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はじめて警察小説を読み切った。
他の人のレビューで多く見受けられる作中の
語り手の視点の多さは自分としては、そこまで
読みにくいというマイナスな印象は感じず、
むしろ登場人物の明白な個性のおかげか
あまり混乱することなく読み進むことができ、
多くの異なった立場から事件の容貌が段々と
明らかになっていく様子は痛快で、
複雑な事件の内容を大分わかりやすく理解できた
と思う。
物語の結末としては、確かにもう一つというか、
もっと大きな展開、裏切りがあってもよかったとも
感じるが、よく言えばシンプルで読みやすい
スマートな終わり方であったのだろう。
はじめて読んだ警察小説であったが、その面白さ
を知ることができ良かったと思う。
機会があれば作家の別作品も読みたいと思う。
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北陸の過疎の村で起こった駐在失踪事件。
追っている内に村内にある、中国の製薬会社が経営する総合養護施設の存在に行き着く。
過疎化、地方政治、高齢者養護、児童養護、犯罪者の更生。日本社会の抱える問題の全てが詰まっている。
面白い。
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2日間の出来事やのに、600ページ弱…
ハァ〜ようやく読み終わった(^-^)v
仕事場所変わって、まだ、通勤時とか読めずに苦労した!
ハードボイルドや!
片田舎の警官失踪に、元刑事とか、元自衛隊ら出身者ばかりの怪しげな組織から、自身も辛い過去を持つ元捜査一課の調査官ひとり派遣。
でも、この事件から、紐付いて、何かゾロゾロ出て来るで〜!
片田舎やからって、施設でやってるヤバい事分からんのかな?って気はする。
でも、これで儲けてる人が、この片田舎にも、中央にもってなると分からんのかな。
それの犠牲になる弱い人ら(行き場のない老若男女)が可哀想過ぎる〜こんな事が原因で人殺しても罪にはならんのやろうけど、後々、心には残るし、辛いと思う( ; ; )
伊岡さんらしく、最後は、ええ感じで終わり!まぁ、何となく、そんな気はしたけど、ええか!
来週半ばからは、また、テレワークメインなんで、ゆっくり読める(^-^)v
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とある田舎町で、警官の失踪事件が起こり、調査に入る主人公。その町には、老人介護、児童養護、犯罪少年支援の複合施設があり、経営は中国のグローバル企業で、寂れたショッピングモール跡地で拡大を狙っている。政治家、ブローカー、、そして施設内で噂される新薬の違法な治験。そして凄惨な殺人事件が起こる。一体真実はどこにあるのか?
かなり複雑に伏線を張り、最後まで飽きさせないところはさすが伊岡瞬さん。しかし結末は意外にシンプルでチープと感じた。人物描写も全員軽めで、あまり感情移入出来なかった。
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人に借りた本。久しぶりに600ページもある本を読んだ。遅読の自分が5日間で読めたのは、読みやすさのお陰だと思う。
内容は特に劇的でもないし、思っていたよりもグロいわけでも、難しくもない。主人公とその相棒となる若い警官の掛け合いが面白かった。上手くまとめ過ぎ感は否めないけど最後はちょっと良かったな。
220514読了。
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大人って汚い、、
三つの福祉施設をくっつけた複合施設。
100%の善意でそんな事業をやる人はいなくて、何かしら、どこかしらに利益があってやっていることなのだなと感じ、悲しく思った。
利益が発生しなければ生きていけないので、仕方ないのはわかっているが、利益の出し方よ、、
子どもたちや、真面目に働いている施設の職員は報われないと思った。
最後の息子(?)との再会が胸熱だった。
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消えた警察官、怪しすぎる施設とどこかおかしな子供たち、裏で行われる権力者達の取引など不穏な要素がいくつも絡み合って何が起こるのかワクワクぞわぞわした。
主人公はかなりキレ者のようだったが、組織には上司や他のもっと有能な者もいるような描かれ方をしていたのが意外だった。
子ども達が薬漬けにされていたのは少し衝撃を受けた。気付かぬうちに薬物依存に陥り人を殺していただなんてさすがに同情を感じざるを得ない。
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刑事である樋口が、久々の休みに家族で遊園地で遊んでいた時幼い息子が、目の前で誘拐される。
その17年後、北陸の過疎の村で公安と噂される駐在警官が失踪する。彼の失踪理由を追求のために樋口はこの過疎の村に滞在、失踪した駐在警官の後釜と一緒に調査する。この過疎の村で、タダ同然で経営されてる幼児施設、老人ホーム、青少年の施設で事件が続いていることに違和感を感じる。
かんぽの宿だったところを、かなり安く中国系製薬会社が
買い受け、そこを先の3つの施設をまとめたものに変える。育児放棄された幼児、犯罪傾向のある青年に向精神薬的なものを栄養剤と称して与えたり、老人ホームはアルツハイマーの方優先にしてあり、人体実験的にも使っていた。
登場人物がかなり多く、怪しいブローカーや、元村長、などは、あまり登場した意味を感じられなかった。
途中、なんとなく樋口の誘拐された息子は?などつかの間ホッとするところもあったが、風呂敷を広げすぎ、収集つかなくなっている感があった。
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冷たい檻、ほんとに檻やった。大どんでん返し!とか、まさかの!っていう展開じゃなかったけど、じわじわ、確実に、ひんやり怖かった。他の伊岡瞬の裏切られまくる展開を思ったら、ちょっと平坦な流れではあったけど。あ、これ2日間の出来事なんか、と思うとびっくり(笑)
memo
子どもは理解が足りない分、想像力と好奇心にかまけて、無邪気に残酷なことをするわ。そしてそれを残酷と思ってない。いや、でもこの場合は子どもも被害者なんだけど。
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色々なことが絡み合い事件が起きる濃密すぎる2日間が描かれているが、加害者でもあり被害者でもある人物たちとその周りの人物たちの未来に希望があって欲しいと思う。2日間といっても、それまでの不審な事故や過去の事件などもその全てが繋がってくるので、ボリューム満点だが消化不良なく読み終えた。
主人公は北陸の過疎村に調査に来た樋口透吾。目的は駐在所から失踪した警官の行方を調査すること。その村に観光名所は無く大型ショッピングモールもほぼ閉鎖されているが、老人介護や青少年更生、児童養護、病院などが併設された複合型施設がある。警官の失踪以外にも老人の転落死などもあり、村では何かが起きていると思った矢先に殺人事件が起きる。
もしかしたら救いのない最悪の結末も有り得たかもしれないと思うと、無事(?)に結末を向かえたことで穏やかに読み終えた。なんとなく翻弄されるような読み心地や感情を揺さぶられるような進展を期待して求めてしまう自分がいたが、それはそれでゾワゾワと落ち着かなかったかと思うと満足している。
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警察小説あるいはハードボイルド小説として考えると、最後までドキドキできて、スピード感があって、ついでに主人公が魅力的なので星四つでした。
ミステリー小説と考えると、結末がある程度予想できて、どんでん返しもないので星二つでした。
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ハードボイルドの傑作です。ちょっとオカルトじみてる所もいい。
主人公は樋口ですが構成は群像劇のような形で、10人近い登場人物の視点で物語が進みます。
そんなに多様な視点で、ページ数600を超える大作、読みにくそう。と思われるかもしれませんが全然そんなことはなく、すらすら一気に読めてしまいます。
終わり方は大団円と言って良くモヤモヤ感が残りません。すっきり全部解決してくれます。
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面白かった。最後は怒涛の伏線回収だったけど。
あとがきにもあったように伊岡瞬さんはとても読みやすい。(リーダビリティがある)
たくさん登場人物が出てくるが、一人一人がしっかり描かれているから、彼ら彼女らのドラマを感じ取りやすい。
また、この一冊にいろんなテーマが凝縮されているが、とくにぐちゃぐちゃになることもなく、結末へと誘うのは本当にお見事です。
いや、すっかりファンだな、、いつからだろう笑
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600ページ弱の長編。
ちょっと登場人物が多すぎたのと、視点があっちこっちいって、最初は頭の中がごちゃごちゃしましたが、後半からやっと名前も覚えて、人物像がはっきりしてくるので読みやすくなりました。
村に存在する大型複合医療施設をめぐる事故や事件の真相が明らかになっていく最後は時間を忘れて読んでいました。
調査官樋口シリーズがあってもよさそう。(あるのかな?)
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●多視点の描写とよくわからない不穏さはさすが。
●しかし、ラストに一気に幕引き、回収の感じが否めない。バタバタすぎて…
●まあなあ…風呂敷広げすぎな気もするけれど、ここまで広げてくれないと話が小さすぎるし…
●政官財はもう少しリアルに描いてくれないと、それに詳しいと冷めちゃうんだよなあ…