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環刑錮
囚人が芋虫みたいな形にさせられる刑罰?
金星の蟲
珍しく普通に始まる印刷所に勤める男の話かと思ったら、少しずつ様子がおかしくなっていき、最終的に地球と全く別の生態系?になってた話。
痕の祀り
斉一顕現体という侵略者?の死体を片付ける仕事の人の話。描写は相変わらず生々しい。いつの間にか侵略者は内に入り込んでるのでは?と疑問を持ったところで、息子が侵略者?という匂わせ発言をして終わる。
橡つるばみ
幽霊の短編。わずかな触覚と視覚と聴覚しかない幽霊が短歌?のような言葉を思い出す?事によって昔の記憶のご飯の味とかコーヒーの味を思い出す話。
堕天の塔
ネットスフィアとか、解らない事もありながらも落ち続ける塔の中で暮らす代理体?の人達の足掻きの話。モリの少年と邂逅するラストはちょっと感動。
ブロッコリー神殿
彗星狩り
クリプトプラズム
の、八篇。
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兎に角読み難い。というのも造語が異様に多いからだ。しかもその造語について特に説明が為される訳ではない。文脈と字面から何となく推し量って読むしかない。
読み始めて最初の方は、その造語の多さ故に面食らう。然し一定の峠を越えると没入出来た。八編の短編集だが、何れの話もそういう印象を持った。
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難解っちゅうか、読みづらい
異型生物の世界をこんなにも生々しく書けるのは素晴らしい。でも、こっちの想像力が追いつかないんだな。困ったことに。
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「環刑錮」★★★★★
「金星の蟲」★★★★
「痕の祀り」★★★
「橡」★★★
「ブロッコリー神殿」★★★★★
「堕天の塔」
「彗星狩り」★★★
「クリプトプラズム」★★★
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国内SFの期待の星として非常に高い評価を受けつつ寡作でも知られる著者による8つの短編を収めた作品。編集者の大森望が絶賛しているということもあって、あまり前知識なく読み始めたのだが、これは確かに凄い。が、相当に読む人を選ぶタイプの作家ではある。
まず冒頭に収められた「環刑錮」からぶっ飛んでいて、主人公は人間の意識を持った巨大な軟体生物なのである。周囲の軟体生物とコミュニケーションを取りながら、土中をもぞもぞと進む主人公の姿は、カフカの「変身」をより一層グロテスクにした世界観である。他の多くの作品にも共通しているのは、こうしたグロテスクな生物学的な描写の生々しさであり、生理的な恐怖感に襲われる。しかしながら、文体は極めて理性的でもあり、そのギャップが面白い。
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グロ成分が多めで、漢字の言葉遊びも面白いとは思うけど、思わせぶりで読むのが辛い。私の好みの世界ではなかった。
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人間の存在しない偉業たちの世界で意識が変遷してゆく。やがて読者さえもその造語という小道具で囲まれた世界に取り込まれてゆく。
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視覚系ハードSF。漢字の字面や読み方まで駆使して、強烈なビジュアルを伴う世界を展開する。非常にグロテスクかつ美しい作品群。中でも後半の4作品:ブロッコリー神殿・堕天の塔・彗星狩り・クリプトプラズムがお気に入り。特に、堕天の塔におけるスリリングな舞台設定は出色の素晴らしさだ。