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著者は序文で「沖縄は、見かけとはまったく違う社会である」と述べているが、本書を一読して、自分の沖縄観について目から鱗が落ちることが多々描かれていて知的興奮を覚えざるを得ない読書体験となった。
ひとつひとつ取り上げたらキリがないくらい沖縄社会に対する鋭い考察がたくさん記述されている本書だが、特に第2章「人間関係の経済」では沖縄社会が本土以上に息が詰まる村社会であることが垣間見れてとても知的興奮を覚えました。
また、貧困が沖縄社会を支えているという本書で描かれている事実はいろいろと考えさせられました。著者は本書の中で人は自尊心が低いままだと向上することが難しいと論じてますが、その考えには自分も強く同意します。自尊心が低い、自分を愛すことができない人間にはよりよい人を育て、よりよい社会を創造・構築することはできない。そのことをいくつになっても自分の心に銘記し生きていきたいと感じさせる単なる文化論・社会考察にとどまらない自己啓発な一冊でした。
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【沖縄人の「自尊心の低さ」が「貧困がなくならない本当の理由」?】
本書の内容は2016年にウェブで発信されて百万人に読まれ、多くのウチナーンチュから共感的な反応を得た、とのこと。
著者は、酒税減免措置によって圧倒的優位を保持し続けたオリオンビールの経営を、補助金頼りの沖縄経済の典型例としてあげる。また、同様に圧倒的シェアを誇るスーパーのサンエーは、沖縄の消費者の消費保守主義の産物だと言う。
買い慣れたものに執着する消費保守主義は、同調圧力の強さと身内主義の現れであり、こうした同調圧力が有能な人材を排除し、沖縄の貧困構造を形成する。
したがって、同調圧力の根底にある「自尊心の低さ」こそが沖縄の貧困の「本当の理由」だと言うのである。そして、相手の自尊心を高めるためには、人の話しを傾聴する姿勢が大切だ、と心理主義的、人生論的な解決策(?)を展開する。
学問的な裏付けの乏しい、文化論的、県民性論的議論が一定程度受け入れられている現状を、上記の本(安里・志賀)は真剣に批判している。(本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会/てんきりん)
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沖縄が抱える問題の根幹的な原因は低い自尊心にあると書かれていた.
自分を愛すことができないから,他人の挑戦や努力を認めることができないと.
補助金などの外的要因が絡んでいることで,自尊心の問題が沖縄では色濃く出ているが,同様の問題は日本でも起きている.
沖縄の問題を知っていく中で,本土に住んでいる自身の行動や認識を改めて見つめ直すきっかけとなった.沖縄に行きたいな~
↓の文章が刺さった.
> 自分を愛していない人の「心の穴埋め」は時に脅迫的だ.
> ・・・
> 自分の思う通りに事が進めば,自分の心の穴が少し埋まるような気がして,
> その一瞬だけ安心するが,誰かが自分の意に沿う行動をしなければ,
> 心の穴が広がる痛みを感じてパニックを起こす.
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内地出身の沖縄在住者としては共感できる部分も多くある一方で、そこまで酷いものではないと感じる部分も多くあった。
日頃接している層が生活が安定している方々であること、若い世代と接する機会が少ないことも共感が弱い要因のひとつだとも感じますが。
一方で共感が弱いながらもひとつひとつの事象は実感する面もあるため、興味深く読み終えれた。
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リゾートとして最高と思っていた沖縄。その裏側を覗ける本。若者のやる気のなさ、行き詰まり感は、本土の比ではない。そんな中、何とかしたいと、筆者がこの本を、書き起こしてくれている。解決策が明示されているわけではないが、社会を、変えるということについて、考えさせらせる。
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沖縄県民には是非手に取って欲しい一冊。
米軍基地がある事の“見返り”として国からの援助で作られた施設、観光地の多さに驚いた。
国の過度な支援がもたらした沖縄企業の行末等。沖縄に住んでいても知らない、習わない事を沢山教えてくれた。
県民に対する偏見とも取れる文も多々あったが、 自分や周りと照らし合わせるとどれも妙に納得してしまう。
経済事情だけでなく自己啓発本としても良い作品。
ここまで核心に迫る本は県外出身者である樋口さんにしか書けないであろう。
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「真偽と推測ない混ぜ」
上司に勧められた。けど、読んでない。タイトルだけ見て、謎のモヤモヤに囚われるし、うんざり。偏見や差別意識を感じる。
元々Web掲載していた、沖縄タイムス自体も同様の指摘記事を出している。また前提事実の間違いなどもあるようだ。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/amp/934996
それなのに、まだ売ってるのも謎。褒め意見が多いうちに売り切りたいのかな。
ともかく、読んだみなさんの感想を読んだだけで、もう内容はわかったし、それでお腹いっぱい。