投稿元:
レビューを見る
運転免許の返納、繰り返す転倒、進まない整理整頓――85歳という新たな区切りを超えた作家が、達意の文章で描く「老いの日常」。
投稿元:
レビューを見る
中年のネタに共感するのとは違って、85歳の高齢の方の本は驚きと発見の連続でした。
終活本的ハウツーと違って、リアルに「老い」を考えさせられました。
坂道を降りるときは前につんのめって、しゃがむと立ち上がれなくなって、ひっくり返ると起き上がれない、、、、。
読みながら、家の中や近所の段差や坂を思い浮かべて考えてしまいました。
投稿元:
レビューを見る
黒井千次さん「老いのゆくえ」、2019.6発行、85歳の頃の作品(エッセイ)です。60、65、75、そして85歳、新たな区切り、「ホントカヨ」といった心境だそうです。私は今年71、まだそれほどには老いを感じていませんが、これから先、ある日突然どどっとやってくるのか・・・、それともじわじわ忍び寄ってくるのか・・・、いずれにせよ、真正面から受け止めていく気持ちでいますw。まさに、著者が仰っている「人は自らにふさわしい老い方をするより他にはない」だと思います。
投稿元:
レビューを見る
実は他の本と間違えて購入してしまって、読むつもりのなかった本だったのだが、自分ももう夫の定年などを意識しなくてはならない年齢になっているので、これから自分の老いをどう受け止めていったらよいのかを考えるうえで、参考になった。
ただ、それでも今はまだあまり実感はないのかもしれない。数年後読み返したら、もっと共感することが増えていくに違いない。逆に、この本をもっと若いときの自分が読んでいたら、著者のことを後ろ向きな老人としか思わなかったかもしれない。読むべきタイミングを考えなくてはいけない本のように思った。
投稿元:
レビューを見る
黒井千次さんの「老い」シリーズの3冊目。的確に老いの状況を記してくださり、全く、同じだと、納得している。ボケてきた頭の整理と、自分だけではないのだと思う、一種の気持ちの安らぎは、たすけになる。物忘れの酷さ、本などいえの中が整理できないいらだち、納得しているだけでは、だめなのだが。
投稿元:
レビューを見る
これはまだ中年のうちに出会えて良かった本である。とにかく「老いる」とはどのようなことか、老いる人自身の主観的な目で懇切丁寧に描いて教えてくれる本はなかなか無いように思う。転ぶこと、体が動かなくなること、ものを忘れること、客観的には理解しているつもりのこれらの老化現象が、その人自身にはどう捉えられているのか、自分を客観的に捉える目線も含めてユーモアたっぷりに伝えてくれている。
投稿元:
レビューを見る
人はみな老いてゆく。その中で、周りからよく耳にする自らの変化は、同年代からもたらされることが多い。そのため、この先、どんなことになってゆくのか?に関しては、座して待ちながら体験し、同世代とまたも共有してゆくことになる。この本では、多くの読者から見れば大先輩にあたる人物が語る生身に起こる様々なことを、率直に述べられていて、老いの予習にもってこいの良書である。