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タイトルに惹かれて思わず買ったんですが――
不条理すぎて、読み終えた後もモヤモヤした気持ち悪さが残った1冊。
いっそ、おとぎばなしというジャンルであれば諦めも付くんですが……。
ごめんなさい、私には合いませんでした orz
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「神」にまつわる幻想譚短編集。神は神でも唯一無二の神というよりは、日本古来から考えられてきた「神」の在り方、それを感じさせる作品。
キリスト教とかイスラム教は神様は一人でしょ?でも日本では物に神が宿るって考えられてる。「お風呂の神様」とか「トイレの神様」とかね。木にも水にも火にも神が宿るとされている。
だからこういう神様もいてもいい。そういうお話。
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小川未明っぽいような、でも川上ワールドは守られてる世界。
人間とそうでないものの共存。昔はあったのかもしれないな。
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うーん、なんだかノスタルジックな感じだが、ちょっとグロイ気もしました。
しかし、ちゃんと短編全部を最後までしっかり読んでしまった。
文章が魅力的なんだと思います。
私が一番好きだったのは「荒神」かな。
荒神様が台所をくるくる回る姿を想像してちょっと不思議にかわいいなと思いました。
こんな生き物達は本当はどこかに存在するのかも・・・。
現実とは、何がホントで、何が作り話なのか?
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現代の神話を書かせたら並ぶ物はいない(と思う)川上弘美さんの短編集。そこはかとなくドロリとした雰囲気が漂う不思議なお話から構成されています。タコ男のお話(タイトル忘れました)と植物の周りをクルクル回る荒神様のお話「荒神」が印象的。
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面白い。この本読んだあと、しばらくはまわりに、目に見えないものがちゃんといる気がする。別に驚くことじゃない存在みたいに。
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私にとって初川上弘美氏。
初めて読んだとき、なんじゃこりゃと思いましたが、その後川上さんの不思議世界にどっぷりはまってしまい、何度も読み返してはその都度本当に寝ている間の夢を見ているような気分にさせられます。
最初のインパクトが強烈でしたが、その新鮮さは今も変わりません。
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非常に面白いです。
っというか、ぐぐぐぃっと引き込まれます。
8つの短編から成り立っているのですが、
どの話にもある共通した何か(テーマ?世界観?)があります。
不思議なお話ばかりなんですが、
その世界に引き込まれてしまうのです。
川上さんも普段は僕らと同じような「日常」の世界で
生活しているはずなのに、、
どうしたら、その「日常」をちょっとだけずらした
「非日常」の世界を創造できるのでしょう。
人と人にあらざるものによって描かれる、
日常をちょっとずらした非日常の世界の中で、
異類の目からみた人間のさまをはっと垣間見ることができる気がします。
(2006/01/22)
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「夢十夜」「冥途」みたいなカンジ。薄暗く、ジメジメしてるんだけど、好奇心が勝って思わずドキドキのぞいてしまう。すべてオチがありません。後味すっきりしないな。とても女性的な小説です。
なんか首のあたりがムズムズします。こういう作家さんてあまり読んだことがないから感想もいいにくいなあ。最初の話「北斎」は海から上がって何百年もたってしまい、戻り方を忘れたかなしい男の話。最後の「海馬」も何百年も海から上がって久しい女の話。陸にあがった理由は二人ともセックスです。
なんか対象的なのでとても印象に残っています。女のほうは海に帰れるんだけどね。でもこの小説の主人公たちはみんな空虚で何考えてるのかわかりませんでした。でもずるずる読みすすんでしまった。謎な読書をしてしまいました。
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短編小説。ストーリーがあってないような、解説するのが難しい話。妖怪でもないジャパネスクな異形のものが主人公の話で、でもその行動は人間っぽいから、理解するまで困惑させられる。説明不足な作風で、すべてを想像させることで世界が作られている感じ。よく分からないなりに、どうなるんだろう、と物語に引き込まれるが、特段納得のいく結末があるでなし。ただ、第三の目を開いてみたら、これは直ぐ近くにある世界なのかも、と妙に近しい気になる力がある。
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次々と風変わりな世界を示しながら、そんな世界があってもいい、と思わせる本書は、
覚めたくないのに覚めてしまう夢のようだ。だれもが同じような幸せのかたちを求め、
同じような生活を送る現代人にとって、「ふつうは」とか「この年だったら」といった
すべての既成概念をふっとばす、現代のおとぎ話だ。
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人ではないものの短編集。物の怪?忌憚とでもいうのか。
動物以上人間未満という表現が相応しいかはわからないが、それらを通すことでふんわりしんみりと、人間の不思議さや不便さとやらを感じることができる。
現実世界に溶け込む感じの話なので、却って完全なファンタジーよりも世界観が緩い。私個人はこの世界観に入り込むことができなかったので★2つとしたが、ワクワクドキドキな起伏は無いけれど不思議をしんみり読みたい人にはいいのかもしれない。
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どのお話もとっても面白かった…!異形とのかかわり。フシギなコトなんだけどもすんなり受け止めてる世界。こういうの大好き。
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川上作品の中でもマイベストな作品。
異形だけど、とても美しい話ばかり。
******** 再読記録 ***********
2009.05.17
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海のようにただようように涙も出た
このはなしのここがということではなく、ただようくうきになみだがでた。めせんはじっとしている、生き物は生きる、見ているところを見ている、しあわせもふこうも差別することなくみるにとりくむ姿勢もすばらしい本だし、みているそこのさざなみのような細かいところの本質を純粋にくみとっているのがすばらしいと思う。心をうごかすきっかけの言葉や動きや流れというのはそこはかとなく、じっとしたものなのに、それをきちんとみている。どうなっているのかどうなったのか、それからの推測ではなくきちんと取り組んだ上で書かれていてすばらしい。
うみも、りくも、ひとも、さかなも、さべつすることなく、さざなみが中心でとても読んでいて静かでひろくておおきいくてささやか。短いはなしが並び、どれも短編らしい起承転結におわらず、短いだけにおわらない読み応えがある。どれがどうとかひとつずつをどういう風に取り上げるかという力量もないのだけれど、全体の層はそんなかんじで読みこんだ本。