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非常に面白かった。
沖縄に滞在して1ヶ月目になるのもあるが、それでなくとも興味深く読める一冊。また、沖縄は顕著でわかりやすいだけで、題材とされていることは、日本の他の地方にも通じていたり、後半の他人の関心の話などは普遍的ですらあった。人や世の中の構造に興味がある人は読んでおいて損はない。とくに今の環境に息苦しさを感じていたり、これから教育に携わる人はぜひ。
わりとじっくり目で2時間ちょっとで読める。
いわゆる経営者が書いた本という感じ。筆者の実体験といくつかの有名な理論を組み合わせたタイプ。
最初は貧困を始めとする沖縄のネガティブな実データの紹介、そして筆者の推測を交えながら沖縄の構造を紐解いていく。後半は筆者の経験と、嫌われる勇気等の心理学周辺の理論を組み合わせた持論を展開、沖縄そして日本はどうしていけば良いのか、という流れ。後半は特に筆者独自論になっていくので、合わない人は合わなさそう。
沖縄にいるとよくわかるが、本当に独特な雰囲気のある場所。大いに矛盾しているように見える。
ぎゅうぎゅうの島の街中に広がっている広大な基地関連の開発地帯。住んでもいないのに県外から来て反対運動をする人達。綺麗な海が売りだが工事が盛んに行われている海岸沿い。豪華絢爛なホテルがたくさんあるが、高い貧困率。
そういったことを肌で感じつつ読むとより一層おもしろく読める。
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んーーー。。
ウチナーンチュだけど、私は"うちあたい"しないかな〜。
ちょっとモヤモヤが残りました。
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この本は沖縄で日々を生き抜いたナイチャーの本気の想いだと思う
流石に全てを人目を気にして選択してるって結びつけすぎだとは思うけどもな
ただ何も考えてないだけなんだよな笑
沖縄の人はこういう風にナイチャーが生きづらさを感じてる事を知らないといけないな
人の関心に関心を持つ
自分のことに興味持ってもらう事も、人と仲良くなる事もまず第一ステップはこれ大事だな
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アベプラで気になって購入。
現状維持と同調圧力、うちの島でもあてはまるなあ。
刺さったのは愛の経営。人の関心に関心を持つこと、簡単なようで簡単ではない、まずは近くの人から始めよう。
現状の分析だけではない、コロナを大事なことに気づくためのプラスに捉えている。
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観光地として大好きな沖縄のリアルな姿を知ってビックリ。しかし、これは、著者が書いてるように沖縄だけの話ではなくて日本全体に言える話なのだと感じた。
自分を信じてない人にこの国を任せてはいけない。
人の関心に関心を持つこと。
沖縄の話ではなくなるが、
著者が記述していた、「自分の関心のパズルに妻の人生をはめ込んでいた。実のところ、彼女が本当はどんな人間か真剣に彼女の関心に関心を持って向き合ってなかった…」
これは、多くの人に当てはまることだと感じたし、実際、私の両親はお互いの関心はないのではないか、と感じた。
自分の本心を「なんくるないさ」と自ら麻痺させずに、自分と自分の大切な人への関心の関心を向き合いたいと感じた。
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補助金付で産業発展しない
同調圧が強く、社会資本に依存度が高い
合理的に判断して、変える意味がないから変化が起きない
自己肯定感の低さが問題、一人一人と向き合って相手の関心に関心を持ちましょう。
(愛の経営のくだりは若干、論理的に飛躍感あり)
沖縄の問題は程度の差はあれ本土側でも問題になっている写鏡。
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沖縄について。同調圧力とできるものいじめ、自尊心の低さ(本土より遅れていること)から成長が妨げられ、過度な補助金が競争力を奪っている。これは、沖縄だけの問題ではない。世界から見た沖縄の問題である。最後、著者の自慢話になったのが少し残念だった
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沖縄が抱える問題の本質を知るための必読書。そして、その解決策とは・・沖縄観光前に読んでおいて欲しい一冊です。
沖縄社会が貧困なのは、貧困であることに(経済)合理性が存在するからだ。沖縄の社会構造の中では、(悪意なく)変化を止め、(無意識のうちに)仲間の足を引っ張り、個性を殺し、成長を避けることが「経済合理的」だったのだ。(その合理性に反旗を翻すことが沖縄の貧困問題を解決できる糸口となる。)(P130)
沖縄社会には、頑張る人材、個性的な人材をことごとく排除する社会的構造(出る杭は打たれる)が存在するため、(本来必要とされる)自尊心の高い人材が重用されにくい。(沖縄社会では)大きな変化をもたらしそうな自尊心の高い人材は必要とされていない。このことが、沖縄で有能な人材が育ちにくい理由ではないか。(P159)
*()は私の勝手な補足。
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沖縄のイメージというと明るい太陽と美しい海。そして「なんくるないさあ」などのおおらかな人々のイメージが強かったのですが、そのイメージの裏にあるあまりにも日本的な闇を思わされた一冊です。
美しくおおらかなイメージのある沖縄ですが、貧困率や教育の指標についてはがんばしくありません。産業構造やいわゆる子どもの貧困など表層的な面だけでなく、それ以外の問題点を著者は一章から三章にかけて指摘します。
政府からの補助金によって競争原理が働かず、保守的な営業計画を立てるようになった沖縄の企業。また政府からの補助も、長期的な視野に欠けた対症療法的なものばかり。
そしてその沖縄の企業を支える沖縄の人々は、別に地元の企業だから商品を買うわけではない。そこにあるのは同調圧力。「シマ社会」という閉鎖された環境ゆえ、変わったこと、いつもと違う選択をすると後ろ指をさされてしまう。
それは商品の選択だけにとどまらず人間関係や教育の面でも現れ、上司に意見したり、部下に注意をしたり、学校で勉強を頑張ったり、それだけでも周りと違う人と認識され、周囲から浮いてしまう。
だから沖縄の人々は周りから浮かないようおとなしく過ごさざるを得ず、そのため新たな革新的な動きが生まれない。
沖縄という外界からの影響を受けにくい、特殊環境ゆえの問題点。
その解決策として著者の体験からの提言が4章、5章で語られます。個人的にここは著者がやや独善的というかスピリチュアル的な部分が強くて、問題点とのつながりがあまりピンとこなかった。
しかし1~3章の指摘については日本についてもあてはまるし、そして自分個人にもあてはまると感じました。
社会保障も国債も、エネルギーも国防も具体的な見通しを立てない日本政府。テクノロジーや新たなデジタル産業でも、同性婚、男女別姓、移民、技能実習生など女性、マイノリティー、外国人問題に関してもあまりに動きが鈍い。こうした面がこの本で語られた沖縄の諸問題と被る。
そして同僚圧力、波風を立てたくない、目立ちたくないゆえ口を閉ざす個人というのは、自分にもまるまるあてはまってしまい、心が少しヒヤリとしてしまいました。政府や政治家に求めるだけでなく、自分も改めるべきところがあるのだと感じ入ってしまいます。
沖縄について書かれた本ですが、最終的には日本という国において、そして自分という人間においても考えさせられる一冊でした。
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最後の方は宗教じみていてよくわからなかったが、途中までの、沖縄の貧困の構造に関する分析は非常に面白かった。
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地元の読者として、著者の言いたいことは分かる反面、本書後半でも出てくるように、「今」の沖縄の分析としては主観的・悲観的な分析を強く出し過ぎているように感じる。私自身、人と接する機会が多いが、本書に出てくるようなウチナーンチュは、少なくはないが社会の雰囲気を決めるほど多くはないというのが個人的な感想。これを持って、沖縄の人の特性を論ずるのは乱暴だと思う。
ただ、外から来た人から見て、同調圧力に屈して現状維持を選択してしまう集団と見られてしまうことに関しては、県民として真摯に受け止めないといけないと感じた。また、地元を良くしたいという想いのある人たちも多いなかで、目に見える形で沖縄社会が劇的に変わるような変化が生まれていないことも事実としてあるように感じる。
重ねて沖縄県民の心理分析には、疑問に思うことも多くはあったが、沖縄社会の内部に焦点を合わせて、沖縄社会のあり方ひいては日本社会のあり方について問うて、それを考えるきっかけを作ってくれる本であった。
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沖縄で生きている上で腑に落ちる点が幾つもあった。
目立つくらいなら何もしないでいようという雰囲気は小さい頃から常にある。
高校卒業後から10年ちょっと県外に居たが、地域性の違いがこんなにもあるんだなと実感したのを覚えている。
貧困がなくならない理由にこんなにも根深い理由があるなんて考えもしなかった。
沖縄から米軍基地が無くなったら生活困窮者は爆発的に増えるんじゃないかと感じていた部分がこの本を読んで明確化された。
これからの沖縄はどうなっていくのだろう。
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タイトルでは想像できないけど、これ、自己啓発本です。笑
久々に読んだ意味不明な本。奇想天外。笑
前半は沖縄の現実をデータを駆使して叙述していく。正直僕はそこまでウチアタイしないけど。著者も言ってるけど、人間性について書かれてることの大半は沖縄特有の問題ではなく日本人の特性でしょ?前に出たがらない、自己主張しない、それって沖縄の人だけなのか…?
そして後半は、その理由を「愛の足りなさ」
と解く。そしていつの間にか自身のビジネス自伝にシフトしていく…。
とはいえ前半の沖縄の問題と、後半の愛についての論考それぞれは嫌いではない。
人の関心に関心を持つ。
人間の生きる道。沖縄のではなく。
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借りたもの。
貧困率が国内ダントツ1位の沖縄の原因を、沖縄社会の“空気”から、内に籠りがちで発展・競争する機運が無いこと、利権でがんじがらめになって身動きが取れなくなっていることを指摘している。だいたい合っていると思う。
これは本州(ナイチャー)にとっても他人事ではない。地方で既存の利権にしがみつく保守性…言わば“ムラ社会”が原因で衰退の一途を辿っている。
この沖縄の“ムラ社会”気質……人間関係が原因で、沖縄に発展する機運が全く醸造されないと指摘する。
沖縄の経済は、基地経済と国からの(時に過剰な)援助をうけていながら、全く発展していない。
沖縄は過剰な援助を否定しているが、数字的にそれを否定できない。
この援助はそもそも、基地反対運動の火消しという側面がある。
…それらを完全に活かしきれないのは、やはりウチナーにも問題があるのでは?
●非正規雇用が多いこと。
●沖縄の政治家が貧困の根本解決ではなく、目先の対処療法しかできないこと。
●地域であれ職場であれ、コミュニティ内での同調圧力…「出る杭は打たれる」ゆえに、リーダーシップを取れる人材が育たない。
●「NO」と言えない、断れない。(良い方向に導くための改善ができない)
●商品を買うにしても「良いもの」ではなく「いつもの」を買うので、消費者の本当に必要だったもの――商品開発――に繋がらない。
岸政彦『はじめての沖縄』( https://booklog.jp/item/1/4788515628 )でも指摘していたが、沖縄がアメリカ占領下にあってナイチャーでの経済発展から取り残されたと思っているようだが、一番景気が良かったのはアメリカ統治下(50~60年代。米軍需要と復興需要と都市部への人口集中による開発)という事実。
こうした“ムラ社会”同調圧力から、現状維持を強く望むというウチナー。それが沖縄社会を経済的に固定化し、沖縄企業の収益力を安定的に支えている。それは本土企業に対する強固な参入障壁を作り出してきたという。
……それはつまり、対外的な競争力が鍛えられないという事。
これらの原因をさらに、ウチナー個人の内面にも焦点をあて、ウチナーの自己肯定感のなさを指摘している。
その空気に、上里隆史『マンガ 沖縄・琉球の歴史』( https://booklog.jp/item/1/4309231187 )の歴史観を想起する。17世紀から続く敗戦と外交の失敗による諦念感。
17世紀の「偉大な政治家」と言われる蔡温のような、現代化を図る人材が、ウチナーに再び生まれないのか?
また、海に囲まれた沖縄は、本州と違って陸路が無い。
つまり、それだけ移動コストがかかる(船便、空便しか選べない)という地理的に不利な側面がある。
それがより、内に籠りがち(外へ出ていこう、他所と比べてみようという気にならない)な傾向を強めてしまっている気がしてならない。……外から人を迎え入れるのもまた消極的になる。
沖縄の人たちは、沖縄をどうしたいのだろう?
私は一時期、沖縄で生活していた。
なので、頷ける事が多々あった。食べ物が独自で、独自の文化があるのは尊敬に値する。それらはとても��朴だ。
…しかし、裏を返せば排他的で、どこでも同じものしか売っていない。しかもあまり“良いもの”が無い。
…私は“くされナイチャー”に過ぎないが、ポテンシャルがあるのにそれを活かしきれず、何でも「押し付けられた!」「基地のせい!(これは主に米軍に向けている?)」と憤る報道ばかり目に着く沖縄のメディアが不愉快だった。他力すぎる。
あとは地元紹介番組ばかりだったしなぁ…本当に内に籠りがち。
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沖縄は謎が多い。
経済成長が続き、活況。しかし県民所得は最下位。
沖縄人は優しい。しかし自殺率、依存症、教員の鬱、不登校は全国の中でも多い。
基地依存度は5%の嘘。軍用地料、軍雇用者所得、米軍への財サービスの提供、の合計は5%だが、沖縄への新興予算、税制優遇、など基地があるゆえの援助は算定外。
オリオンビール、泡盛の税率は安い。オリオンビールの県内シェアは44%。しかし以前は90%だった。泡盛の売上も下がっている。
1995年の米兵少女暴行事件を境に、基地問題が浮き彫りになり、援助が増えた。
1997年に観光振興のために、那覇空港の使用料などが下げられた。第2滑走路の建設、など。
基地依存度は25%~50%にもなる。
所得の低さは非正規の多さによる。43%が非正規。
沖縄は、でき混率、若年出産率、離婚率が全国一。
シングルマザーは若く、賃金が低い非正規にならざるを得ない。那覇の繁華街には、一晩数千円で子供を預かる無認可保育園がたくさんある。
沖縄のコールセンターは、人件費が安い。非正規雇用率が高い。
対症療法は問題解決にはならない。正しく問う。
やる気にさせるのはどうするか、は正しくない。本来はやる気があるはずだ。それを削いでいるのは何か、を考える。
沖縄の根本原因は、日本の根本原因でもある。
クラクションを鳴らせない状態=同調圧力が強い。鳴らすと加害者になる。出る杭の存在を許せない。
お誘いを断れない。模合という頼母子講が残っている。
昇進昇級を望まない労働者=同僚から浮き出たくない。
弱い者いじめではなく、できる者いじめ。なにもしないほうがいい。文句を言う人がいない=優しい社会、に見える。リーダーシップを発揮することの難しさを身に染みている。何もしない部下の方が強い。
定番商品が売れる=選んでいない。自己主張しない。
最上級ではなく、次のクラスの車を買う。
外食は知人の店。昔からの付き合いのある店。地元や知り合いの店を優先する。
不良品でも文句を言わない。
競争が少ないから、他の店に行けない。商品やサービスで差をつけても結果に繋がらない。一流を目指す人は力を発揮しにくい。補助金でスポイルされる=生産性が低いまま。
貧困に支えられている。
イオンは、地場スーパーサンエーに勝てない。メガバンクは琉球銀行に勝てない。4大紙は、沖縄タイムスに勝てない。日経新聞は0.88%。JTBは沖縄ツーリストに勝てない。スカイマークは南西航空に勝てない。キリンはオリオンビールに勝てない。
変わらないことの合理性=保守的な消費者、良い商品でも価格を上げられない。労働生産性は最低水準。人件費を削るが、それに怒らない。低い人件費が企業利益の源泉。身内優先。
経営革新は至難の業。出る杭になる経済合理性が乏しい。有能な人材を排除する仕組み。
都会から帰ってきた沖縄出身者が活躍しにくい。
昇給を望まない、イノベーションに乏しい、現状維持、更なる低賃金を生む。
貧困であることに合理性がある。
自尊心の低さ。利己主義とは違う。できるものいじめによって、能力がある人も発揮できない。部下は上司の呼びかけに対して無意識で無視する。自殺率の高さの原因になる。
「なんくるないさ」は人事を尽くして天命を待つ、の意味から、何もしなくてもOkという意味になった。現状維持が麻薬。
長男問題。失敗が許されない。現状を変えようとしない。沖縄の男性は働かない。長男がダメにしている。女性がクラクションを鳴らせない。
2代目の試練。Bクラス人材は、Cクラス人材を採用しAクラス人材を遠ざける。
男性の未婚率は収入に反比例する。女性は比例する。
サーカスの小象と同じ。抑圧されて表面的には従順だが自己権をを抱えたまま大人になる=自尊心の低さ。
人に関心をもつ、のは、人の関心に関心をもつ、こと。
社会変革はキャンドルサービスのようなもの。一回に付けられるのは一つだが、そのチャンスはたくさんある。
学生が薄暗い教室で電気をつけないのは、とびぬけるのがいやだから。全国的な現象。余計なことはし内容がいい。
沖縄と日本と世界は入れ込構造。沖縄問題は濃縮された日本問題。
労働者の波=労働力不足によって変化が起きる。静かな大津波。
情報の流れが自由になった=2010年頃を境に、沖縄の欠点が浮き彫りになった。
本土化する沖縄経済=経営者が変わってきた。沖縄の既得権者のために獲得した経済援助は、沖縄社会を分解酢つつある。トロイの木馬現象。