投稿元:
レビューを見る
宗教と哲学の歴史を分かりやすくまとめてくれた本。
出口さんの教養の深さがよく分かる。
それ故に出口さんの持論が知りたかった一冊。
投稿元:
レビューを見る
宗教お誕生から20世紀の思想家まで、世界の思想家、哲学者、宗教家の概要が理解できる一冊。本書は歴史の年代を追って書かれているので、思想が誕生した歴史上の背景や、どのような先人の思想に立脚しており、同時代のどのような思想家に影響を与えているのか付属している年表とともに体系的にかつ、フランクな語り口で解説されている。また、著者の圧倒的な読書量に裏付けされているので哲学書の読書案内としても良い(各思想家の翻訳された文献が出版社付きでしっかり記載されている)。途中に世界史の人物や名称が出てくると流れが追えなくなってしまったので、世界史の知識は多少あったほうが良かった。
これだけ長い人類の歴史となると同じような核に基づいた思想が形を変えながら繰り返し登場しているのを見ると歴史は繰り返すというのがよくわかった。個人的にはやはり近代日づくに連れ理解しやすくて共感できる思想家が登場してると思ったが、たまに「こんな昔にこんなすごいこと考えてたの?」となるような思想家もいた。よみながら、近代以降に作られた文学作品や、映画などが思い浮かんだのでやはり名作は哲学や歴史のバックボーンがしっかりあるんだなと感じた。これを気に本書を読書案内として哲学書にも挑戦しようと思う。
投稿元:
レビューを見る
なんとなく『これから生きていくには哲学と宗教だ!』と思って良さそうな本を見つけたので読んでみた。タイトル通り、ざっと哲学と宗教についてひとさらい。興味を持った時代や人物がいれば掘り下げていくと良いのかなと思う。全部覚えられる量ではないけど、このあたりのジャンルの本を読みたいなら最初の一冊にオススメしたい。
投稿元:
レビューを見る
哲学と宗教は人が人として生きる上で、何かのヒントを掴む事ができるのではないか?という根拠の無い感性で、手に取り目を通しました。読み終わってから半年くらいは経つと思うのですが、もう殆ど覚えていません。でも、生きていてふとした時に、この本で読んだデカルトやアリストテレス、ペトロなどが思い出されるのです。読み終わった当初は、自分が少し賢くなったような気がして気分が良かったのですが、今はそういう高揚感は冷めました。しかし、それは私にとって悪い事ではありませんでした。この本から得たものを今になって冷静に考えると、はっきりとは分かりません。読む前と読んだ後で変わった事を、私の拙い語彙力で表現するなら、心の土壌がどことなく肥沃になったような、そんな感覚です。情報を捉える次元が増えたような、そんな不思議な感覚です。直接的に何かができるようにはなりません。この本を読んでも哲学者にはなれません。ただ、生きていて得られる面白さがちょっとだけ増えるかも...?
私にとってはそんな感じの本でした。面白かったです。
投稿元:
レビューを見る
思想・宗教を歴史背景を踏まえて解説してくれる。
その時々の歴史を抜きにした思想や宗教はないのではないかと感じる。
個人的には、運命を受け入れて進むのだという、マルクス・アウレリウス・アントニウスの考えにひかれる。
投稿元:
レビューを見る
宗教と哲学の入門書としてとても良いと思います。
頁数は多いものの、平易な文章なのでそこまで抵抗なく読めます。世界史の知識などがないとやや痞える所が有りますが…それだけ、人類の歴史に宗教哲学が密接に関わっていたということを表しているなぁと。
それぞれの哲学者を深掘りする際のオススメ文献も逐一記載されていて、更に深みを探求したくなります。そういう意味でも各哲学者/思想への門を開けてくれる、素敵な入門書です。
(世界的に影響を与えた思想が扱われているので、レベル感変わってしまうというのは承知するものの、個人的には日本の仏教も記載されてたら嬉しかったなあ。)
投稿元:
レビューを見る
出口さんといえば、歴史に関する著作も多数あるが、そこにさらに哲学まで踏み込んだ有意義な一冊。自分のような一般読者に分かりやすく書いてくれているのがありがたいほか、読み進めるうちに、出口さんの知識の豊富さに、空恐ろしくなる。
投稿元:
レビューを見る
分厚い本で、少々気後れしたが、今の言葉でかかれていて、半分くらいは理解できた。人間って、面白いと感じた。深いわ~。
投稿元:
レビューを見る
なかにし礼氏「読み終わったら、西洋と東洋の哲学と宗教の大河を怒濤とともに下ったような快い疲労感が残る。世界に初めて登場した名著である」(「サンデー毎日11.24号」)
なかにし礼氏「『哲学と宗教全史』とはまさに人生を生き抜くためのヒントを読者に与えるためのような本だと思う。今まさに人生の真っ盛りにいる若い人や元気のある人は
ぜひ『哲学と宗教全史』を片手に世界を旅することを実践してほしい」(「サンデー毎日12.1号」)
ということで読んでみる。465頁の分厚さだ。これだけ厚くても哲学と宗教の全史となると駆け足にならざるをえない。まるで教科書を読んでいるような味気なさがある。またその関係で半分くらいは知ってるということもある。
それでもまぁ作者の出口さんの博識には驚かされる。またこのように太い筆で一気に走り抜けるというコンセプトの本はなかったのかもしれない。俯瞰する面白さがある。また流れを見るにはこのほうがいい。さらに出口さんが特に面白いと思った部分は特記されていて、その部分が面白いこともある。例えば、つぎのようなこと。
昔、インドではバラモン教が信じられていた。そこでは儀式や祭典があると、必ずといっていいほど大量の生贄を捧げ、特に牛を焼く。そこにブッダが登場し「無益な殺生はするな」と教えた。これにブルジョアジーは飛びついた。これで牛の提供を断る理由ができた。そして都市部にバラモン教の信者がいなくなり、バラモン教は大衆的なヒンドゥー教となる。結果インドでは牛は聖獣となって食べなくなる。昔は盛んに食べていて不評だった反動というのがおかしい。
ヨーロッパの中世はキリスト教の暗い時代だった。それまでのギリシャ時代のプラトンやアリストテレスの哲学を排除されて、その関係の教授たちはペルシャに活躍の場を移し、活性化した。それがヨーロッパに再輸入されたのがルネッサンスだった。こちらも排除したことが結局仇となっているのが面白い。
投稿元:
レビューを見る
ちょっと詳しい倫理の教科書。特に後半はひたすら哲学者とキーワードが並ぶだけでこれで思想について理解できるとはあまり思えない。
投稿元:
レビューを見る
哲学の黎明から現代までの流れを整理しながら、各論の要点をつまんだ本。
1度でこの情報量を飲み込めやしないけど、人が積んできた思考の山が見えた。
2年前までなら「宗教は阿片だ」と糾弾していた側だけど、いまは「今の世界は自由すぎて辛いし、阿片くらいいいじゃん」と思うようになったなぁ…と考えながら読んでた。
最後に「積み上げられた最先端の思想だけで世界を見るなよ、この地球はは全く均一じゃないぞ」と批判した人の紹介を持って来たおかげで、読後感がサッパリした感じになったのも良かった。
人は知識が増えるとすぐ付け上がるからな。
投稿元:
レビューを見る
さすがは出口氏の作品だけあって、「全史」のタイトルとおりに古代から現代に至るまでの哲学と宗教の流れを非常に分かりやすく整理している。それなりに厚さのある本であったが、一気に読み終えることができた。当然ながら「全史」とはいえ詳細な記載は省かれているが、興味がある分野に対しては、それぞれお薦めの書籍も記載されており、まさに至れり尽くせりである。さらに、まとめるだけでも大変な作業であるのに、時代を超えて出口氏の考察も随所に記載されており、刺激を与えられた。「全世界史」もそうであるが、このような書籍を教科書にすれば、もっと学生が興味を持つと思うのは自分だけだろうか。
投稿元:
レビューを見る
時たま専門用語があり理解に窮した時もあるが、概ね高校倫理の知識応用で読み解くことができ、タイトル通り哲学・宗教の視点での人類思想の移り変わりを学ぶ事ができる良書。
各思想について体系的に学べるので、現代との類似や各地域の比較などにも思考を巡らしたり、他の本との併用も視野に入れられてとても良い。
投稿元:
レビューを見る
哲人についてのお勧めの書籍が挙げられているので、本書を足がかりにより理解を深める事ができる。文中に各哲学者や宗教の文献が記されているし、巻末に参考文献一覧が載っているので、それらからより深堀りすることができる。
古今東西の哲学と宗教を紐解いて行く。まるで世界史。
投稿元:
レビューを見る
めちゃくちゃ分厚いので読むのに2週間くらいかかった。けど、歴史を学べて普通に読み物としては面白い。
ただギリシャ哲学は当たり前のこと過ぎて、何を学べばいいかわからなかった。近代哲学は、思考方法などは勉強になる。
一回読んだだけでは、全然忘れるのでまた読み直したい。
哲学・宗教を学べば、世界の解像度を高めてくれる。1つの事象から得られる学びも必然的に増えていき、副次効果が生まれるらしい。