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バラ積み混載中心だった運送が、コンテナの導入でどう変わったのか、手に汗握る産業発展の歴史
252ページまで読んだ
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イノベーションの物語なのに、輝かしい閃きではない事にフォーカスしていたのがイイ。
誰も革命的なことの最中にいることすら理解せず、コンテナの革命は一歩ずつ進んだのが良く分かる。
トラックと鉄道と船をひと繋ぎにすることで、今の世界の流通システムが成り立っている。大袈裟に言うと、それが資本主義の根幹なんだと理解できる。
数々の課題を統一していく過程が良い。
大きさの規格、連結金具の開発、ライバルである鉄道会社の取り込み、港湾の荷揚げシステム、大量のコンテナBOXや船舶のリースシステム、トラックやトラーラーのボックス化。
それ以上に多様化し対立化する、ギャングや政治家の対処や、労働組合やライバル会社などへの折衝、資金調達から新しい企業買収方法など、まさに多岐へ話題が散りばめられていて、ページを捲る手が止まらなかった。
コンテナそのものは統一規格化されても、まだまだ効率化の余地があって、AI港湾への進化、パナマ運河やマラッカ海峡の幅問題をクリアーする大型輸送の実現と港湾の革新などが進むのだろうと思った。
まさに、「ロジスティックを制する」ことが、今後も世界経済を制するんだと深く感じた時間になりました!
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コンテナにまつわる物語。良書。
港湾における労使紛争。起業家マクリーンによるコンテナによる物流改革。改革に対する反対勢力との攻防。コンテナリゼーションによる運輸業界の変遷。
歴史は参加者の想定を超えて動いていく。
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アメリカ牛を日本ですき焼きにするのも
仏デザイナーがベトナムで服を縫製させるのも
トヨタのjust in time方式も
日本家電がアメリカを席巻したのも
コンテナのおかげ。
こんな話知らなかった、面白かったー!
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コンテナが普及していく過程と影響の一端を知ることが出来て勉強になった。
トラック運送会社、鉄道会社や船会社などを巻き込んだコンテナの導入・規格化は世界の物流を効率化させ、結果的にグローバル化を推し進めた。
港での荷揚荷卸をはじめとした物流費用が低下したことで、企業にとっては生産地と消費地の距離という制約から自由になり、労務費の低い場所でモノを製造することがトータルコストを押し下げることとなった。
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読了。コンテナの導入によるグローバルなサプライチェーン革命の話は刺激的だ。かつて在来船が主流の時代は輸送効率、荷役効率が悪く、企業の生産拠点も港の近くに設置せざるを得なかった。コンテナの導入により、生産に必要な部材の調達が低コストかつ計画的に行うことができるようになり、生産拠点は港から離れた、土地や税金が安い場所へと移ることも可能となった。在来船の頃は航海中のコストよりも、埠頭に到着している間に発生する荷役等のコストの方が全体の大半を占めたそうだ。コンテナ化によって荷役のスピードは格段に上がり、品質も担保され盗難の恐れもなくなった。そして大幅なコスト削減が実現した。当然ながらコンテナ導入時には沖仲仕や労働組合の猛反発があったそうだが、時代の流れには逆らうことができない。コンテナ化によって誰も想像できなかったレベルでの港湾の合理化が進み、かつて沖仲仕、港湾労働者で溢れていた港から人々が去り、今では最新鋭の設備とコンピュータシステムによる荷役作業が主流となってきている。
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イノベーションというと、ついGoogleやAppleなどのビックテックを想像してしまうけど、本当の意味でのイノベーションは人々の生活を変えるためにエコノミクスが合うように社会実装する事を指すのではないかと気付かされた
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示唆深い本でした。イノベーションがいかに生まれ、抵抗する既存勢力と向き合い、政府や顧客の支持を取り付けてルールをつくり、新しい市場を切り拓いていくのかの様々なエッセンスが詰まったとても読み応えのある内容ですね。
コンテナというシンプルに思えるものが、グローバリゼーションを一気に加速させて産業史、我々の生活を大きく変えたことがとてもわかりやすく、データも交えて示されています。
この本の主人公といえるマルコム・マクリーンの人間模様を描いたドラマとして充分楽しめます。日本の高度経済成長もコンテナのグローバル化に寄与し、さらに日本の成長にもドライブがかかったという相乗効果もよくわかる。
構成もよかったなあ。
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コンテナがシームレスに運ばれること、規格化に伴い大量に輸送できることで、世界的なサプライチェーンを可能にしたんだね。
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コンテナについてほとんど全てのことがわかる本。コンテナのことはわかったんでもういいです〜ってなるぐらいの情報量なので、少し物流や貿易をかじりました程度の人にとってはボリューム的に若干苦痛かも。ただこれって日本のことを考えるきっかけにはなっていて、港で見かけるどでかいコンテナをJR貨物に積み替える作業ってどこでやってんだろうね?それとも基本はトラック?ググったりYouTubeだったり調べればそこら辺いくらでも分かるだろうから、知的好奇心がある人の知りたい欲をかきたてる一冊には間違いなくなると思う。あと港町特有の気性の荒さの理由が少しわかった気がする
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配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01427566
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コンテナのおかげでニューヨークとリバプールは凋落した。
釜山やシアトルが世界のトップになった。
コンテナは労働者にメリットもデメリットももたらした。労働環境は改善したが待遇改善に終止符が打たれた。
海上貨物運賃は、輸出輸入の10%以上を占めていた。関税以上に強力な参入障壁だった。
積み出しと荷揚げに費用がかかる。コンテナで削減できないか。しかし貿易に与えた影響は軽微だった可能性もある。
エジソンの白熱電球は20年後でも普及率は3%。普及には発明だけでなくイノベーションが必要。コンテナも同じで普及には時間がかかった。
コンテナの規格は紆余曲折を経た。鉄道、トラックなどと合わせる。
マルコム・パーセル・マクリーンが改革してコンテナを普及させた。運送業者から身をおこし、旺盛な事業拡大意欲で事業を拡大。海運業に全財産をつぎ込む。
トラックに箱ごと積み下ろしする。
ニューヨーク対ニュージャージー。ニューヨークは古くからの港で設備が老朽化、ニュージャージーがコンテナ化した。
コンテナの規格は鉄道のように、自然には定まらない。高さは8フィートまたは8フィート6インチ、長さは20フィートから40フィートまで。幅は早くから8フィートと決まった。航空便のコンテナは別仕様になった。荷重の問題。
コンテナ輸送は過当競争を呼ぶ。荷揚げ設備が必要なので寄港地は削減し、その間をトラック鉄道輸送がまかなう。クレーンと巨大なコンテナヤードが必要。
その結果。ロッテルダムが世界最大のコンテナ港になった。
マクリーンのシーランドは、たばこ会社のレイノルズに売却された。巨額の投資が必要になった。安価な石油価格を背景に高速船を建造。エレクトロニクスメーカーにコンテナは活用された。
コンテナは、スタートから大規模にやる必要がある。在来船は荷物を求めてあちこちに寄港したが、コンテナは定期航路、高頻度サービスで大量に持つをさばく必要がある。その結果供給過剰になる。
コンテナ船はランニングコストがかかるから、船を休止させておけない。
オイルショックの原油高で、荷物の量が減る。
高速船は燃費が悪く使えない。マクリーンの高速船は海軍に引き取られた。
レイノルズは海運事業を売却。景気に左右されやすい。海運業者が売るのはコモディティと同じ。
マクリーンは、従来のライバルユナイテッドステーツ海運を買収。超大型船で低燃費の船を建造。速度が落ちたため、流線型にしないで荷物を大量に詰める形。
パナマ運河を運航できる最大舟型=パナマックス級。さらにオーバーパナマックス級も建造された。限られた港を往復する。シンガポール~ロッテルダムなど。
寄港地は少なくなる。日本からサンフランシスコ行きの荷物はシアトルで下ろされる。
サッチャー首相は港湾施設に多額の投資が必要なことに嫌気を刺し、21の港を売却した。他の国も追従。
原油価格の下落で産油国向けの荷物が減少し、ユナイテッドステート海運は倒産。
コンテナによって巨額の費用が必要となり、生き残った海運会社はわずか。
船の速度は、原油価格に左右された。
コンテナは動く倉庫。保管費用が削減された。
混載船の時代は荷主は力が無いが、コンテナになると荷主がまとまれば海運会社を左右した。オーストラリアの輸出農家の例。
公定運賃は力を失う。コンテナは世界経済の規模を大きくした。
バービー人形は1959年の時点で、生産を日本で行うことにしていた。当初から世界のサプライチェーンを使っていた。
製造業は当初、垂直統合を目指した。運賃が安くなるとサプライチェーンを作るようになった。
世界のコンテナの20%は空。
コンテナによって反映する場所と不利な場所ができた。
アントワープ、ドバイなどコンテナによって都市化した都市ができた。
かつてはパナマ運河、今はマラッカ海峡で船のサイズを決める。マラッカマックス。さらに船が大きくなるか。
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コンテナ開発者の話とコンテナ開発によって世界の物流がどう変わったのか・単純な発想が世界を変えた一例が書かれた本。
アメリカ労働者の権利の強さ、既得権益を壊すことの大変さ、規格統一化の重要さ・大変さがよく分かった。