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投稿者:chieeee - この投稿者のレビュー一覧を見る
全てのNが大切な人を守る為、小さな嘘と優しさを繰り返す。彼を守る為に彼を陥れ、また自分は彼に守られてるというホントややこしい話なんだけど、そこは湊かなえ。引き込まれる文章に一気読み。イヤミス感はそこまでないけど、読後感は少し拍子抜け。グイグイ引き込まらる内容だっただけにそこは残念。え?そんな結末?って…。でもそこが湊かなえらしい作品。一件落着とはいきません。ラストはドラマ版の方がスッキリする。
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投稿者:あおたいがー - この投稿者のレビュー一覧を見る
章ごとに主人公がかわって、それぞれの視点で事件に至るまでの経緯や各々の心情が描かれていくのだけれど、とにかく暗い。
みんながみんな自分が愛した人のために、その人を想って、色々考えたり、物事を進めたりするんだけど、全然報われていない。
結局『Nのため』と言いつつ、全ては自分のためなんだろうな、と。
純愛ミステリーとあったけれど、うーん…って思いました。
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投稿者:nazu - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドラマにもなっていましたが、私は未見です。冒頭で事件の概要と居合わせた人々の供述が示されますが、そのあと、供述の裏にあるそれぞれの思いが明かされる構成になっています。私は隙間時間で読みましたが、一気読みのほうがそれぞれの登場人物のパートを憶えたままほかのパートも読めるので良いと思います。
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投稿者:すもも - この投稿者のレビュー一覧を見る
まぁまぁかな?本を読んで特にハラハラしたところもなかったです。でもタイトルの「Nのために」の意味が読んでようやく分かったので良かったです。
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何となく結末は分かってしまったけど、なかなかおもしろかった。ただ、過去と現在が頻繁に入れ替わって、これはドラマを見てないとこんがらがりそう。
湊かなえの文庫化された作品はすべて読んでるけど、ここまで切ないのは他になかった気がする。西崎がかわいそう。シャーペン4回カチカチの意味が分かった時、泣けた。。
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楽しみにしていた文庫化!
なんだか色々疑問にも思うのだけど、Nとはと考えると、なるほどなーと。
ある意味恋愛小説なんだなと実感
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2018/1/20 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2023/10/5〜10/7
高級マンションの一室で起こった夫婦二人の殺人事件。その事件に関わる全員がNのイニシャルを持つ登場人物の視点から描き出される事件の真実。多視点から見た立体的に浮かび上がる真実とは。
切ない話であった。
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『Nのために』というタイトルから、Nとは誰なのか?を探っていく話だと思いきや、全員のイニシャルがNであり、それぞれがそれぞれのNのために献身的な嘘をつき、故意に言わなかった証言があった。
探すとすれば、このNの矢印はどのNに向いているのか?だった。
スポットが当たった人物の目を通して見た事実を重ねていくと、事件の真相がわかる。
暴力や虐待精神が壊れた人との付き合い方など、うっとなる描写は多々あるが、本をパタンと閉じたその時に『あれ?テーマは【愛】だったのか?』と思ってしまう。
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それぞれのNのための純愛が描かれているようで、実は自分のものさしでしか他人をはかれない人たちの自己満足の愛の形が招いた悲劇の物語にも思えました。
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湊かなえというと、真梨幸子や沼田まほかると同じくイヤミスに分類される作品が多いが、本作ではやや作風が異なる。
登場人物がそれぞれの視点から証言を積み重ねて行く構成は他作品とも共通しているが、それらが人間の悪意や保身を目的とした証言ではなく、言うなれば『いい話』系。こういうのも書くんだ、と新たな印象を持った。
単行本の版元は東京創元社だったが、文庫は双葉社。てっきり創元推理文庫から出ると思っていた……。
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様々な視点から語られるストーリー。ゴシップもそうだが、視点が異なることで想いも変わるが、結果は一つ。
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以前読んだことのある作品に比べて、全然イヤミスじゃなかった。
これは、1回読んだだけじゃ分かりにくいけど、もう一回読むかどうかはビミョー。
ひとまず、ドラマを観てみようと思います。
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お金持ち夫婦が亡くなる話。
真実も嘘も主観と客観で変わってくるってことなのか。
切なさとは何か違う気がするけどな。
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201408/湊かなえらしいようならしくないような。読後感がすっきりしない…。それぞれがそれぞれのNのために。ここまでできないので共感しにくいけど、哀しい話。
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誰かが誰かのために行動を起こすとき、それが相手のことを思っての善意だとしても不幸な結果になることがある。人の心というのは複雑なもので、「言わなくてもわかる」ということがあるかと思えば「言われないとわからないと」いうこともある。
素直に自分の気持ちを伝えることができればこういう行き違いはなくなるのだろうが、言いたいけど言えなかったり、言わない方が良いだろうと遠慮することは多々あることだ。
元来日本には「言わぬが花」という言葉や「雄弁は銀、沈黙は金」という言葉があるように、とかく「思ったことをストレートに言わないことの美学」のようなものがある。それは学校でも会社でも同じで、思ったことを素直に口にする人には案外疎まれたりする。
「遠回しに話をして相手に察してもらう」というのが日本的な会話方法だったりするが、それが出来ない人を「空気が読めない」とか「天然だ」というように簡単に片付けちしまうのはいかがなものだろうか。
逆に、思ったことや感じたことをまっすぐに伝えてまっすぐに受けとることが出来るような間柄になれば、その関係性は非常に強いものになるのかもしれない。
湊かなえさんの「Nのために (双葉文庫)」に登場する人物は、誰も彼も相手のことを慮って(おもんばかって)行動し発言する。そのことが謎をさらに深めていくことになるのだが、小説の中だけではなく現実にもこういったことはあり得ることだ。
湊かなえさんの書かれる小説は女性を主人公としたものが多く、どの物語でも人の心の奥深くまで入り込むような一種の哀しさと切なさを感じる。この物語でも人の心の奥深くまで入り込んでいて、二転三転する意外な事実がそこに畳み込むように被さってくる。
物語の進行は章ごとに主体となる人物が変わっていき、それぞれの立場でひとつの事件を追いかけて行くことで進んでいくが、それぞれの立場で事件を描いて行くことで徐々に謎が解けていく。
人それぞれ、人生それぞれだが、人が人と知り合うことで自分では思いもしなかった方向に人生が転がって行く。そんな恐さや哀しさをも感じる一冊だった。