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賢さはつくれる。
考え方の違い。
具体的か抽象的か。
アウトプットとインプットの量が大切。
幹部候補生にはアウトプットができてきた高学歴を採用するため、高学歴でも仕事のできない人が出来上がってしまう。
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なるほど、と思ったのは
・MECEを作るときに、「それ以外」という言葉で正確さと簡便さを確保すること
・「なぜ?」の質問は、人に対して向けてはならない。詰問に感じる。ただし、ポジティブな課題に対しては良い。
改めて思ったのは、
・学校教育の目的は、インプットとあるが、抽象化して整理するためのトレーニング
・入社して間もない頃の仕事は具体性、やがて抽象化が進む
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賢さをつくる
頭はよくなる よくなりたければ
著:谷川 祐基
本の厚さのわりには、中身はゆったり、読みやすかった
数直線 <-具象 ーーー 抽象ー> という図式
頭のよさにこだわる一冊
具体と抽象をいったりきたりするのが思考であるという二元論の書です
気になったのは以下です
■なぞかけ ~ 頭がいい人って、どういう人でしょうか
小学生いわく
①いろいろたくさんのことを知っている人
②テストの点数が高い人
高校生・大学生いわく
③頭の回転が速くて、すぐに気の利いた返事が返ってくる人
④いうことが論理的だから、いつも言い負かされて反論できない人
小学校の先生いわく
⑤飲み込みの速い人、少し説明しただけで、すぐに全体を理解できる人
高校の先生いわく
⑥ちゃんと自分の頭で考える人、言われたことを鵜呑みにせず、批判的にものごとを捉えることが出来る人
社会人いわく
⑦発想が豊かで、他の人が思いつかないアイデアを出してくれる人
⑧とても説明が上手で、難しいこともわかりやすくしてくれる人
⑨効率的で無駄がない動きができる人
⇒ 学校が求める頭のよさは、インプット力
⇒ 社会が求める頭のよさは、アウトプット力
頭の働きは、インプット、アウトプット両方の方向がセットで価値を生み出していく
⇒ 頭のよい人とは、アウトプットとインプットのバランスに長けている人
■インプット力とは抽象化能力
インプット力⇒抽象化能力
アウトプット力⇒具体化能力
暗記ではなく⇒抽象化
知識のピースを整理し、体系化し、より抽象度の高い概念にまとめていく ⇒ インプット効率向上
抽象化 ⇒ 思考の半分 ⇒ 具体化と抽象化を両方行うことで頭脳はその真価を発揮する
■傾向と対策
受験勉強のコツとは ⇒ 傾向と対策
傾向 ⇒ 過去の問題を抽象化して、出題の意図を探すこと
対策 ⇒ その意図を具体化して次の出題を予想すること
■アイデアマン
抽象化と具体化 ヒット商品の共通点を探すこと ⇒ 抽象化のプロセス
■説明がうまい人
説明がうまい人 ⇒ 抽象的なことを具体的に説明する「たとえ」や「比喩」が上手
■頭がいい人は往復運動神経がいい人
思考とは、具体化と抽象化の往復運動である
頭のいい人とは、具体化と抽象化の往復運動が得意な人
■ 左の世界 と 右の世界
具体 抽象
個別的 全体的
短期的 長期的
実用的 本質的
数値的 概念的
現実的 精神的
一面的 多面的
低次元 高次元
手段を考える 目的を考える
問題解決力 問題設定力
抽象化なことは数値化しにくい ⇒ 具体化するには数値化すればいい
■頭のよさを決める3つの動き
①具体と抽象の距離が長い
②具体化と抽象化のスピードが速い
③具体化と抽象化の回数が多い
たくさんの間違いにぶつかったから正解がわかる
何度の<左>の世界で検証することで、<右>の世界は洗練されていく
自分の個性に合わせて、距離、スピード、回数を組み合わせる
■具体化と抽象化で自在に動く
・プレイヤー 一般社員、平社員 現場、実際に動く人
有能なプレイヤー <左>⇒<右>
・マネージャー 管理職、部課長
・リーダー 組織のトップ 社長、CEO
有能なリーダー <右>⇒<左>⇒<右>
組織の<左>側である現場を見ることで、直接見えない<右>側である、経営者の仕事の出来を見る
・学校で修める学業は、重視していないどころか、採用にあたっていちばんどうでもいいとおもっている
⇒ 統計的には、学歴が高い人のほうが、仕事ができる可能性も高い
⇒ 高学歴でも低学歴でも、仕事ができるやつは、できる
⇒ 確率的には、高学歴のほうが、ハズレが少なく、アタリが多い
・数学は現代文明を支えているから、学校で教えられている
⇒ 数学は論理的思考力を育てるので、国民全員が勉強する理由になる
⇒ 数学のもつ特徴とは、論理性ではなく、抽象性だ
■いますぐできる、頭をよくする思考方法
一般的には、頭をよくする方法はなかなか見つからないし、あったとしても、効果が低そうだ
⇒ 本書では、「思考とは、抽象と具体の往復運動である」
思考の方向性
抽象化に向かう質問
Why(なぜ)
要するに、つまり、まとめると
本当は
目的は
そもそも
具体化に向かう質問
4W1H
When(いつ)
Where(どこ)
Who(だれが)
What(なにを)
How(どうやって)
How much(どれくらい)
How many(数値化)
たとえば
TPO(時と場合による)
■思考の可視化
⇒ 階層構造
⇒ MECEは、気にしない、そもそも、難しくて使えない
・3種類の質問を駆使して<左右>を自在に移動する
<右>へ 抽象化
<左>へ 具体化
もうひとつは、並列の質問 他には?
<左の視点>虫の目、鳥の目<右の視点>
細部を見る 全体を見る
・人間は自分の意識したもの、見たいものしか、見ていない
目次
はじめに 頭はよくなる。よくなりたければ。
第1章 「頭がよい」とは、どういうことか?
第2章 《左》の世界と、《右》の世界。
第3章 「頭のよさ」を決める、3つの動き。
第4章 「具体化」と「抽象化」で、自在に働く。
第5章 いますぐできる、頭をよくする思考方法。
おわりに 大切なこと。それは、具体と抽象���往復運動。
ISBN:9784484192338
出版社:CCCメディアハウス
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:1500円(本体)
発行年月日:2019年12月
発売日:2020年01月06日初版
発売日:2023年09月08日初版第4刷
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印象に残っていること
・なぜ?は人にしてはならない、詰問に聞こえる(ポジティブなときは良い)
・なぜ?だけ右に向かう質問
・階層構造が大事(整理するとき癖付けたい)
・具体と抽象の間のなるべく長い距離を素早く何回も移動することが頭のいい思考
・知性とは、理想と現実をつなぐ力である。理想とは常に右側にあり、現実とは常に左側にある。
感想や気づき
・自分は圧倒的に「左」の人間だと思った。特に仕事においては、具体化していくことが得意で「右」にいくことがあんまりない。一方で、自己分析やキャリア形成を考えるときにはなぜ?と自問しまくって「右」をかなり考えるところがあるので、仕事にもその思考を使いたいと思った。
・自分自身の特にキャリアのことは「右」「左」の行き来がかなりできてると思うので、仕事で対峙する顧客課題やその他の事象にも同様に整理するようにしたい。まずは思考してみる、という癖づけ・習慣づくりだと思う
・「知性とは〜」の一文がとても心に残ってる。自分という枠の中では知性ある思考や行動ができることが多いと思うけど、その程度だと思った。自分で描く「右」の幅が狭くて余白がないのでまだまだ視座が低いけど、余白をつくって幅を広げていくことができたら、少しずつ視座も上げていけそうだと感じた。
・上司からも「具体と抽象の反復だよ」と言われた。とことん向き合いたい要素が詰まった一冊になった!
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僕は出身大学や職業からも、人から「頭が良い」と言われることが多い。でも自分では、人より秀でたところはもちろんあるけれど、なんとなく人より劣っていると感じる部分があることも確か。それを少し明確にしてもらえるような本だった。
筆者は頭の良さを
・「具体」と「抽象」の距離
・「具体化」と「抽象化」のスピード
・「具体化」と「抽象化」の回数
の3つに分類する。
おそらく僕はこの中のスピードが強くて、距離が弱い。特に「抽象化」は得意だけれど、「具体化」は弱い。大枠大枠を捉えようとして、個別具体的な話はよく疎かになりがちになる。
大学受験は得意だったけれど、それ以降の学問で躓いたり、なんとなく仕事でうまくいかないことがあるのもこういったところに端を発しているのかもしれない。階層化や4W1Hをしばらく心がけてみようと思う。
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学校ではインプット力が重視され、社会に出るとアウトプット力が重視される。
インプット力は抽象化能力
アウトプット力は具体化能力
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具体的な知識を受け取った際に、それらをそのまま丸暗記するのではなく抽象度の高い概念にまとめあげることがインプット。「平安時代」と言われたら、平安京遷都も源平合戦も藤原道長も同時に分かる。知識のピースを整理して、体系化して、より抽象度の高い概念にまとめていくことでインプット効率を上げれる。具体的な一つの出来事である「壇ノ浦の戦い」を調べればわかる。抽象的な400年近い期間を指す「平安時代」をグーグルで調べてもつまりなんなのかわからない。しかし頭の中にはちゃんと存在している。知識の暗記はインターネットで代替できるが、抽象化はインターネットで代替出来ない。
頭の良さとは、
「具体」と「抽象化」の距離が長い。
「具体」と「抽象化」のスピードが速い。
「具体」と「抽象化」の回数が多い。ということである。
「具体」と「抽象化」の距離が長いと、幅広く深い選択肢をたくさん考え出すことが出来る。そして、距離が人並み外れて長くなると、良くも悪くも、常人には理解できないアイデアも出てくる。
「具体」と「抽象化」のスピードが速いということは、具体的な質問にたいして、全体的・本質的なことを考えている。
「具体」と「抽象化」の回数が多い。ということは物事は抽象的に考えたり、具体的に考えたり、そうしたところで思考の結果が常に正しいとは限らない。考えれば正解が出るというのは幻想である。思考からでてきた理論は、ただの仮説に過ぎない。仮説を具体的な事実に突き合わせてようやく正解か間違えがわかる。抽象的な理論は、何度も具体的に実践して確かめなければならない。もし間違えたら理論を修正して改善していく。失敗を恐れずに何度も行動することも「頭の良さ」の1部と言える。
これら三つを自分の個性に合わせてカスタマイズする。
組織が階層構造になっている理由は、上の階層の人が下の階層の人に命令するためではなく、考えるための抽象度を役割分担するため。
本来抽象(右)の世界は抽象概念的であって触れることができないが、具体(左)の世界に見える形で現れる。組織の左側である現場を見ることで、直接は見えない右側である、経営者の仕事の出来不出来がわかる。
「仕事にあった抽象度で思考ができるか」が重要。
数学は論理性よりも抽象化能力を鍛えるために必要。例えばリンゴが3つ乗った皿が2つは、3×2と表せるが、その時リンゴが持つ質感や、匂い味は捨象される。これが抽象化の動き。数学が得意な人は抽象化能力が高い。
「考える」には5W1Hの質問を自分にするだけで良い。抽象化する(右)の方向に考えるにはWHY、具体化する(左)の方向に考えるには4W1Hの質問をすれば良い。
下記は(右)抽象化する時に使う言葉。
コーチングやカウンセリング業界では「なぜ?」という質問は、強力過ぎるがゆえに使ってはいけない「禁断の質問」とされている。「なぜ?」はあまりに強力で、相手に負担をかける質問である。例えばミスをしたときは4W1Hを使って具体化すべき。
読解力とは抽象化能力であり、「ようするに?」「つまり?」「まとめると?」で要約して、重要なところ、大事なところ、一番美���しいところ。抽出する能力。
「本当は?」は表に出ている見た目ではなく、本質を問う質問。表面を疑う質問でもある。
「目的は?」人は手段に集中してしまい、目的を失うことが多い。「なぜ?」は攻撃力が高いので、人に質問するときはこちらを使うべき。
「そもそも?」抽象化が好きな人は、口癖のように「そもそも〜」という。その後には、目的、理由、本質をとう質問が入る。「そもそも」のあとは必ず抽象化が始まり、しばらく具体化に入れないから、具体で考える人はげんなりする。抽象(右)で考えるのが苦手な人は自分に「そもそも」を問いかけてみると良い。「そもそも」を会議で言葉を発した瞬間、今までの議論がひっくり返り、会議がゼロからスタートになる可能性を秘めている。会議をひっくり返すときは責任が発生するので気をつけるべき。
下記は具体化(左)する時に使う。
4W1H、さらに抜けを減らすためには、「How」を細分化して「How to」「How many」「How much」として使えば良い。
たとえば、言わずもがな、具体的にわかりやすくする質問。
TPO(時と場合による)、抽象(右)方向が好きな人は、時と場合を超える「普遍の法則」「絶対の正義」があるように信じ込む傾向がある。現実にはなかなかないので、考えが凝り固まってしまう。そんな時に「TPO」の考え方は考えを柔軟にしてくれる。「TPO」の考え方は主張や理論が対立した時に有効である。たとえばリモートワークが仕事の効率を上げるという意見と、下げるという意見がある。結論は「時と場合による」である。上がる会社上る人もいれば下がる会社下がる人もいる。白黒を決めるのが目的ではなく、白黒はTPOによって変わるので、どんな時どんな場合に黒になる、白になるかを議論したほうが建設的である。リモートワークで効率が上がるのは、どんな業種の、どんな会社で、どんな人が行った場合だろうか?
「階層構造」の思考法において、MECEの考え方は実用的ではない。
コツの1つ目として「それ以外」という選択肢を付け足すことによって現実でも使えるようにする。「それ以外」を付け加えるだけで論理的にMECEが保証される。もし「それ以外」の中に、考えるのに値するものがあれば並列にその項目を追加すれば良い。
コツの2つ目として、「余白」を作る。余白があれば、自分の限界を超えて具体化と抽象化ができる。(左右)に余白を作り意識的に余白に移動することで距離が伸び、「頭が良くなる」わけだ。「階層構造」に似た思考フレームワークに、「マインドマップ」というものがある。ただし、中心より内側に余白がないので、中心に書いたテーマより抽象方向には進めないという弱点がある。マインドマップをつかうなら、「目的」とか「つまり」とかの抽象方向に進む枝を出しておくべき。
3つ目のコツとして、3種類の質問をして、左右を自在に移動する。上記で書いたように、「なぜ?」「つまり?」などの抽象化の質問で右に進み、「4W1H」「TPO」などで左に進む。左と右の他に、もう1つ使うと便利なのが、「並列」の質問である。「並列」の質問を使うと、抽象度を変えずに階層の中を広げることが出来る。「他には?」等がある。
正義がぶつかり合うときは、次元を上げる。アインシュタインによれば「いかなる問題も、���れが発生したときと同じ考えのレベルで解決することはできません」。意見が対立すると相手が悪いと考えがちだが、間違っているのは今いる次元だ。しかし、次元を上げるためには?「両方とも正しいとしたら?」という質問1つすれば良い。ただ、自分の意見と相手の意見を同時に受け入れる愛さえあれば良い。
本書では、「思考とは、具体と抽象の往復運動である」と定義されている。ここで一般的な「具体」と「抽象」では足りないので、(右)と(左)と表現した。
(右)とは、抽象的・概念的・本質的・高次元・長期的な方向である。
(左)とは、具体的・五感的・実用的・低次元・短期的な方向である。
「具体」と「抽象」の間のなるべく長い距離を、素早く、何回も移動することが頭の良い思考であり、それは、少し意識すれば誰にでも出来ることである。
「知性とは、理想と現実をつなぐ力である。」
理想とは常に(右)側にあり、現実とは常に(左)側にある。理想と現実はなかなか一致しない。だから人は悩み、迷い、苦しみ、葛藤する。しかし、あなたはその理想と現実を行き来することが出来る。思考することができる。知性とは、目の前の現実から理想とする社会を書き出す力であり、その理想を現実化する方法を探す力のことである。あなたは、自分自身や社会に対し、どんな理想を描いているのだろうか?そしてその理想をどのように実現しようとしているのだろうか?