紙の本
重い。こんな重い「エッセイ集」があるのか。
2020/07/24 19:45
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投稿者:S - この投稿者のレビュー一覧を見る
文芸的です。エッセイというより随想という感じ。
著者の単著はほとんど読んでいるのですが、論理的でありつつライトなイメージだったので、意外性が強かったです。
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水道橋博士のメルマ旬報で沁みる文章だなぁと思いながら応援していました。随筆集『これやこの』が出てすぐに購入。
『これやこの』LIVEで無いと感じられない落語家の最期の機微を、自分が書き残さないと消えてしまうということで残してくれた。
『時計の針』のぱいねえの場面は映画の一場面のようだ。なんか、JFKの葬儀を思い起こさせる切なさがある。
読み進めていくと、どうやら《死》に関する話だぞっていうのが分かってきて、最後の方は「鬼滅の刃」の柱たちの戦いを読んでいるみたいな気持ちになっていました。不思議でした。良書です。
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”これやこの行くも帰るも別れては 知るも知らぬも逢坂の関”
昔憶えたフレーズは、今でも頭に残っている。
しかし、この歳になって知るこの歌の意味、そしてこのエッセイの一つ一つが深く染み入る。
落語が知らなくとも十分楽しめる、落語家としてのプロ意識と粋である。
そして著者のまた新たな一面を見ることとなる。
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サンキュータツオといえば東京ポッド許可局で
マキタスポーツとプチ鹿島に
「タツオはお父さん早くに無くしてるから」といじられると
会場が大爆笑というボケの時に
自分も笑っているんだけど
人の死をこんなにも笑いにできるんだと思う反面
笑っていいのだろうかと心の片隅にざわざわしたものがあった
(自虐とはまた違う)
ただこの本を読んで
タツオさんが再三言ってきた
人の死を普通のことにする
生きていく人たちが特別なことにしないで受け止めていくという
これだけ人の死について考えてきた人だから
あの笑いなんだなと勝手に思ってしまった
これやこの 会うかもしれないし会わないかもしれない
あったならかかわって朱に交わろうという
距離感が心地いいし、難しい
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「これやこの」の随筆からは、柳家喜多八、立川左談次 両名への思いが溢れていた。読んではもらえない、家で書きためたラブレターのような。
別れは、自分との距離感、自分自身の状態によって感じるものが違うとは思う。ただ、別れと出会った人は、その先に進んでしまう。随筆の中でも「シーチキン球場」や「須田幸太」からは、次への踏み込みを感じた。
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これやこの行くも帰るも別れては 知るも知らぬも逢坂の関
別れ、別れゆく時はこんな気持ちになるだろうか。
ゆっくりと時が流れた。
また読むのだろう。
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別れを淡々とした筆致で書かれており、人への想いが細やかだなと思いました。少し距離を置いて関係を築かれる方なのですね。亡くなられた方との繋がりを感じました。テレビのイメージと違ってました。
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『これやこの』の2人の師匠方の生き様の壮絶さたるや。
いろいろ思うところがあるんだけど上手く書けないや(´・ω・`)
図書館の本だったので時間がなくて1回ぎっちり読んで返しちゃったんだけど
手元に置いて読み返したい本だと思う。
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某ポッドキャストでおススメされていて気になったので読んでみました。著者の知り合いが亡くなる話し。人の死が淡々と、そして変に感情移入する事なく語られているので、読んでいてネガティブではなく、むしろ清々しい気持ちになった。名随筆。
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喜多八師匠のことを読みたくて図書館で借りてみたのだけど、どの人のこともとても魅力的に描かれているし文面からも優しさにあふれていて読んでいてなんというか抱きしめたくなる本である。
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お笑い芸人さんの本だから、かるーい感じの楽しい本なのかなと偏見を持っていました。
が、全然違いました。人の死を扱った話が多く、考えさせられます。
うん。これは再読すべき本ですね。
かるーく考えていたら、ジワジワと効いてくる本です。
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随筆集ってどんな感じなんだろうと思いながら読み始めた。こんなに人の記憶を読むのが興味深いとは思わなかった。こんなふうに豊かな人たちとつながりながら、すれ違いながら生きていきたいと思った
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出会い、亡くなった方への思いを綴ったエッセイ。柳家喜多八師匠、立川左談次師匠への思いには泣けた。「名作や名演は、それを作った人が亡くなってしまっても、その作品と心は世の人々の間で生き続ける」とあるが、そのとおりだと思った。
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よく言われることだが、残された人たちの記憶の中に故人は生き続ける。この本には、記憶するだけではなく語らなければ、という著者の気持ちがあふれている。
落語家、柳家喜多八と立川左談次から京都アニメーションまで。何度も涙が滲み出た。
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タイトルにもなっている「これやこの」は著者の想い入れが強くて引いてしまった。しかしその後の作品はどれもが素晴らしく、何度か目頭が熱くなってしまった。この人の小説を読んでみたいと思う。