紙の本
現役で働く日本人へのエール本、具体性は低いかな
2021/02/23 19:44
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もちお - この投稿者のレビュー一覧を見る
世帯所得は下がり続け退職金も下がることが見込まれる日本社会。この社会で出世する人間は三かく人間であり、そういう人たちに心を削られないためのアドバイスの本。自助、共助、公助のうち、自助は厳しくて、共助としてアソシエーション作り、公助は消費増税を提案しているが、それぞれ議論が雑なので、さらっと読むのが正しい一冊。
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「負けない」「折れない」「疲れない」
著者の「ズルさのすすめ」とおなじく、生き方、考え方指南の書。
かぶっている記述も多いが、逆に言えば重要だからこそ何度も出ているわけで、むしろ頭に入れるべき内容である。
これからも、疲れたり、壁にぶつかったりしたらまた再読することは間違いなさそうといえる書である。
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自自由主義で格差の広がる世知辛い世の中になったなぁと思う。そんななかにあっても下品にはならず“いき”や人になりたいなと思った。最近は図々しい下品な人がなにか違う生き物だと思えるようになってきた。
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メンタルを強くするためにどうすれば良いか、現在の情勢を分析しつつ述べた本。具体的な対応方法については他書でも述べられている基本的な内容が多いが、それ以上に著者の視点での現社会の分析も多数示されており、本当に奥が深い。著者の知識レベルの高さが感じられる本である。
まずはメンタル強化の基本を忠実に守り、今後を強く生きていきたい。
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直近佐藤さんの本を読んでいて、様々な知識をインプットされた方の、メンタル問題の対処法はどんなものだろうという興味を持って、本屋で目について。
もうすでに疲弊しそうな人が読んだらいい本。
力を抜くようなアドバイスがある一方で、今後の終身雇用は確実に崩れるので、自分自身で納得する働き方を選んでいけというような感じがした。猛烈に働きまくるなら、のんびり働くなら、よく認識する必要があるなぁと思った。
私が求めてる内容とはちょっとズレてしまったけど、佐藤さんの文章が優しくて好き。
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内容はタイトルの通りで、今までの佐藤氏著作を読んでいれば一度は目にした内容ばかりですが、最後の「「いき」の構造」の紹介・解説を読むだけでも、この本を買う価値はある。この生きにくい時代への処方箋として「媚態」「意気地」「諦め」が重要な考え方だとの指摘には蒙が啓かれた。
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いき 媚 意気地 諦め
しなやかに したたかに 譲れない一線をもつも最低限の努力はしながらも期待しないで待つ 自助公助共助 これからの時代は共助
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□不安を抱えている人達への温かい眼差しと対処法
元外交官の筆者がメンタルの相談を受けることが多くなったことをきっかけに本書を執筆したとのこと。競争激化でストレスが飛躍的に増えた日本社会でメンタルをいかに維持しながら生きていくか具体的方法を示してくれている。
筆者の弱者に対する眼差しはやさしい。一方、出世した人・勝ち組に対する言葉は一方的で厳しい。これは自身が逮捕・拘留された恨みから来ているのだろう。
日本は企業が未だ高度経済成長の時と同じ成長神話で活動しており、少子高齢化で低成長経済の下でみんなが富を享受できず奪い合いで競争が激しくなっている。この状況下での考え方を変えることが必要であり、例えば、
・明日できることは今日やらない
・やる気が起きないときは身の回りを整理する
・心が折れそうになった時は、とにかく休むこと
等が必要だと説いている。
最後の章ではこれからは、一人ではなく共に助け合うことが必要だと言っている。血縁・地縁をベースとしたコミュニティと共通の目的で自発的に集まったアソシエーションを構築することが勧められている。
ただこの最後の助け合い思想は、ハードルが高いと感じた。人付き合いはイザコザがつきものだからだ。自身の感動的なエピソードを出して少々簡単に語りすぎている感があり、もう少し説得力が欲しいと感じた。
助け合い思想はなかなか実現できない人のほうが多いのではないだろうか。それ以外は、私自身も思い当たるところもあり、なるほどと思えた。
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書類や資料を探す時間を極力減らすことが、日常の仕事の効率アップ
仕事ができない人は単純な仕事を複雑にし、仕事ができる人は複雑な仕事を単純にする
できるだけ早いうちから健康に投資をする。それが将来の収入の維持にもつながり、心の健康維持にもつながります
自助、公助、共助のバランスが大事
九鬼周三 粋の構造 媚態、意気地、諦め
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本書は、日本社会の「見たくない現実」を言語化して突きつけるような鋭さをもっている。「上品な人ほど今の世の中には弱者の立場に置かれている人が多い」という認識には思わずため息をついた。まさにその通りである。日本もひどい社会になったものである。
本書はやさしい言葉でわかりやすくかいてあるが、内容はデータに裏打ちされた堅牢な論稿である。ただ、前半は鋭い切れ味だが後半はやや迫力をかくように思えた。
折しも、今世界はコロナ禍の真っ只中である。アフターコロナにしろウィズコロナにしろ否応なく社会は変貌を迫られるだろう。できればこの機会により生きやすい社会へと脱皮して欲しいものである。
「新・知の巨人 佐藤優氏」のことだから、当然今コロナ後の社会についての論稿をまとめていることと思う。次の著作を早く読みたいものである。
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現代社会を鋭い視点で考察し、独自の
理論を多くの著作で披露している佐藤
氏には、最近メンタルに関する相談が
多いらしいです。
確かに先の見えない社会を「こうだ」
と説く姿には強いメンタルを感じさせ
るからでしょう。
しかし佐藤氏は全くメンタルに関して
は門外漢と言います。
今起こって、これから来たるべき未来
に対して「かくあるべき」と語る姿勢
には、やはりタフなハートを持ってい
るのだと思ってしまいます。
しかし、いずれにしろビジネスパーソ
ンには参考とするべき金言が多くあり
進むべき方向がボンヤリながらも見え
てくる一冊です。
「立ち止まることができる力こそ教養
である」という言葉に勇気をもらえま
す。
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久しぶりに、コミック以外の本を読みました…
このごろはネットなどを見ていても、周りで働いている人を見ても、テレビ番組なども、他人を攻撃、見下し、「転落」「失敗」「自分より"下"」とみなした人などにラベリングをすることで安心感を得ようとする、荒んだやりとりをよく見かける気がします。
自分自身も、もがいて疲れ切っていたことがあるのでよくわかります。黒いものがうぞうぞとする感じ。不快です。
いまは少しずつ考え方が変わってきているものの、またいつ陥ってしまうのではと自分を信じられないこともあります。
こうした経緯もあって、タイトルに惹かれて手にとりました。
前半はとにかく耳が痛い。休むことに罪悪感や焦りを持つ、常に脅迫している自分。苦しくて読みにくいところもありました。
一方、こうして本になっていて、しかも書かれた方の経歴をみればなおさら自分が考えていることは決して珍しいわけではないこと、また、こういう本を手に取る人は気持ち悪さや違和感を持っているのかな?と思うこともできました。
いわゆる「成功者」や「エリート」にはなれそうもありません。
読んだから状況すごく変わって、何かが解決する!ということでもないでしょう。
自分の道を歩む覚悟のようなものを確認するのに、また、刷り込まれている意識を一度疑う(誰にとって都合がいいのか)ために、自分を乱暴な概念から守るために、語りかけるように読むのがいいと思いました。不完全でもいい。受け入れることと責任をなすりつけられることは違う。よく、考えていきたいと思います。
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「死にたくなった」人の特効薬になる本を探して購入。
本書によれば、社会は新自由主義という弱肉強食が進んだ社会らしい。一旦、転落してしまうと、そこから這い上がることはほぼ不可能になるというのは、実に感覚に合う話である。
その競争社会で勝ち残っているのは、最初から恵まれた人か図々しい人であるという話だ。著者は後者を『吾輩は猫である』になぞらえて「三かく人間」と表現している。三かく人間とは「義理を欠く」、「情を欠く」、「恥を欠く」人間のことだ。
これを読んで、「ああ、私は上品だから負け組なのか」と安心してしまいたいところだが、安心こそ警戒しなければならないということは身を以て味わってきた。
なるほど、そう考えれば自分の人生が上手く行かず、身の回りの無神経な人や立ち回りの上手な人間が成功しているのは納得できる。しかし、この考えは、自分の無能さを棚上げして、有能な人をラベリングし、糾弾する材料にさせるから気をつけなければならないと感じた。
現代は自由資本経済の台頭により宗教の力が弱まっているが、私としては、宗教のような分かりやすい虚構ではなく、現実と見紛うような虚構が蔓延しており、それが私達を苦しめているのではないかと思っている。それが何であるか、興味の深々なところであった。本書によると、それは「お金」だと言うことだ。分かりやすく言えば「金を稼ぐことは偉い」、「金を稼いでいる人は偉い」となる。確かに、金持ちになりたいし、金を稼いでいるブロガーやyoutuberを見ると憧れてしまった覚えがあることにハッとした。
その競争ゲームの常套手段が、消費者の不安を煽り、不安を解消できるという甘い謳い文句の商品を買わせるということらしい。貧しい人は無知に付け込まれてとことん貧しくなるという闇が透けて見えた。
では、私のような弱者はどうすればよいのか。常に努力して上を目指すことが美徳という幻想を打ち捨て、様々な失敗を経験して「諦める」ことが大切だとしている。
それに対して、努力を続けない人間は劣った人間であり、排除されても自己責任だというのは、強者の理論であり、まともに受け取るなということだ。
最後に、本書は「努力しても報われない人はどうすれば良いのか」という難問にひとつの答えを出してくれた良書である。
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心を病まない方法を解説する本。
主に社会人向けに書かれている。
新自由主義が浸透しつつある日本では競争が激化していることや、職場にいる図々しく下品な人に心を削られて心を病む人が増えていると分析している。
そして心を病まない為の多くのヒントが述べられている。
記憶に残ったものを列挙します。
・自己責任という言葉に惑わされない
・7〜8時間寝る
・自助、公助、共助のバランス
・コミュニティに加わる
・いき
社会人におすすめです。
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読了。途中、気分が落ちこんだが、後半はぐいぐい引き上げてくれるような本であった。「いきの構造」を読みたくなった。