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紙の本
表題にやや偽りあり
2017/01/16 21:47
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投稿者:えいちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
『日本が全体主義に陥る日』という本書の表題はまぎらわしい。本書の内容を端的に示すのは「旧ソ連邦・衛星国30カ国の真実」という副題のほうである。
ソ連が解体し、ロシア、ベラルーシ、ウクライナをはじめとして12カ国の「独立国家共同体」+バルト3国に分裂したのは1991年のことだった。著者は、これらの15カ国と、旧ソ連の衛星国だったポーランド、チェコ、旧ユーゴスラビア諸国など15カ国、計30カ国を訪れ、その国々の現状をレポートしている。レポート内容は観光案内と政治的考察の組み合わせと言えよう。
いずれの国についても、著者の滞在日数は少ないし、1カ国に割ける頁数も限られているので、レポートがやや表面的になるのはやむをえないが、現地に足を運んでこれらの国の現状を紹介するのは、宮崎氏にしかできない力業と言えよう。これらの国々は日本人になじみのある国ではない。未知の国々の現状への覗き窓として、本書に匹敵するものはないだろう。
ただし、エピローグの「むしろ全体主義に転落しそうなのは日本ではないか」はそれまでのレポートとは異質で、宮崎氏の右翼的イデオロギー臭が強すぎる。氏の「全体主義」という用語の使い方は一般的ではない。「平和」「市民」「反戦」(宮崎氏が嫌いな言葉)が全体主義の用語だというのは、日本の現状とはほど遠い。安倍政権とそれに迎合するマスコミ(かの朝日新聞までも)は、これらの言葉を排除し、今や「平和」「反戦」を口にする者は身を縮めなければならないほどである。日本はむしろ、ナチスを真似する(麻生副総理)、安倍独裁政権の全体主義に転落しそうなのである。
このエピローグのために評価を1つ下げた。
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