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紙の本
「最後の文士」江藤淳を追う力作評伝
2019/06/28 22:51
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Takeshita - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は出版社の編集者だった人で、江藤淳の自裁する半日前に最後の原稿「幼年時代」第3回を受け取ったと言う。江藤淳をよく知る人の筆になるだけあって実によく調べ且つ著作を読み込んでおり見事な力作評伝となっている。江藤淳の政治的発言や誇張された文体を厭う人は多いが、それでも「漱石とその時代」「成熟と喪失」「一族再会」などの文藝評論また最後の「妻と私」の哀調は読んで感動を呼ぶものがある。書中には江藤淳の女性問題、年齢詐称、処世上の抜け目なさなど隠された汚点も出てくるが、それでもなお江藤淳は傑出した「最後の文士」であり、幼くして死別した母を恋う「永遠の少年」であったことを痛感させる優れた評伝となっている。
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