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不景気な中でのいろんな形で不安を抱えた若者達の話。取り立てて特別ではなく、ニューヨークでそこら辺にいそうな普通の若者達に思える。群像劇を見てるようで、ストーリーは面白かったが、誰かに感情移入する感じでは無かった。先に希望があるラストではなく、読後感はちょっと重い。
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雨の日の連休は小説を読むに限る。
オリンピックの閉会式前日と当日のほぼ24時間で読み終わったが、一気に読んだというよりは章ごとに間をとりながら、ゆっくり咀嚼しながら読めたと思う。
久しぶりに小説らしい小説を読んだ感覚で、明確な感想はないけどいくつかのシーンや想いが残るような気がする。
また、ポール・オースターを読んでみたい。
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『このつかのまの瞬間のためにだけ生きるんだ!』
サンセット・パークの廃屋に不法居住を始めた若者を巡る物語。ここでの生活を通じて自身の進むべき道を見出していく。
が!最後の最後に…
先の見えない世の中に生きる若者たちの心情を緻密に描き出すところは、さすがオースター!
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やっぱりポール・オースター好きです。続けて浸りたいこの感覚。
10年ほどニューヨークの実家から出て音信不通だった主人公が、たった1人だけ連絡を取っていた同級生に誘われて、ブルックリンに建つ木造の古い廃屋で共同生活をする。金融危機の直後の貧しい主人公や学生男女4人。皆個性的な4人が、それぞれの視点で語られる。
ポール・オースターの話にたまに出てくる暴力が起こるのか、不安に思いながら読み進む。
ラストの言葉に考えさせられる。
ニューヨークのなくなった巨大なビルのことを考えて
未来ではなく今だけのため、このつかのまの瞬間のためだけに生きるんだ…
なくなったビルのこと、倒れて燃えているもはや存在しないびるのことをマイルズは考える…未来がないのに未来に希望を持つのは意味があるんだろうか、これから先は、と彼は自分に言い聞かせる、もう何についても希望を持つのはやめて、今だけのため、この瞬間、このつかのまの瞬間のためだけ生きるんだ、ここにあって次の瞬間にはもうない今のため、永久になくなった今のために。
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深い自責の念を抱えて生きる青年マイルズ•ヘラーは家族との関係を断ち7年間の放浪生活を続けていたが、恋人との交際をきっかけに両親の元に戻る決意をする。
一方、父モリスは、そんな息子を密かに見守りながら帰りを待つ。
往年の野球選手のエピソードを挙げながら、己の父への回想と息子への愛情を語るモリス・ヘラーの章は、オースターらしさが全開。父親と息子のどっちが主人公か分からないくらい、たっぷりとモリス目線からのストーリーが展開する。
社長を務める零細出版社の経営や夫婦関係にも悩みつつ、家族と友人、会社の従業員みんなを守り抜こうと奮闘するモリスは、正直に言って最も感情移入して応援したくなるキャラクターだ。
そしてもう一人、マイルズの友人ビング・ネイサン。オースターの世界では、芸術を語り、皮肉混じりの気の利いた台詞が吐けない者は、扱いがちょっとひどく、よくて狂言回しといった感じなのだが、彼の暖かさや、掛け値なしの親切心を見逃してはいけない。
ラストの破局はビングにも深い挫折と屈辱を与えたはずだが、ビングが何を思うかは全く描かれない。しかし彼ならマイルズを、未来の見えない絶望や刹那主義から、もう一度救ってくれると信じたい。
タンジビリティ-手で触れる世界-を大事にする人はきっと挫けない。
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この物語が初まるちょうど1年前、短い間だがサンセットパークのシェアルームに滞在した事がある。歌手を目指して墓地で亡霊相手に歌声を披露する若者、勤めてきた出版業界に疲弊して退職しスピリチュアルな世界を探求する女性、仕事が上手くいかず国を出たが何の具体的プランも持ってないモラトリアム男性。みんな今は何してるのかなぁ。
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四人がシェアハウスしているお話だけど、グループとしての人の関係とかより一人一人のストーリーを追うような本。
みんな隠してる欲望やコンプレックス、密かな夢があって人間味のあるキャラクターみんなのどこかに共感できる。