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なんとなく面白そうかな、と思って手に取った1冊。
もともと2冊だったのを、1冊にまとめたということ。
1冊目の方だけだったら、★1個だったかも。
郵便局が、宅配便などに対抗するために出来た特別配達課。採算度外視でなんでも運ぶ。
課員は出世コースから外れちゃったけど、配達への情熱は人一倍熱いヒトビト。
配達のためなら、金に糸目はつけずに、スーパーカーや新幹線を使いまくる。
なんて聞こえは格好いいけど、どうも「それ、税金使ってやってんでしょう??」というのが、常に頭を離れず素直に楽しめない。
お話しの世界とは言っても、「税金の無駄遣い」というイメージがどうしてもつきまとう。
同じように公務員が暴れ回る作品として、田中芳樹の「薬師寺涼子シリーズ」があるが、あっちは暴れ回るのに使う費用はお涼さまの自腹だからいい。
せめて、もうすこし「どうしても民間では(採算度外視で)運べずに、どうしても運ぶ必要性があるもの」という審査をすべきじゃないか?とか、つまらないことを考えてしまう。
緊急を要する薬っていうのは、これは良いと思う。
しかし、「家で死にたい」という老人の願いを叶える為に家を運んでしまう、というのはどうか?
確かにその願いは人間として当たり前のものかもしれない。
しかし、それを採算度外視で全部受けていたら、たちまち財政は破綻する。
こんなこと言って、痛快なはずの話が楽しめなくなっちゃうなんて、オトナってつまんないなぁ、とは思うけれども。
というわけで、なかなか「痛快!!」とまで言い切れずに、もやもやしたものを抱えつつ読み進む。
でも、作者もそのジレンマは承知の上だったようで、2冊目の方で、そのことを問いかける流れとなったので、★1つはやめておきました。
「公務員の甘え」という言葉には、拍手喝采を送りたい。
ただ、ちょっと文章にこなれてない部分が目立ったこと、誤字があったこと、前半で税金を無駄遣いしすぎたこと(笑)などで、ちょっと辛めに。
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無茶苦茶さは良いけど、意味付けが弱くて納得がどうも出来ない。一つの出来事から派生する、周囲への波紋がなぁ……あんまり無いんだよ。プラス面でも、マイナス面でもね。無茶苦茶で面白い。ただ、それだけ。
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「素早くお届けします。どんな物でもどこへでも。ただし切手が貼れる物」。かつて、今は亡き郵政省が宅配便相手に本気を出したことがある。好評既刊文庫2冊を合本。あのトッパイ伝説のすべてが明らかにされる