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実用性を考えて欲しい
Pythonなどの自動化関連の書籍でも差が顕著だが、読者の実利をよく考えて内容を練っているのかどうかで心証は大きく変わる。
VBAを組む上での基礎知識を非常に丁寧にゆっくりに分かりやすく紹介してくれているのだが、PowerPointでマクロを組んでどう嬉しいのか? が不明瞭。
冒頭で紹介されているように「図形の微妙な位置・サイズの調整」はまさにやりたい場合があるが、新規作成のパターンしか掲載されていない。ページごとに微妙にずれてしまったテキストボックスをいちいち書式からサイズ指定するのが面倒なので、それこそまさにマクロでやりたいのだが、そういう場合はどうすればいいのか? 出来ないのか? なんの言及もない。
「PowerPoint内の文字列を流用してExcelなどで別資料を作成する際のコピー&ペースト」は実用的だが、イミディエイトウィンドウが200行までしか出ないので、中途半端。別途ファイルに流し込めばいいのだろうが、その解説は一切なし。オブジェクトの説明はむちゃくちゃ丁寧なのに、なんでファイル出力のコードには言及してくれないのか?
オブジェクトブラウザーとローカルウィンドウを駆使するデバッガーを育てたいならこの内容も分かるが、そうではないはず。
「インストラクターのネタ帳」では長きに渡りお世話になっているだけに、同じレベル感で実益を提供する内容に刷新して再度出版して欲しい。