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「哲学」と「現代思想」の違いから始まり、フッサールからハーバーマス、デリダあたりまでをザックリ分かりやすく開設してくれる。しかし、あまりにも分かりやすいため、後読感は薄い
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現代思想と哲学の違いや、現代思想の流れを順序だてて解説してある。浅く、ものすごく広く書かれてある。ゆっくり読みたい一冊。
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図書館で借りて読みました。読みやすいです。斜め読みですが、前から気になっていた、デリダやウィトゲンシュタインの思想が少し分かった気になりました。脱構築とは、構造主義に対し構造を構成する二項対立の境界線を疑うといった思想なのだととらえました。
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[ 内容 ]
難解で役に立たないと思われがちな「現代思想」。
しかし、それらの思想が、どんな「目的」を持って、どういう「道筋」や「思考の技術」を使って展開されているのか、を見ることによって、「難解さ」は解消し、「役に立たない」という批判は誤解にすぎないことがわかるでしょう。
本書では、「現代思想」によって、「幸福」や「よさ」を追求するための技術を解説し、それが日々の生活の中で使えるようになることを目指します。
繰り返して参照するのにも便利な「ブックガイド」「キーワード解説」付き。
[ 目次 ]
第1章 現代思想の目的
第2章 現代思想の「土壌」
第3章 現代思想の「誕生」
第4章 現代思想の「変遷」
第5章 現代思想の「現在」
第6章 現代思想の「これから」
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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休日の朝、テレビを見ながら読める本。個人的にはウィトゲンシュタインやソシュールについて書かれている箇所が好きです。あと、付録のブックレビューがすごい。入門本として挙げられている新書をどんどん読んでみたい。次はソシュール。デリダについての記述もある「カルチュラルスタディーズ入門」(ちくま新書)も面白い。
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タイトルが結構自己啓発臭がするけれど、そういう本ではない。同級生にデリダの脱構築の概念がうまくつかめずに苦労しているという話を彼にしたところ、この本を薦めてくれた。薦めてくれてありがとう。かなり目から鱗が落ちる部分があった。この本は哲学と現代思想を分けて、そのうちの現代思想について非常にわかりやすく解説してくれた本。これを読んでホントによかったな。何せ武器になる。マシンガンを拾った感じだ。現代思想を読み解くのに役立つというよりは、生活や就労場面でモロに役立つものって感じだ。ただし、この本は万人にオススメできない。いや、オススメできる。条件があるのだ。この条件を満たしていないと、かなりの確率でわけがわからないと思われる。条件とは、ニーチェ、フッサール、ハイデッカー、ヴィトゲンシュタイン、クリプキ、ソシュール、レヴィ=ストロース、フーコー、デリダ、これらの人間の著作物のうちどれでもいいから3-4冊は読んでみたことのある人。途中で止めててもいい。理解できなかった記憶しかなくてもいいと思う。ともかく、なんや?これ!?と思ったことがある人。で、さらに現象学、構造主義、コミュニケーション論、実在論、実証主義、社会構成主義、社会構成論、主体の形而上学、相同関係、脱構築、二項対立、プラグマティズム、ポスト構造主義、ポストモダン、などの言葉のうちのいくつかについて辞書をひいたことがありながら、ひいてみたもののよくわからないと思ったことがある人。これらの条件を満たした人にはだいぶお勧めします。
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現代思想の流れの概観を目指した本です。世界をよくするとはどういうことなのか、どうすればよいのか、といった議論が中心です。現代思想は目的と手段は切り離せないと考え、その意味で諸学の学(共通の思考の枠組みを考える学問)といわれる哲学からは離れています。世界をよくすることについて、思考上の主体は共同体だが、実践になると主体は個人になってしまうといった問題にも触れられています。本書で紹介された人物については簡単にしか扱われておらず、他で補う必要があります。
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これは良書。
タイトルの通り、構造主義やポストモダニズムに代表される「現代思想」を扱った一冊です。現代思想と哲学の違い、現代思想の誕生と変遷、その未来までを扱っています。レヴィ・ストロースやハイデガー、アガンベンといった有名どころの思想もわかりやすく説明しており、現代思想の概観をつかむにも好適でしょう。
とはいえ、それだけでは「よく出来た入門書」の域を出ません。本書が優れている点はひとえに、現代思想の目的と機能を明確に示していることにあります。
著者は、現代思想の目的は「世界をよくする」ことにあると断言します。そして現代思想とは、その目的を達成するための「道具」なのだとも言います。
そのためか、本書の記述は極めてわかりやすい。「現代思想の大目的は何か」「この思想はいかなる目的を持つか」「個々の思想は目的達成のためにどのように設計されているか」といった視点を一貫して有しているため、論理がぶれることがありません。必然的に、読む側も戸惑うことなく記述の流れをを追うことが出来ます。
新書というサイズ上、個々の思想についてはやや食い足りません。とはいえ、必要なところは大方カバーされています。本書で現代思想の流れをつかみ、その目的と機能を把握すれば、一般に難解とされる思想家の文章にも取り組みやすくなるのではないでしょうか。
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細部の理解なしには到底把握したことにはならないのが哲学であり、現代思想全般だということを改めて思い知らされた。ざっくり教えてくれようと意図されたこのような書物の大方が、最初は「優しいおじさん」がそっと手をとって歩いてくれているのが途中から「そんな甘いもんじゃないんじゃい、おりゃー」と豹変して振り回してくれちゃうのは、困ってしまうのだ。そして結果最後のブックレビューに書かれていた「何の疑問も感じないほどにまで読み込む」ことが絶対的に課される。辛い。
リチャード・ローティーはじめポスト構造主義以降を耳かきほどのテイスティングスプーンで味見をさせてくれたことには感謝するけれども。
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普遍的な真理をあきらめた現代思想が目的としていることを、それぞれの思想についてわかりやすく説明しようとしてくれている。おもしろく読んだが、いろいろなことが書いてあって、読後しばらくたった今となっては、内容をあらかた忘れてしまった。ただ、こういった本を時折頭に通すようにするのは悪いことでないと思う。
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現代思想の入門書です。ただし、ソシュールの言語学からレヴィ=ストロース、ドゥルーズやデリダといった人びとの思想の内容を紹介することよりも、彼らの思想がどのような「目的」を持っているのか、というところに焦点を絞った内容になっています。
「現代思想」は、「哲学」とは異なり、目的を離れて正しいかどうかを議論することはできないと考えると本書では述べられています。特定の目的をもたない普遍的真理を探究することの断念から、現代思想はスタートします。こうした観点に立つならば、脱構築の実践による「正義」の発想や、観察者が観察対象の外部にたつことはできずつねに参与者でしかありえないという立場をとるガーゲンやモランの社会学、さらにハーバーマスやローティの実践的性格などの内容が解説されています。
また巻末には、ていねいなブックガイドとキーワード解説が付されています。