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「会計」という一見退屈で無味乾燥なものも、「歴史」という観点で捉えれば、潤いが出てくる。
著者の言うとおりだと思った。
15世紀:簿記完成 イタリアパチョーリ
16世紀:期間計算確立 ネーデルランド
19世紀:発声主義の確立 イギリス
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会計の歴史を分かりやすく解説。会計は経済発展段階の高いところから始まった。14C〜15C:イタリア、複式簿記完成、16C〜17C:ネーデルランド 期間計算の確立(会社が継続する) 18C〜19C:イギリス 発生主義の確立となっている。蒸気機関の誕生、鉄道会社の誕生による減価償却という考え方の発生や会計士が始めは破産処理を主にしており、後に監査の専門家となっていったことを事例を交えつつ分かりやすく解説。会計は経営を委託された経営者が資本家に説明する為の言語という表現は分かり易い。
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歴史にふれる会計学 (有斐閣アルマ) by友岡 賛
の本が面白かったため衝動的に購入。
こちらも読みやすく面白いです。
こちらの本の方が、きちんと校正かかってるっぽい感じです。(笑)
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簿記の一義的な目的は財産の管理である。
継続化、大規模化にもっとも適したものとして公安された企業形態が、株式会社。
固定資産を知ったとき、そこに近代会計が見えてくる。
減価償却のひとつの意義には、その固定資産の取り換えのための資金の蓄積、というものをあげることができる。
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商学部でありながら会計系の本は一冊も読んだことがなかったので、いったい会計とはどんなものかという多少の興味をさることながら、少しでも触れておく必要があるだろうという義務感のようなものから読み始めた。
まえがき→補遺と読んでいき、一度読むのをやめようかという衝動に駆られたが(補遺の文章があまりに独特すぎて読む気が削がれた)、本文は案外普通に読めた。
会計の歴史を徴することで、近代会計制度をその機能面と構造面から見ていくというのが本書の一貫したスタイルで、本全体としてはうまくまとめられていて読みやすい。専門的な用語も、読後思い浮かぶだけでも、「売掛金」や「減価償却」くらいで、これくらいの水準なら会計に疎くてもスムーズに読むことができる。
しかし、だからこそ、何か物足りなさも残った。
読む前から漠然と抱いていた会計に対するイメージの改変を迫るほどのインパクトはなかった。
もちろんこのようなポップな新書で会計全体を判断するわけにはいかないとは思うけど、やはり会計ってこういうものかもしれない、という思いを強くしてしまったのもまた事実だ。
補遺の題は「会計はつまらない」であるが、もし筆者の本当の意図を読み違えていないとしたら、やっぱり「会計はつまらない」で間違っていないのかもしれない。
(2006年12月19日)
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[ 内容 ]
近年、ビジネス教養のひとつとして脚光を浴びている会計学だが、これを勉強しようと思うと、その退屈さに音をあげたくなる。
けれども、その「歴史」を追ってみると、ひょっとしておもしろく会計を学べるかもしれない。
「複式簿記」「期間計算」「発生主義」など会計学の重要概念誕生の経緯から、「会計士」がどんな仕事をこなし、どんな社会的地位を占めてきたのかまでを辿り、会計だけでなく、株式会社や資本主義社会の問題を考え直すにも格好のテキスト。
会計の勉強がイヤになった人もどうぞ。
[ 目次 ]
第1章 会計とはなにか、会計の歴史をどうみるか
第2章 複式簿記
第3章 期間計算
第4章 近代会計の成立環境
第5章 発生主義
第6章 会計プロフェッションの生々
第7章 近代会計制度の成立
補遺 会計はつまらない-会計史の意義(?)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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「「会計」という一見退屈で無味乾燥なものも、「歴史」という観点で捉えれば、潤いが出てくる。」という著者のメッセージ通りの読後感。期間計算や発生主義等について、今当たり前となっている概念や制度が何故取り入られるようになったか、歴史を手掛かりに解釈していくというスタンスが非常に興味深かった。
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近年、ビジネス教養のひとつとして脚光を浴びている会計学だが、これを勉強しようと思うと、
その退屈さに音をあげたくなる。
けれども、その「歴史」を追ってみると、ひょっとしておもしろく会計を学べるかもしれない。
「複式簿記」「期間計算」「発生主義」など会計学の重要概念誕生の経緯から、
「会計士」がどんな仕事をこなし、どんな社会的地位を占めてきたのかまでを辿り、会計だけでなく、株式会社や資本主義社会の問題を考え直すにも格好のテキスト。会計の勉強がイヤになった人もどうぞ。
本書は「会計の歴史(2〜5章)」と「会計監査の歴史(1、6、7章)」で構成されている。
第4章では企業形体(の近代化プロセス、
すなわち株式会社の形成プロセスが、ギルドから合本会社、東インド会社の成立[1602年]、
南海バブルの崩潰、産業革命以降の企業形体の発展が論じられている。
第6章「会計プロフェッション」では
この職業が初めて登場したのはスコットランドで1854年のこと(エディンバラ会計士協会)、
続いてイングランドに登場した。
初期の仕事は、破産関係業務で、後に監査業務が加わったことが指摘されている。
第7章「近代会計制度の成立」では、
監査の仕事が会計士の仕事の中枢となっていく過程が解明されている。
本書は冒頭で、会計とは何か(「accountは説明」の意味)から始まって、
財産の管理との関わりで委託、
受託の概念がキーワードとして示され、
監査の重要性、会計プロフェッションが登場する必然性、
複式簿記の意味(資本と利益とを対象として体系的に行われる記録ないしそのジステム)などが解説され、
以後、会計の歴史
(15世紀イタリア[複式簿記]→16,17世紀ネーデルランド[期間計算]→18,19世紀イギリス[発生主義])を
たどるという構成をとっている。
著者によれば、近代会計制度は機能面と構造面とから捉えることができるとのこと。
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サブタイトルが示すように、会計と会計士の歴史について、ごく簡単に解説している本です。とっつきにくい会計を学ぶきっかけになるかと思い本書を手に取ったのですが、じつのところもう少し会社や企業に関する経営史と絡めた叙述を展開してほしかったように思います。
もっとも、会計そのものの内容には立ち入らずに、会計と会計士の歴史について新書で解説するという制約があったためかもしれませんが、個人的には少し期待外れでした。それでも、本書を導入にして、もう少し会計の歴史について学んでみたいという気持ちになりました。