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去年の直木賞受賞作。
生まれ変わりがテーマで不思議な話ではあるが、基本は恋愛小説。メインは命を越えた純愛だが、登場人物により違う形や嫉妬もある。
大感動という感じではないが、先がどうなるか読む手が止まらず、面白かった。
本の最後はハッピーエンドでよかったが、物語の時間では東京駅のシーンが最後なのですね(スマホを持ってたりする)。
時間があちこちに前後してわかりにくいし、人物の相関関係も複雑だが、そこが肝になるし、それを用意しといたらネタばれになるからしかたない。
伏線が張り巡らされてるので、もう一回読んで確認したいかな。
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生まれ変わりの物語ですが、瑠璃から三角への圧倒的な恋愛の物語ですね。淡々とかかれていますが、それがいいのかも。一気読みしたものの、個人的には、もう少し感情を強く押し出した風が好きなので。優しい作家さんなのかな。
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157回直木賞作品。
輪廻転生。
強い思いをもって亡くなった人は、その思いを遂げるまで
何度でも生まれ変わる。
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転生を絡めた恋愛小説。各々のエピソードは面白いけど物語に入り込めなかった。想われ続ける人物にそこまで魅力を感じなかった。ラストで伏線を上手く回収してまとめてるけど感動までには至らず。
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偶々、記憶力アップの為に人物相関図を作りながら読んでいたので、頭の中がよく整理できて読了することができました。生まれ変わる前の瑠璃が夫とうまくいかなくなる描写は読んでいて少々辛かったです。生まれ変わることは、瑠璃の浮気相手と会うのが主目的だったのだろうけど、ある程度は夫に対する当てつけというか痛みを感じさせる意味もあったように感じました。ラストシーンは、少々心を揺さぶられるものがありました。
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30年かけて月のように生まれ変わりながら愛する人に会いに行く。ファンタジック純愛小説。
思いを果たせず死ぬ度に、どこかにいる別の「瑠璃」にその思いをつないでいく。輪廻はいつも女で、男はいつも待っているだけ。うーむ、なるほど。「おっさんのファンタジー」と言われるのも納得。
自分なら、樹木のように子孫を残す死に方のほうがいいな。月のように何度でも生まれ変わる死に方よりも。
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第157回直木賞受賞作品。初読み作家。
目の前にいる娘は、亡き娘の生まれ変わりなのか?月の満ち欠けのように生まれ変わる少女に、3人の男性が関わる。何度も生まれ変わっても、彼女は愛する人を探し求める。
冷静に前世などと考えると、理論的にはなどと考えたりしてしまいそうだが、余り違和感なくストーリーに入り込めた。純愛なのか、SFなのか。一つ間違えると、ホラーやオカルト的な要素が強くなってしまいそうだが、そうしたこともなく一気に読めた。ラストは予定調和だが、それでもぐっときた。
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今年の直木賞受賞作。ストーリーが現在から過去へ再び現在へと交差しているかのような感じであった。知らされてなかった過去を知らされた気持ち、登場人物らの行動や心情から見えてくるもの、瑠璃の人物像や瑠璃と家族との関わりから見えてくるものやきっと違う道や出来事だったら、また違ったかもしれない、きっと今までよりも良かったかもしれないと感じるだろう。女性の登場人物はあるこだわりが度を過ぎてしまい、悪くなってしまうなど、悲しいと感じてしまった。悲しいことなどを乗り越え、最後に良い奇跡が起こったのは感動ものだった。
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直木賞受賞作ということで手に取りました。
瑠璃という女性の生まれ変わりが三人の男性が人生を通して、
過去と未来に交錯して甦るという何処かにありそうな
展開だと思いますが、
生まれ変わりの作品では大概が一人の女性が一回くらいの
生まれ変わりかと思います。
それが三人となっているので、
途中でどの人物がどの生まれ変わりなのかなど
登場人物が多くなっていので頭がこんがらがりそうになりました。
けれどいつの時でも生まれ変わりの女性の心は
その男性を想う気持ちの重さがかかわっているなと思いました。
どこか女性が恋愛や愛情に対して引け目を思っていた心が、
この世から去ってしまってもいつまでも相手を思い続けること。
月が欠けたり満ち足りするように、
生まれ変わったり、想いつづけたりと。
よく子供の頃に前世の記憶があったり、
お腹の中にいた頃の事を覚えていたりという説はありますが、
それは途中で消えてしまうものですが、
この場合は想いが強くて次々と生まれ変わっても
想いを伝えていくというのが凄い想いの念かと思いました。
それと同時にこの女性の想いというのは
なんとなく理解出来るような気がするので
それがまた切ない想いでもある気がしました。
前半はあまりストーリーの展開が無いですが、
中盤から伏線のように色々なことが分かってくるので
それを読むページの手が止まらなく、
最後まで一気に読んでしまいました。
このような生まれ変わりと結婚までの経緯を考えると
自分の今までの半生、そして特に結婚に関しては偶然とは
言い難いものが自分にもあるような気がして
何か前世のようなものも少し考えてしまいました。
ラストは想像しなかった展開でちょっと
泣かせる台詞でぐっときてしまいました。
これだけ愛されていれば女性としては本望かもしれないです。
この生まれ変わりが達成された場合はどうなってしまうのかという
その後も何だか知りたい気になりました。
人を想う一途な気持ちが純粋に綺麗に描かれていると思いました。
一つ間違うとこの一途な思いが怨念などのホラー小説にも
なり兼ねないですがそうではない品の良さのようなものが
文章の中から伝わっていて読んだ後もじわじわと余韻が残り
とても素敵な作品でした。
読んだことのない作家さんだったので
この作品をきっかけに他の作品も読んでみたくなりました。
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祝、直木賞。ですね。とりあえず。
どういう作家が直木賞を獲れるのかわからないけれど、佐藤正午さんの小説はとにかく面白いと思います。はい。
物語そのものももちろん面白いし、なによりもその組み立て方がずば抜けてハイセンス。たぶんふつうに考えたストーリーをいったんバラバラにして、小説的に最良の形に組み立てなおしているんだろうな。本当に小説のプロだと思います。いぶし銀の職人技に心酔しています。ただ、登場人物にクセがあるのでそこを受け付けない人がいるのかな?と思うところはあるけれど。
さて、「月の満ち欠け」ですが、予備知識まったくなしで読むべきでしょう、これは。いつものように、どこに連れていかれるのかまったくわからない小説です。思わぬところから球が飛んでくる小説です。そして、いつものように甘苦いです。
一般的にはこの締めくくりでいいのでしょうが、僕的には最終章はいらなかったかな?という印象でした。
PS・瑠璃と聞いて、最初は本多孝好「MISSING」の瑠璃をイメージして読んでいたが、読み進むうちに、これはやはり佐藤正午「身の上話」のミチルだな、と思った(笑)
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関係者が集まって、2時間ほどの間に語られる、過去30年ほどの生まれ代わりのストーリー。どんな展開になるのか、楽しみに読み進めた。関係者4人が集まったラストのシーン、恋人で、親子で、親友で、それでいて現在は別の関係で、象徴的でそしてとても不思議な場面だと思いました。
飽きずに読み終わりました。
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自分がいのちを落とすようなことがあったら、
もういちど生まれ変わる…。
この娘が、いまは亡き我が子?
いまは亡き妻?いまは亡き恋人?
そうでないなら、はたしてこの子は
何者なのか。さまよえる魂と数奇なる愛の物語。
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物語として綺麗だなとは思うけど、こういう愛され方も愛し方もしたくはないなー、と思った。
僕は月のようではなく樹木のような生だからこそ、生きることや人を好きになることに精一杯向き合えると思うから。
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何か気持ち悪いな。
実際にあることかも知れない、生前の記憶、生まれ変わりの話。
ちょっと印象が強すぎて、細部が記憶に残る。
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直木賞 ご受賞嬉しい!
読む前から嬉しい!
だけど、ちょっと これは今回は~
感動させるわけじゃなく(わたしだけ?)
怖がらせるってわけじゃなく?