで傾向が複雑に変わるから分析が面白い」という理由はなるほどと思った。
また、80~90年代頃まではたしかに「外見でだいたいどんなタイプかわかった」のが、近年は「富裕層も貧困層もユニクロ」なのでスマホで使っている「アプリ」でタイプ分けができないか、という着眼点は長年、女性を観察してきたキャリアがあったからこその気づきだろう。
本文中に出てきた、ドヤ顔で「分析(笑)」という思い込みを語る(むしろ「騙る」か)広告代理店や、自説に合うようにデータを意図的に解釈する社会学者への批判は、彼らの主張そのものへの反論というよりもデータの扱いについての義憤が感じられて面白い。
仮説そのものは思い込みや想像なので、個々人に当てはめる意味はないのだが、以前は存在した4象限分類での「お嫁さん指向」に当てはまるグループが今回の調査では見事に絶滅しており、その原因はとりもなおさず男性の所得低下という明白な事実に帰せられるという結果にはやはり暗澹たる気持ちになった。
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現代女性の分析にSNSの使用状況を元に使用している。
・FACEBOOKは格差が見えるメデイア 上流層が使用
・男性の分析は年収で大体わかるが女性は自分の年収だけでなく、夫の年収、既婚・未婚が意識に重要な影響を与える。
・女性の分析は複雑 50%が4年生大学を卒業 長い職業経験を積む女性も増えた。
・SNSで露出、発信する事で自己効力感を上げて行く
・筋肉は最強のコスパ