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宿命の「敵」は、出会った瞬間から手段を選ばず片岡を殺しにきた! 代々戦い、負け続けてきた「敵」の戦慄の正体とは!? 第19回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞の著者が満を持して放つ伝奇ホラー・サスペンス力作長編。
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南房総を舞台にした伝奇ホラー小説。表紙が人魚、いや地上に棲む魚、地棲魚が不気味だ。片桐真治の家系に纏わる奇怪な能力「的」と「矢の者」。どこまでも追いかける刺客。相手を識別する能力。両親を亡くした真治は母方の叔父の赤石を訪ねることから、放火や知人の死に見舞われる。そして、この世のものとは思えない生物の模写。じわじわ、忍び寄る恐怖が何とも言えない。赤石の正体は?最後の決着の場はドキドキはしたものの、複雑な場面を文字で追いかけきれずに消化不良だったかも。建物の構造などは文字だけでは想像できなかったかな
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安住のない流転生活、成り変わる相手を見つけては他人の人生を延々と奪い続ける。「生存本能には抗えない」「もう少し生きられるなら、なんでもする」と“山神”は言ったけれど、楽しみもない孤絶した彼の生き方からはそこまでして生きる意味を感じ取れなかったな。
罪を永劫重ね逃げ続ける『的』と彼らを追い詰める刺客『矢の者』というスリリングで非常に刺激的な宿命が、魅力とバランスに欠けた登場人物の配置に埋もれてしまったのは残念。
辛口が先に立ったが一気読みさせる勢いは確かな手腕。脚が生えたヤマビルは恐怖以外の何者でもない。
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表紙の絵が不気味。
「矢の者」と「的」の謎を追ってゾクゾクしながら読み進めていったが、片桐と貫井VS「山神」のクライマックスシーンはちょっと軽くなってしまったかな?双方が持つ能力に差がいありすぎるよー。