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<目次>
序章 人を幸せにする心をもった存在
第1章 現在のAIはどこまでできるのか?
第2章 ドラえもんはこうしてつくる
第3章 ミニドラのようなロボットを、みんなで育てる
第4章 仲間とつくるドラえもん
第5章 HAIのテクノロジーが日本から世界へ
<内容>
マンガ(アニメ)「ドラえもん」に憧れ、ドラえもんのようなロボットを創ろうと考えた学生が、いまその第1歩(もっと進んでいるかな?)を作っていて、そこまでの過程をまとめたもの。
なかなか示唆に富んだ本で、ロボット研究は、なんでもできるロボットを想像し研究しているが、そう簡単にはできない。実は使う側は、「完璧な」ロボットと言われると、各自が勝手に想像して、現在の技術によるロボットに幻滅してしまうのだ。しかし著者の考えるHAI(ヒューマン・エージェント・インタラクション)のロボット。人と関わることで学習していくもので、例えばしゃべるところはかなり雑。雑というか、我々がまだしゃべれない赤ちゃんの言葉を読み取ったり、イヌやネコと会話するようにしたり(プレディクティブ・コーディング)とか、心理学的要素をかなり取り込んだものの方が、勝手にその喋りを解釈して意思の疎通ができてしまうなど、発想の転換がユニーク。通常のAIやロボット研究者の逆の発想である。著者は第5章では、こうした考え方は日本人の方が有利なのだ、と論破している。
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2019.7th
この本を手に取ったときには、なんかキャッチーな感じのタイトルのAIについての本かな?!くらいに思っていました。まさか、本気でドラえもんを作ろうとしてるとは…!!HAIの技術については初耳でしたが、勉強になりました。
面白かったです!筆者の熱さも良かった!いつかほんとにドラえもんが出来ますように(^^)
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人間の知能と、人間らしさをどう認識するかで、ドラえもんという新しい社会性を持ったロボット生み出すためのアプローチが描かれていている。
まるで、生命を創造しているようなのだが、神々しさよりも親しみや、暖かみに溢れている。
著者の人柄が感じられる。HAI、今後の発展、活躍楽しみです。
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AI研究者の大澤正彦さんが、人とロボットの未来論を語った一冊。タイトルの「ドラえもん」は著者の目指すロボットの理想像的なもの、本書では人間とロボット(AI)との共存を指す概念であるHAIをもとに、AI・ロボット単体ではなく、「人とロボットの共存を目指す」思考で未来の世界が語られる。認知的不協和などの心理学的要素だったり、「ロボットいじめ」等のあまりなじみのない用語がでてきたりと興味深い一冊だった。Youtubeで大澤さんの動画がいくつかあるので本と合わせて見ると面白い。
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内容は決して専門的ではないけど、ドラえもんがより好きになった気がします。みんなでドラえもんを育てる。HAIと言うAIがカギを握る。言わばひとの生活の中でいっしょに育てていくAIという感じでしょうか。AIと言うとどことなく無機質なものを感じていただけに、HAIという日本初のAI技術に今後も注目したいです。
著者の様に仲間に助けられながら自分のやりたいことがやれるひとは改めて、幸せだと思いました。著者のように生涯に渡って一生懸命になれる何かを持ち続けたいです。
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「ドラえもんを作る」ために、「(外見を)ドラえもんに近づけない」という一見矛盾したことを、
非常に納得感を持って理解することができました。
このことの根底にあるのは、工学的な技術向上と、人との関わりという認知科学の要素が合わさったHAIという思想。
絶対的に優れたものを作る、ではなく、実装を見据えた上での、人との関わりの中での最適解を作る、という考えは、目から鱗であるとともに、
(ロボット研究からは程遠い分野ですが)自分の仕事に活かせる発想だなと思います。
また、完成品をいきなり出すのではなく、
未熟な状態から成長していく過程を見せる、そして、ユーザーを開発に巻き込む、
ことはとても今の時代に合っているなと感じました。
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文系人間としてはタイトルから、4次元ポケットをもってるドラえもんをつくるのか!?と予想したけど、違った。理系言葉が次々と使われ、なんのこっちゃとおもうが、読み進めると、著者の考え、ドラえもんに対する熱い思いが分かってくる。人間とコミュニケーションするロボット。人口減少、高齢者の一人暮らし、孤立化する社会にはドラえもんは必要なのかもしれない。
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『ドラえもんを本気で作る』読み終えました。
人とロボットが融合し
お互いに無いものを補い
ロボットが人を育て
人がロボットを育てる
その中でなんでも出来る
コンピュータロボット
ではなく一緒に生活できる可愛い
家族ドラえもんになるという発想なんだと理解しました…
間違っていたらごめんなさい
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書店で目に止まり購入。
AIに絡んだ本は何冊か見てきたが、HAIという概念はほぼ初体験。ミニドラのような非言語でのコミュニケーションを選択するなど、AIに関して今まで見聞きしたものと違う視点で、非常に興味をそそられた。本に出てくるロボット、自分も触れてみたいと思った。
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ドラえもん、それはただの夢じゃない。
「ドラえもんをつくる」それを言ったことがある人は、結構いるんじゃないだろうか。でも、本気で目指そうとする人は、どれくらいいるのだろうか。
そもそも、「ドラえもん」とは何なのか。まず、その定義からして改めて考えると難しい。AIとは違うのか。AIが何かというのも簡単に言えることではないと知った。そういうことがすっきり説明されている。読んでいてワクワクしてくる。きっと「ドラえもん」が人間と一緒にいる未来が来る。
専門ばかりではなく、異なる分野を学び、掛け合わせることで閃くアイデアがある。両方を学んでいる人はいないからリードできる。色々な分野の人が協力することで近付く「ドラえもん」への道。
また、「ドラえもん」というモチベーションやエネルギー、イマジネーションを生み出す魅力的なフィクションの力を考えた。
AIとかHAIとかディープラーニングとか全然わからない人こそ読んでほしい。研究の道を考える世代にも。
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ドラえもんはのび太にとってどのような存在なのかを突き詰めていくと、完璧ではないが、だからこそ
人に寄り添うことができる(人が身近に感じられる)ロボットであることがわかる。
人に愛着を持って貰えるようなロボットとはどういうものなのか。
人とロボット双方の存在について考える過程が記されており、たくさんの考え方を捻りだせる筆者は素直に凄いなと思った。
明るい展望は人の気持ちを愉快にしてくれる。
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HAIのこと。今AIをうたったものが世の中に溢れてきているけど、どこかまのぬけている感があった。ディープラーニングは記憶と計算には優れているけど、人間の深い感情表現は再現できないし、理解でない。そこをあえてまのぬけている感を逆手にとっていこうという発想がうまいなと思った。
ドラえもんとは何か。ロボットとは何か。
最終的には道具ではない。友達なんだ。
攻殻機動隊でいうゴーストの存在がカギ。
つまり心。心のある人間を育てたいし、心をより豊かにしたい。そういうものに私はなりたい。
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図書館で借りて、読了。
AIにできること、できないことを確認きて、HAIという、AIと人間の間の存在について知った。
日本の文化が有利に働くHAIは、これからもっと有名になるのだろうか。
ディープラーニングについても知れたが、ロボットの知識はほとんど無いと感じた。機械系は、建築よりも派手だし、話題性が高いな。
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HAI(ヒューマン・エージェント・インタラクション)分野を初めて知りました。
非言語でコミュニケーションを試みようとする発想が面白い。
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幼少期に「ドラえもんをつくりたい」と夢見た著者が、各分野の専門家や仲間たちと「ミニドラづくり」に取り組む道のりを語った一冊。熱意とセンス溢れる若手研究者の活躍に、未来への希望が持てます。ミニドラは、非自然言語でコミュニケーションが成り立つ存在。人と関わりながら性能を高めてゆく「Human-Agent Interaction(HAI)」の技術が鍵。テクノロジーの進歩とミニドラの魅力が再確認できました。