紙の本
ちょっと物足りない
2018/06/13 10:43
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投稿者:L - この投稿者のレビュー一覧を見る
針谷くんがいいひとなのはよくわかったけれど、それぞれの話をもっと掘り下げてほしかったです。ちょっと物足りませんでした。
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ああ、好きだな、と思う。
適度な時間だけ蒸らした、上等な茶葉の紅茶のような愉しみ。
もっと飲みたい、ゆっくり飲みたい。という感じです。短編それぞれは一応登場人物はかぶってるけど、独立性が高くて一つ一つきれいに切れている。
何かをして合間に一篇読んで、また何かしてまた読んで、という読み方にこれほど相応しい本はあるまい。
不思議なほど心に寄り添ってくる文章の輪郭はしっかりしているのに、適度な距離感を保っていて心地いい。
島本理生の恋愛小説を読むと、すごく安心する。登場人物たちの心のどこかに自分を見つけることができるから。
テレビや雑誌が煽る「恋愛」と、実際の感情の「恋愛」にはなかなかの温度差がある。
燃え上がるような恋じゃない、じりじり悩んでばかりいる、そんな思いだからこそ小説で描く意義がある。と、思う。
短編としては「屋根裏から海へ」が一番感情移入できたかな。
誠実で真面目すぎる加納君は、親に「お前は妙な安定感があって、自己完結しているようなところがあって、少しつまらないよな」と言われてしまうような人。
これは結構、胸を抉られる台詞だったなあ。
実際のところ、現代になればなるほど、こうやって「一人で完結した世界」をつくり、「一人で幸せになろうとする人」は増えてきているんじゃないだろうか。
つい答えを求めて読みそうになったけど、そこは島本理生、くすぐるような希望の片鱗だけちらつかせて終わるスタイルですね。
あとはやっぱり最後の「夏めく日」が好きだったな。
ちょっと度肝を抜かれる感じ。
いろんなタイプの物語に挑戦するのはいいことだと思う。というか、この短編は彼女の新しい素質を引き出したんじゃないだろうか。
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1千一秒
つまり16分と41秒
ほんとはこんな短い時間
4人の視点
それぞれの恋
人生のきっと一瞬でしかない時間をつづる
だからこそ綺麗で切なくてちょっと痛い
「泣いている自分の輪郭まで明るさに溶けていくように思えた、
そんな風光る朝に私は大好きだった恋人を見送った」
綺麗な一文
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あまりはずれがなくて好きな作家さん。
なので何も考えずにさらっと読めた。
つながりのある短編集なのでもう1回読み返してみたいと思う。
恋愛ってむずかしいなー。
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最近短編集とかあんまり読まないけど、結構面白かった。
これは前後の物語がつながってるので、読みやすかった。
基本的に時系列で進むけど、最後のだけ戻ったね。
気になる。
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短編の主人公が絡み繋がっていて楽しめた。 10代20代の恋愛・・・忘れてたなー。感覚が若返った感じ。(笑)
特に「針谷」がイイ。ぽっちゃりクンをこんなに魅力的に書ける人もなかなかいないんでは?
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島本理生さんらしい、すっきりとした内容の短編集
ナラタージュほどの苦い感覚はないけれど、
優しくて、共感できる心情描写に惹かれる。
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初めての島本理生作品。
どの章も少しジンとくるような爽やかな気分になるような感じだったけど、
特に真琴と加納君の話が好き☆
加納君の大人びているのに清潔な気持ちを持ってるところ、素敵です。
2009/6/10読了
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連作短編。かなり読みやすいです。
真琴が主人公の二つが、失恋の切なさと希望が入り混じってる感じで好きかな。
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******引用******
その話の延長でふと、瑛子が男だったら付き合うという一言を真琴が漏らしたのだった。
ほかの女の子たちはちょっとだけ笑って、すぐに話は別の話題へと流れた。
私は真琴の言葉が嬉しかった。けれど、たとえば同じ状況で私が男の人だったなら、きっと彼女はあんなことは言わなかっただろう。
それが私にとってなによりも残酷なことだったと、真琴はきっと気付いていない。
――『七月の通り雨』 p.47
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キャラクターにいまいちリアリティがなかったのと、あんまり内容にも引き込まれなかった。
期待してたのにちょっと残念。
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短編集でつながってます。一つ目の「風光る」がとにかく好きで、たぶん全体通しては★三つなんだけどこの話が良すぎて★四つ。笑
キャラとしては針谷くんと一紗ちゃんが良い◎
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読みやすい短編。様々登場人物のなんだか掴みどころがないけれどしっかりした恋愛。島本さんの恋愛小説はやっぱりすき。
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前作『ナラタージュ』で狂おしいまでの純愛を描ききったのとは反対に、この連作はだいぶライトに描かれています。
登場人物が次々とリレーしていくこのお話は、男女両方の目線から描かれているのに、感情移入しやすく、連作ならではの、多方面から登場人物を見れるのが嬉しい。
一秒たりともとどまることのない日々に潜む悲しいことや痛い想い、嬉しいこと・・・ゆっくりでも、確実に立ち上がっていく様がみずみずしく描かれていて、心地良い読後感でした。
やっぱり、私は「加納君」の立ち位置が好きでしたね~~
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はかない、キレイなお菓子の詰め合わせのような、短編集。
悲しいけどあったかい、読みやすい本。
時間をあけて読んだら、また違う感想がでるかも?