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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
命というのは何なのかというのを考えるのに、子供にも、いいきっかけになりそうだなと思いました。いい本だった。
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多くの生き死に立ち会い、長年にわたり命と向き合ってきたからこそ、命の大切さを訴える本書。
数多くの犠牲や努力があって今がある。
だからこそ、私たちが何をすべきなのか考えさせられる内容だった。
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「動物園の人気動物が亡くなれば、マスコミが大きく取り上げ、多くの人がその死を悼む。命に順位はあるのだろうか…。」
獣医師である『愛知県立とべ動物園』の元園長『渡邉清一』氏。その多岐にわたる生き物とのかかわりあいを通して、『命のものさし』について考える。
動物園に勤め沢山の動物たちと関わってきたと聞けば、きっと動物が大好きな優しい人何だろうと思うことだろう。だが、生き物に関わる仕事というのはそれだけではない。実際、渡邉氏は助けた命より殺した命の方が多かったと語る。特に保健所や愛護センター時代の話は心が痛む。食肉センターも同様に。目を背けたくなるような写真も載っている。でも事実をきちんと知ることが、多くの命を犠牲にしている人間としての責任だと思う。
昨今では動物愛護の声が高まってきていることは事実だが、それでも殺処分される犬猫はなくならないし、食用家畜をなくすことも無理だろう。動物園や水族館は、確かに自由を奪っているかもしれないが、展示方法を工夫しているところもでてきているし、展示以外の意義もあると思う。
せめて自分の手の届く範囲の命には責任を持つことが第一歩。児童書としてこのような本があるのは良いこと。親子で読んで話をしてみてほしいと思う。
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K461
「捨てられる命、殺処分される命、食べられる命、動物園に展示される命…。動物の命の「光」と「影」に向き合い続けたひとりの公務員獣医師の目を通して、命の役割とは、命の尊厳とは何かを問う感動のノンフィクション。小学校高学年から。」
目次
プロローグ とべ動物園
1 蔑まれた命
2 絶たれる命
3 命をいただく
4 命の展示
5 命の引っ越し
6 命の価値
7 命を預かる責任
8 命の終わり
エピローグ 未来への道標
著者等紹介
今西乃子[イマニシノリコ]
児童文学作家。児童書のノンフィクションを中心に執筆活動をしている。大阪府岸和田市うまれ。著書『ドッグ・シェルター』(金の星社)で、第36回日本児童文学者協会新人賞を受賞。執筆の傍ら、愛犬・未来を同伴して小・中学校を中心に『命の授業』を展開。日本児童文学者協会会員