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緻密に淡々と、これぞまさしく
刑事捜査の描写なのだと思った。
その捜査も片岡真子のひらめき抜きでは
成立しなかったわけで、そこが唯一の
フィクションなのだとすら感じた。
ここに描かれた犯人像も、伏線となる
カップ麺のイナゴ混入画像の捏造と拡散も
すべてがノンフィクションであるとしか
思えない…そんな世の中になってしまったのだ。
事実は小説より奇なりというが…確かに
もはや事実を超えるほどの奇想天外を
小説には求められないのだろう。
今の世にない奇想天外…もしかしたらそれは
「穏やかな日々」「幸せに生涯を全うする夫婦」
「大切な人を心から愛おしく思う恋人たち」
…そんなものなのかもしれない。
そう思うと背筋に悪寒が走る。。
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歴史ある京都が舞台で、色々な家庭の事情がある少女を引き受け、お世話する花街の人情を感じる作品。
警察の元でプロファイリングする、地位も名誉もある優秀な精神科医。
その力を悪用しようとすれば簡単に人を欺き操る事が可能らしい... 薄ら寒気がした。
被害者を操り、警察をも操る。
理論には直情。
予測出来ない方法で対抗するしかない。
若干わちゃわちゃした感じはあるものの、終始楽しめた。
シリーズ物との事で、時間をおいて他の作品にも挑戦したい。
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精神科医の焼死体が見つかった。自殺か?他殺か?
京都弁丸出しの刑事、片岡真子が真相を追う。というお話。
謎解きが面白かった。
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片岡真子シリーズ第2弾。
実家の母は花街で日本舞踊の師匠しているいるという代わり種。
今回の事件は精神科医の自宅が全焼し、焼死体が発見されたことから始まる。
自殺なのか事件なのか…
不可解な点が多いが、なかなか真相が見えてこない。
そんな中、医師の遺品から医師の直弟子の事故死を知った真子は、何かが引っ掛かる。
そこから、様々なことが動き始めるが…
人情派の真子はしばしば刑事という立場から逸脱してしまうが、そこがこの小説の面白いところだと思う。
ただ、作者が昨年亡くなられたので、真子のその後は知ることが出来なくなってしまった。
残念。
2024.3.31