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「騎士団長殺し」についてのインタビューなので、読んでないとわからないと思う。半分ぐらいで停止。そのうち再読する。
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対談である。そして、その作品として「騎士団殺し」があげられている。自分は未読なので、内容を理解できないと思われた。あとで機会があれば読み直したい。
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作品全体に暗喩の雰囲気が漂う村上春樹がよもやプラトンについて明るくないどころか洞窟の比喩も知らないとは、、、、。
徒然に、ある種、語感だけでメタファーとイデアを持ち込んで騎士団長殺しを執筆していると考えると身震い。作品を読むたびにこの人物が象徴しているものはなんなのかなあ、わかんないなあとか思ってたけどそんなこと考える必要もないんだな。
「もやっとした総合的なものを読者がもやっと総合的に受け入れるからこそ、それぞれ自分なりの意味を見出すことができるんです。」
わかりやすいステートメントではなく、善き物語としての小説、それもわりかし長い小説という形で発信を続けていく村上春樹の作品を今後も追い続けていきたいと感じた。
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村上春樹さんにとって小説とは何なのか、について、川上未映子さんが質問攻めにしている本でした。
村上さんは、読みやすい文体を大事にされてること、物語にメッセージや意味を込めたり伝えたりしようとはしてないこと、自我に関する悩み(やその解決)という次元で書いてはいないこと、それよりもっと、無意識(深層心理?)に近い領域で物語をかいていること、読み方は読者に委ねていること、などがわかりました。
川上さんの質問が鋭く熱心なのに対する村上さんの脱力加減というか自然体加減がすごい。面白かった。言及される作品も読みたい気持ちになった。
村上さんが人として謙虚だが小説家としてはプロ意識・自信に満ちてるところも読んでて楽しい理由かもと思った。
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川上さんと村上さんの対談記録。川上さんの質問がかなりパーソナルな部分にも迫るものだったから(フェミ的観点からの指摘の部分なんか特に)たじたじしつつ受け答える村上さんが浮かぶようで新鮮でした。
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騎士団長殺しの政策秘話が聞けて良かった。
文章力とは読みやすさを追求していく事である。心に響く語り手とは謙虚であり誠実なんだと痛感した。
読みやすくて心地よい二人の対談に癒された。
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村上春樹は「物語の力」を信じているし、読者との「信頼関係」を重んじている。だからいつも、安心して読める。そういう作家はきっと稀有なのだ。
彼の人格、主義、主張の是非など一切問わず、一読者としてのまっさらな川上未映子がするすると切り込んでいくさまは、いっそ気持ちいい。
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読み応えあり!積読していてやっと読了。川上未映子訊く、村上春樹氏が語る。
デビュー当時から騎士団長殺し、村上RADIO、村上ライブラーまでのロングインタビュー。川上未映子さんの鋭いツッコミがとても良かった。
題名は突然浮かんできて、そこから物語が始まるとは驚いた。村上春樹氏の事が良くわかる貴重な本だと思う。ミネルヴァの梟の事は知らなかった。
大切なのは文章、そしてリズム。それが村上春樹のこだわり。
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村上春樹さんの作品はジャンル問わずほとんど読んでいると思うけど、これは読み切るのに時間がかかった。普段からインタビューを読みつけていないからか、「もう少しそこは踏み込んでほしい・角度を変えて問い直してくれないかな」などと考えてしまって入り込めなかったのが原因かもしれない。
「多くの人は締切りありきで、背中を押されるようにして書いているから、時間をかけて自分の作品を読み込む、検証するということがあまりできないんじゃないかな」とか、「行為総体から切り離された分析は、根を引っこ抜かれた植物のようなもの」とか、書くことと考えることの相違に関する記述とかは、文章を書くものとして身につまされる部分があった。
後は、SNSを純粋な消耗と言い切れる村上さんの年代が羨ましい。SNSに関しては若年層はそんなに割り切れる立場にいない。
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村上春樹さんが文章を書く上で大切にしていることをを、聞いて目から鱗が落ちた。
大事なのは語り口。小説でいえば文体です。
信頼感とか、親しみとか、そういうものをうみだすのは、多くの場合語り口です。まず、語り口に魅力がなければ、人は耳を傾けてくれない。
できるだけわかりやすい言葉で、できるだけわかりにくいことを話そうと。
確かに好きな作家を選ぶ時、私の場合ストーリーというより、文体やリズムが合うみたいなことを本能的に感じとっている気がする。
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深読みしすぎな人、もうちょっと肩肘張らずに読めば良いのにとか思うくらいの村上さんの語りと、それを引き出す川上さんの対話が魅力的だった。
文体が最優先だから、中身が正確に思い出せないのかと勝手に納得
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2022年の150冊目。
川上未映子さんが、村上春樹さんの井戸に一緒に入ることを試みた対談集。かなり、井戸の深いところまで二人で潜っている、そんな印象だ。
川上さんは鋭くつっこみ、村上さんが楽しそうに真剣に受け答えたり、華麗に受け流したり、そんな展開で、飽きることなく(文庫本だが)437ページの対談を読み切った。
特に、面白かったのは、村上作品に出てくる女性について「男性の自己実現のために、血を流して犠牲になっている」例が多いと言及しているところ。
川上さん、強いなあ笑
「女の人が性的な役割をまっとうしていくだけの存在になってしまうことが多い」とか
「井戸とかに対しては惜しみなく注がれている想像力が女の人との関係性をおいては発揮されていない」とか、けっこう言いたい放題。
それに対する村上さんの受け答えは見ものです。
あと、村上さんから「僕より小説をうまく書ける人というのは、客観的に見てまあ少ない」という発言を引き出した川上さんはインタビュアーとしてすごい!
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めーっちゃ面白かった。
川上さんだからこそインタビューを受けたそうで、かなりグイグイ突っ込んでいて村上さんもタジタジ笑
小説を創作する上でどんな手順を踏んでいるのかすごく気になっていたけどビックリするくらい自由だった。
リアリズムな印象な村上さんだけど、小説を書く際はイタコみたいなものに憑依したりもしくは何かを降ろして?書いているらしい。
その現実と非現実の間の境目に自分の影があるんじゃないかと言っていて、なるほど〜ってか天才すぎて言ってることが訳わからないって笑っちゃった。
だってイデアとメタファーを理解してなくて騎士団長殺しを書いたらしいですよ。
もう川上さん口あんぐりだっただろうな、、、。
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芥川賞作家の川上未映子さんが村上春樹氏に4回にわたりインタビューする対談集。内容は、主に村上氏の小説の書き方、文章へのこだわり、スタンス、特にインタビュー直前に発行された「騎士団長殺し」について、様々な角度から切り込む形である。
村上氏は過去の著作をあまり振り返って読まないそうで、その理由は今ならもっとうまく書けるのにと思ってしまうからとのこと。本書の中でも、「え、そんなこと言ったっけ?」とか、小説の登場人物の名前を忘れたり、覚えていないこともたくさんあった。
私はわりと最近「村上さんのところ」を読んだので、彼の人柄や考え方は入っていた。基本的なところは一貫している。
本書では、川上未映子さんの事前準備に驚かされた。村上氏の過去の著作を短編含めてすべて読みこなしているだけでなく、発表した順番やスタイルの変化など研究し尽くしていた。それだけでなく、村上氏の愛読書や翻訳書、好きなジャズ音楽や哲学書についても勉強してあって、彼女のプロ意識が感じられた。
小説家というのは、たとえ稀有な才能があっても大変な職業なんだな、と改めて感じた。
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村上春樹の底の底にまで迫ったインタビュー。
以前読んだ春樹と龍の対談本『ウォーク・ドント・ラン』と比べても、圧倒的に深い。春樹氏のインタビューでこれまでこんなに深く潜ったようなものは読んだことがなかった。村上春樹の地下一階を暴いていると思うし、なんなら地下三階くらいまで行ってそう。
インタビュアーの川上未映子は春樹の大ファンらしく、村上作品に対する愛着、記憶、理解力どれもすごいのだが、何より感心したのは、え!そこまで突っ込んで聞いていいの?というところまで踏み込んでいく川上さんの勇気というか率直さというか。まさに読者が春樹氏に聞きたかったことを代弁してくれている気がする。村上春樹ファンなら楽しめること間違いなし!
『騎士団長殺し』を上梓した前後のインタビューだと思うので同作に対する言及が多めだが、『騎士団長殺し』を未読だった僕でも楽しめた。読むたびに違う発見がありそうな本でした。