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何なんでしょう。初っ端から読みにくい、違和感。すごく読みにくい文章。哲学という分野を堅苦しくなく、あえて平易に翻訳したのがかえって変にしてるのか、原文が悪いのか。
あと、失礼ながらマルクスガブリエル氏の、ヨーロッパ人特有のスノッブ感が透けて見えるようで受け付けない。私の誤読なのかもしれないけど、そう感じた。
もっと忍耐強く読み続ければ、他の感想も生まれるかもしれないけれど、イライラして10%の時点でそっと閉じてしまった。
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この本を読んでテクノロジーに肯定的すぎていたが、否定的なことも考えないといけないなと思った。
著者は、倫理観を凄く重視しているように感じた。
過去にも現在にも時代が進化していく中で人間性が疎かになることは多くあった。
利益も大事だが、本当の人間の幸福とは何か?をまず重視していくことが大切なんだと分かった。
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なんとか読み終わったが、正直私の頭ではもう何度か読まないと本当には理解できない。
「表象の危機」の章は大変面白かった。近頃疑問に感じていたことのもやが少し晴れたような気持ちになった。このようにレビューを書くこともタダ働き(笑)とても納得がいった。
追記:別の美術の本を読んだことでこの本の内容「新しい実在論」という意味が自分の中で腑に落ちた。
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超速ダイジェストといった趣き。それゆえか「そこをもっと語って」と思うところをサササっと駆け抜けてしまうのは、新書ゆえ仕方ない。機会があれば別の作も目を通してみたい。
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5つの危機
1.価値の危機
2.民主主義の危機
3.資本主義の危機
4.テクノロジーの危機
5.表象の危機
1.価値の危機
現代社会ではほとんどの人が文化相対主義を信じる。結果、差別主義が蔓延。
同じ種である人間の道徳的価値観は同一であるはず。道徳観を教える倫理学を子どもに教えるべき。
2.民主主義の危機
民主主義の基本的な価値観はコモンセンス。
文化的な多元性を受け入れるべき。人間の尊厳の尊重がベースとなる。
民主主義はまだ最終ステージには達していない。
3.資本主義の危機
法律上の制限のないグローバル経済が資本主義最大の危機。
資本主義そのものは不透明の要素があり、悪の潜在性がある。
倫理資本主義により、解決は可能。
4.テクノロジーの危機
自然主義という最悪の知の病。
ネットテクノロジーで作り出された我々の時間は、さらにネット消費に振り分けられているだけ。
ライプニッツの法則から、人工知能が人間のそれと同等もしくは以上になり得ないことは明白
労働力か機械化されればされるほど、経済は停滞していく。
5.表象の危機
人々はイメージに騙される世界に生きている。
人生そのものではなく、人生のイメージを謳歌するようになる危機。
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新しい実在論で世界を視るという本。
若さのせいか良く言うと「ハッキリものを言う人」、悪く言うと「口が悪い」という印象。
ただ言っている内容は納得のいくものも多く、良い学びになった。
【補講 新しい実在論が我々にもたらすもの】は自分には難しかった。
p.103 【民主的思考と非民主的思考の違いとは】
民主的な制度の機能は、意見の相違に直面したときに暴力沙汰が起きる確率を減らすことです。二人の当事者が異なる意見を持っているとき、民主的な機関の機能は双方の利益の間の妥協点を見つけ出すことです。
p.114【民主主義と多様性のパラドックスを哲学する】
(哲学者バートランド・ラッセルの解決法)
多様性で言うと、第一段階の排除は、女性や黒人などのマイノリティを排除することに当たります。第二段階の排除は、女性や黒人を排除する者たちを排除することです。第一段階の排除には排除者は含まれないが、第二段階の排除には排除者が含まれる。
p.165【知識とイデオロギーを分けて思考する】
「人間の定義は『一生懸命動物にならないようにしている動物』であり、だからそこに技術がある」
p.203【イメージ自体を欲望し始めた人々】
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新実在論の話を聞いてから、たしかにそうだなぁと思うことが多くなった。
今回下の5つのテーマについてガブリエルさんの考察が書かれていた。
価値の危機
民主主義の危機
資本主義の危機
テクノロジーの危機
表象の危機
それぞれ面白い視点があったのだけれど、個人的には、多様性を否定する人を受け入れることが多様性なのかというパラドックスについての解説がとても納得した。
ラッセルのパラドックスから考えても、受け入れる必要はないという結論だった。
と言うよりも、受け入れてしまうと矛盾が生じるので、受け入れてはないないということだった。
個人としては多様性を否定する人も受け入れることが多様性なのだとは思うが、集団として多様性を受け入れることは、そうでない人を受け入れると成り立たなくなると考えるとわかりやすかった。
それ以外にも人は皆正しいと言うが、真と偽は存在しない、正しいと信じていることも実は偽であることは世の中にはたくさんあるのだと知った。
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末章にまとめられた「新しい実在論」の現実的な意義がとらえきれない。でも、世界の現象についてのコメントには、独特で、新たな視点を得られる。
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擬態されていないありのままを見ることができる「あたらしい実在論」で5つの危機を見てみようが結論と思いました。
■「あたらしい実在論」の解説
移民問題や財政問題などを契機にヨーロッパでは「国民国家の復活」がおきている。
アメリカは独立までヨーロッパ的であったのに、独立したら、決してヨーロッパではなかった。それを擬態という。今また、中国で擬態が起きている。
報道機関は、紙メディアであれ、ソーシャルメディアであれ、リアリティをいちじるしくゆがめて伝えている。
真実を伝えるのは、「新しい実在論」であり、新しいメディア政治が必要である。既存の形とまったく異なるメディアを創造することが今求められている。
インターネットは、反民主主義であり、インターネットこそが、民主主義の土台を揺るがしている。
新しい実在論、①現実は一つでなく数多く存在する。②私たちは現実をそのまま知ることができる。
新しい実在論は、デジタル革命の結果として出てきた知見である。
境界があいまいな現代のイデオロギーが、新しい実在論で境界線が再び明確となる。
構成は以下の通りです。
第Ⅰ章 世界史の針が巻き戻るとき
第Ⅱ章 なぜ今、新しい実在論なのか
第Ⅲ章 価値の危機
第Ⅳ章 民主主義の危機
第Ⅴ章 資本主義の危機
第Ⅵ章 テクノロジーの危機
第Ⅶ章 表象の危機
補講 新しい実在論が我々にもたらすもの
■気になった言葉は、次です。
・一番人殺しをしているのは、キリスト教だ。
・民主的な制度の機能は、意見の相違に直面したときに暴力沙汰が起きる確率を減らすこと
・民主主義の基本的な価値観はコモンセンス(良識)。
「人間はこうあるべきだ」というモデルを、社会システムにいるすべての人間に押し付けるべきではない。
・グローバル経済が、グローバル国民国家である世界国家なしで機能しつづけることはない
・アメリカは全体的にとんでもない保守的なコミュニティである。
・科学への信奉は原始的な宗教への回帰のようだ。
・あるイメージがよいものかどうかは、イメージでなく現実によってきまる。
■日本に関するコメント
・日本の伝統的思想のような日本文化の長所をもっと世界に広めてもいいのではないか。
・日本は非常に可視化されたメンタリティをもっている。
・日本がテクノロジーに関するイデオロギーを生み出すのが抜群にうまい
・日本は、優しい独裁国家のようだ。
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おすすめフレーズ
・新しい実在論は二つのテーゼが組み合わさってできています。ひとつ目なあらゆる物事を包摂するような単一の現実は存在しないという主張です。現実は一つではなく、数多く存在する。
ふたつ目は、私たちは現実をそのまま知ることができるという考え方です。
学び
ある出来事に対して人それぞれの正しさの判断があるということを改めて理解できた
なぜ
新しい実在論の考え方や、世界は存在しないのフレーズで説明している。
例えば、、、
ドナルドトランプのSNSのニュースを正と見るか偽とみるか、ニュースが書いてあることは現実でそれをどう捉えるかは人次第。
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世界史の針が巻き戻る時
開業準備の本格化で読書する時間を作るのがしんどくなって、およそ一年ぶりの一冊読了。
ちょっと読んで止まり、ちょっと読んで止まりだったので内容が飛んで前半はよく覚えてないけど、後半は面白かったです。目紛しいスピードでいろんなことが変わっていくので、どこに視点を置いて、何を観ていくのか?良い指針になったと思います。一年本を読まなかったけど、積読本は大量にあるのでまた読書を再開しようかな。
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世界史について、哲学者の新星が綴った一冊。
著者の世界観を知る上では有効だが、世界情勢の分析としては?