電子書籍
唐突に終わる物語
2022/03/22 01:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:huji - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは小説じゃない。
小説の体をした絵本のようなものと言えるがそれは絵本に失礼だと考える。
何故ならこの本は「全体の起承転結」というものがない。どこで終わるかと言えば「承」だ。
読み終わったとき「続編があるはずだ」とネットを探し回ったほどに唐突に終わる。続きが読みたかったわけではない。それほどまでに、この本の物語というものは中途半端で、無責任だったからだ。
外国情緒を感じられる描写は良い。しかし「小説として面白いか?」という問いには断固としてNOを出さざるを得ない。
宝くじが当たったなどの話に否定的な見方もあるが、そもそもこの物語が食堂を持つことから本格的に始まるところからも分かる通り、重要な部分を占めていない。
この物語は「かもめ食堂」という場所を中心として描かれる物語。私は少なくとも、中盤までそう思っていた。
しかし、物語は本当にあっけなく終わる。
この物語から感じられる感情は喜怒哀楽でいえば「楽」だ。
常に相手や周りを知り尽くしているような素振りの主人公の様子からも分かる通りだが、この物語において苦難やそれに類する物は存在しない。
まるでなにもなかったかのように淡々と過ぎていく。
そしてその過ぎていく途中で、終わる。
事実とは異なるが、これほどつまらない本はこれが初めてだった。
そう言う他ない。
投稿元:
レビューを見る
夏休みも今日から後半戦。
オリンピックもお昼にやっている柔道が低調で、こんな時こそ4年に一度しか見れないマイナーな競技をやってくれたらいいのにねぇと思いつつ、寝っ転がっての読書。
この本の舞台はフィンランド。冬のオリンピックじゃ強豪だけど、夏の大会では何が強い?
ともあれ、その首都ヘルシンキの街角にあり日本人女性のサチエが店主をつとめる「かもめ食堂」の看板メニューは、彼女が心をこめて握るおにぎり。けれども、お客といえば、日本おたくのトンミ青年唯一人。
そんな「かもめ食堂」に、ミドリとマサコという訳あり気な日本人女性がやってきて…。
サチエさんが店を開く経緯の中で父娘の間柄が丁寧に描かれ、父が作るおにぎりのエピソードはベタだけど良く分かる。
異国に渡ってからは女性3人三者三様のこれまでの生き方が語られ、3人のキャラもそれぞれに、とは言え3人ともお金があるとかないとかは別のところできちんと躾を受けて歩んで来た人生のバックボーンというか親子の間柄が感じ取れるのが好ましく、そのことがこの物語の品の佳さになっている。
お店の回りで起きる出来事を書いて、群ようこらしくさっぱりとテンポ良く話は進むけれど、結構現代の女性(だけじゃなくて男性もかな)を巡る日本社会のあり様も底にあって、それ故に見知らぬ異国で健気に明るく生きる彼女らの姿に心打たれ、またとてもホッとする。
映画でのキャストは、小林聡美、片桐はいり、もたいまさこの3人で、うん、それぞれピッタリという感じ。
投稿元:
レビューを見る
フィンランドでのシンプルライフ。3人の個性的な女性達ととトンミくんの不思議なお話。シナモンロールを作ったり、おにぎりを食べたくなります。
投稿元:
レビューを見る
2008.8.20
おもしろかった。
実際にこーゆー場所があったらいいのに。
サチエさんが作るモノを食べたいな。
ビールとか飲みながら♪
投稿元:
レビューを見る
ひじょーにライトな小説。
サクサク読める。
軽すぎて物語の登場人物に入り込む暇なく終わってしまった。そんな印象。。。
「映画のために書き下ろした作品」だそうなんで、映画で見るとまた違った印象になるんだろうか?
投稿元:
レビューを見る
すきー
すきな雰囲気漂う本。
ほにょって気を抜いて読める本。
読み終わってあったかい気持ちになれます。
(08/08/27)
投稿元:
レビューを見る
映画を先に観て、作品を知ったが、
劇中で語られない、主人公サチエがなぜフィンランドで食堂を??
という疑問がすっきり解消された。
そのエピソードもサチエらしくて最高だった。
投稿元:
レビューを見る
舞台は、ヘルシンキの「かもめ食堂」。
物語は、ドラマティックな展開を見せるわけではなく、淡々と進んでいくのですが、その普通っぽさが、とても良いです。
素朴で、優しくて、温かいお話です。
映画も見てみたくなりました。
投稿元:
レビューを見る
群ようこさんのエッセイは昔、よく読んでいたけれど、小説はもしかしたら初めてだったかもしれないなぁ。
映画を見て、文庫化を待っていた作品です。映画では描かれてはいなかった設定もあって、楽しめました。
やはり、映画の配役がすごくステキだ〜
投稿元:
レビューを見る
先日映画を見ました。色んな方から聞いていましたが、何か不思議で何か可笑しい良い作品でした。
私の場合、映画を見てからその原作を読む。または原作を読んでから映画を見ると言うことはしません(偶然、そうなることはあるが)。特に映画->原作ということは、今まで一度もやった記憶がありません。
しかし、あの映画の何ともいえない不思議さはどんな原作から生まれたのかに興味があって、ついつい本屋で見かけたこの本を買ってhしまいました。
で、その感想は。。。。
え〜〜、映画はこの原作の良い所ばかりを見事に抽出したようです。また抽出されなかった背景が映画の不思議な雰囲気に繋がったようです。
原作が悪いわけでは無いですが、映画のほうが凄すぎた。そんな印象を受けました。
投稿元:
レビューを見る
文体がほんわかしていて読みやすく、かわいい話でした。
群ようこさんの本はこれが初めてですが、
他の本も読んでみたくなりました。
かもめ食堂は、映画版も見たのですが、
映画よりもエピソードが詰まっていてハッピー度が増していて、
私は小説のほうが好きです。
(映画の配役も素敵でした!ぴったりだと思います。
今回読んでいたときは、私の中では主人公は深津絵里さんみたいなイメージでした。)
映画では知ることが出来なかった、宝くじの話や、
フィンランドに行った理由や、素朴な料理にこだわる理由などもわかって
この本のおもしろさが増しました!
特に何か大きなことや問題が起こるわけではなく、
淡々と過ぎる話ですが、読んでいたら
自分もかもめ食堂でごはんでも食べたかのようなホカホカした気分になりました。
投稿元:
レビューを見る
大昔に流行った宣伝
「観てから読むか、読んでから観るか」という
頭を悩ます必要がないほどの 原作と映画の雰囲気が
そのまま重なりあっています。
映画と本、どっちが先かではなくどっちからスタートしてもいいから
両方に触れた方が もっとお得! といった感じです。
投稿元:
レビューを見る
既に読んでいるものだけれど、文庫になったので購入。
あぁ・・・やっぱりいい。
これで群作品に出会ったのですが・・・正直あのエッセイを書いてる人と同一人物とは思えません。
でもそのギャップがいいんだなぁ・・・。
投稿元:
レビューを見る
映画の「かもめ食堂」がだいすきなので、本も読んでみた。
あまり飾り気のないあたたかな文章でほのぼのとした感じ*
時間がたっぷりある日にまったりお茶でもしながら読みたい本。
投稿元:
レビューを見る
フィンランドのヘルシンキを舞台に「かもめ食堂」を立ち上げ、働く日本人女性の姿を描く作品。「自分が変わらなければ周りの世界は変わらない」というメッセージが含まれている。(08年9月7日)