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この本を読めば辛坊治郎という男がわかる
2020/03/31 20:10
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投稿者:つばき - この投稿者のレビュー一覧を見る
「この一冊を読めば辛坊治郎という男がわかる」という副題が思い浮かぶほど、辛坊氏そのものと言ってよいほどの本です。
毒舌と歯に衣着せぬ物言いで世相を斬る印象が強い著者ですが、表向きには決して見えてこない深い航海への憧れ、同船者への温かくも確かな信頼、仕事に対する真摯な思い、そして家族愛。
辛坊氏の魅力ある人柄に溢れた本です。
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私は関西在住なので辛坊さんは当時毎日のようにテレビで見ていたし、ヨットで太平洋横断するという話についても知ってたし、洋上からの中継も見た。本書に書いてある事はその太平洋横断をすることになった経緯以外は色々な場所で断片的にも語られることはあったし、岩国のワッペンの件も聞いたことがあった。そして時期が来たのであろう。辛坊さん本人の口から語られる日がやってきた。氏に何か心境の変化があったのだろうか。遺書は死ぬためにではなく生きるために書くのだ。私は自己責任とは覚悟を決め、全うする事なのだと思っている。
氏が言いたいことは「おわりに」にほぼ集約されているのだと思う。人間が人間たりえる理由、人間としてどのように生きていくのか。一度死地を潜り抜けたからこそ伝わる言葉なのかも知れない。
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海の恐ろしさを教わった感じ。船の浸水の様子が生々しく語られている。
人間はいつ死ぬかわからないと改めて知った。
タイトルは自己責任だが、読み終えてみて、事故の要素が大きいだけに、自己責任として責めたくはない。
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ヨット遭難事故の詳細を語った本。
印象に残った点は衣装は死ぬために書くものではなく生きるために書くものと言うこと。
情報に接する時は自分が経験したらどうなるかと想像力を持って情報に接すること。
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後の大西洋横断成功を知ると、この当時の辛坊氏には様々な点で、「未熟さ」が見受けられました。まず、ヨットの提供者である比企氏のことをあまり信頼していないように思える節がいくつかありました。また、テレビの企画など、余分な荷物を背負い込んだせいで、余裕がなくなっていたようにも思います。そういった細かな積み重ねが、クジラとの衝突という不運な事故に繋がってしまったのではないかと。ただ、ヒロさんとご自身の命を失くすという最悪の事態だけは回避できたことは本当に良かったです。