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感想とかメモ変わりにnoteにまとめました
https://note.com/manaview/n/n2e22ee0e6709
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自分が好きな物のほとんどを総括してくれた本です。
対談形式のやり取りで出てくる横文字の羅列はほとんど意味がわかりませんが言いたいことは本当によくわかる!
特にMCUとDC映画の勝敗の分かれ目に関しては激しく同意する次第。
タナソーのどっかいけ好かねえ感じが好きなのですが、今回も炸裂しまくってます。
宇野さんはくるりの本の人だったんだーと読みながら気づかされました。
手元に置いておいてふとした時に読み返したくなる時代の批評書です。
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田中宗一郎さんと宇野維正さんが対談しながら、2010年代のポップカルチャーを縦横無尽に駆け抜ていきます。
『Breaking Bad』がブルース・スプリングスティーンの『The River』の現代版だ、という指摘はなるほどな、と感心しました。
Netflixは映画界と競争しようとしているわけじゃない、という視点は目から鱗。
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2010s
著作者:宇野維正
新潮社
タイムライン
https://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
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「興味深いことは全てメインストリームで起きている」ということを理解しているのとしていないのでは、世界の理解の深さのレベルがまるで違う。
ポップカルチャーの世界で、どれだけ我々が内向化していたのかを知ることで、他の分野や業界の状況を推し量ることができる。
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レディーガガにラップミュージック、アメコミ、Spotify、Netflix、そしてGame Of Thronesなど2010年代のカルチャーを、田中宗一郎と宇野維正が思うがままに語り合う一冊。
さすがに自分も全部の知識を網羅しきれてないので、また復習しないと。
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本気で語れる彼らの関係が羨ましい。親友とはこういう関係ではないか。
田中宗一郎はエリート主義とポピュリズムの間を揺れ動くのが魅力的なのだが、あとがきで赤裸々に記しているとおり、それを解決できないとして結局自分語りに似たリベラル的アジテーションに逃げることが多いのは残念(その強引さがが良いのだが)。宇野維正はこれも対談のラストにある通りアメリカという筋を通して、それに流されず、矛盾を見逃さない。ポリコレについての両者の立場の違いでそれが顕著だが、ここは田中宗一郎が自身が嫌悪しているポピュリズムに堕ちていると思う。まあエリート主義のポピュリズムだからある意味筋が通っているともいえるか。また、新自由主義的に一見では見える宇野維正の方が人間としての温かさを感じさせるのが不思議。
全編を通して知らなかったことをわかりやすく整理して、またその整理の仕方も立場で違いがあることをも示してくれるので、とても参考になる良い本だった。続編はないだろうが、この2人の対談は定期的に読みたい。
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著者二人による2010年代のカルチャーに関する総括本。
ラップ、 音楽のストリーミング、NETFLIX、MCU、GOTなど、それらを縦横無尽にひたすらに語り尽くしている。とくに映画/ドラマといった映像コンテンツについては知らないことが本当にたくさん書いてあって興味深かった。特にエンドゲームとGOTをつなぐフレーズが「気候変動」だなんて思いもしなかった。評論家はアナロジーを読み取るのが仕事だと思うので、そういう意味で映画/ドラマを見る補助線として機能している。また映画や音楽といったカルチャーは社会の映し鏡であることも痛感させられる。菊地成孔氏のラジオで昔聞いた、「社会が荒めば荒むほどカルチャーは充実する」ということを二人が2010年代について言葉を尽くして解説してくれているのがありがたい。SNSの発達にともなって皆が社会に対して意見を発信できるようになり、ポジティブな面で見れば声なき者の声が届くようになり社会がより良い方向へ進む一方で、ネガティブな面で見ればポピュリズムによる大衆扇動が容易になったりキャンセルカルチャーが深刻化している。そういった知恵をつけた大衆に対する拒否感を象徴するのがサノスであり、今の日本のムードはサノスを受け入れている空気といっても過言ではないことに気づかされて辛い気持ちになった。
音楽についてはタナソーからもたらされる情報が自分にとっては新鮮だった。僕はもともとヒップホップ原理主義者であるところから、ストリーミングサービスや詳しい諸先輩方との出会いでインディロックを含めた幅広い音楽ジャンルを聞くようになった。そんな身からするとRadiohead史観からのピッチフォークの存在意義といった議論の転がり方は知らないことだらけでオモシロかった。CD全盛期からストリーミングに移り変っていった過程を今なんとなく受け入れているけれど、このとき誰がどこでどんなリアクションをしていたのか。それについて考えつつ音源だけではないライブ興行も含めた2010年代の音楽の在り方、稼ぎ方の話が特に興味深かった。でヒップホップ好きからすると第2章のラップミュージックの章が鬼門。とくにウノコレが「とにかくアトランタなんだ!」という主張を繰り返していて、ここ数年それは事実だと思う。ただこの人の訳知りな顔の語り口はヒップホップ好きからするとやっぱりしんどい。これだけアトランタに拘泥するのであれば、その深い歴史を話して欲しかったし、A$AP ROCKYやTyler The Creatorがもたらした場所に依拠しないラップ、サウンドの話はして欲しかった。(この1章で語り尽くすのは難しいとは思うけど)なので、あくまでポップカルチャーにおけるラップミュージックである、という但し書きが欲しい。そもそも「興味深いことはメインストリームですべて起こっている」という提言から透ける、ある種のミーハー性とヒップホップの食い合わせが悪いんだと思う。サンプリングをはじめとしてヒップホップは連続性と文脈の文化の最たる例なのにそこに対する敬意も見えないし。と、ダラダラぶーたれることまで見越したようなタナソーのあとがきに回収された今、好き嫌いはともかく2010sのファンダムにいる。
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まずは、自分があまりにも2010年代のポップカルチャーについていっていなかったということにショックを受け、読みながら「くそー、わかんねー」と辛くなり。。
でも、調べながら、聴きながら(アップルミュージックに感謝)読み進める楽しさに、熱心なスヌーザー読者だった頃を思い出す。お二人が純粋に、この楽しかったディケイド(横文字多かった)を共有したい!というのが伝わってくる。
と共に、アートの話だけしていたいけれどそれでは現状の「ハイコンテクスト」なポップカルチャーへの理解は深まらないのだとも。
ポリコレ、ブラックライブスマター、METOO、トランプ政権、そして気候変動など、ありとあらゆる文脈が、スピード感と連続性を持って線で語られる。
(まさか、大菩薩峠まで出てくるとは)
NHKの100分deナショナリズムの回で、大澤真幸さんが「歴史を知ることが未来に繋がる」みたいな話をしていて、タナソーも同じような話をしてた。教養、知ろうとすること、意識すること。
読みながら、ドレイクとかグライムスとか色々ダウンロードしたんだが、ストロークスの新曲カッコいいなーって、結局好きな感じっていうのは、、んー、なかなか変わらない変われない。MCUなんて一作も見た事無くて。
メインストリームで起きていることを知ると、今がわかるという文脈なら、興味も湧くし楽しめそう。そういう気持ちになれたのもこの本のおかげ。間口が広がった感。それにしても膨大なコンテンツ、お二人はいつ寝てるんだろうなとも思いました!
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2010年代の日本における海外ポップカルチャーの動向を宇野維正と田中宗一郎の対談形式で総括した一冊。ガラパゴス化を通り越して受け手の感性が大きく鈍り後退したという点は同意。膨大な知識を基に語られるエンタメとその背景文脈は知的好奇心を大いに刺激してくれる。しかし一方で「AKB48には触れないようにしていた」等やや盲目的に日本はダメで海外は良いという論調なのではないかと思う部分もあり自分はそこは差し引いて考えたい。まだまだ咀嚼できていないのでじっくり読もう。
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凄い本だったー。
いっぱい線を引きたい、ストリーミング片手に、新しいことばかり
借りたけど買おう今度
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#2010s 90年代後半から、「buzz」、00年代は「snoozer(どちらかというとタナソウより、加藤亮太くんが好きだったんだけど)」に心酔してた人間としては、まさに自分のためのギフトかと勝手に思ってしまうほど、ど真ん中。タナソウの社会状況のアナロジーの紐解きや、新書の著者らしい宇野さんの業界解説とサウスやガソリン車への溢れるエモーション。個人的にはまさに2人の影響から2016年以降トラップやGoT、MCUにどっぷりハマってたので、大項目的には過去の言及を反芻するものではあったけど、それでもこれだけのボリューム、トピックがこの判型、装丁でまとまってるのは大満足。
それにしても、二人称でブルーなトーンで書かれたタナソウの後書き。まさに「すべてのこんがらがったベッドルームのために」じゃないですか。しばらく本書の余韻から2010sを追体験する活動が続く予感。。
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タイトル通り、2010年代のポップカルチャーを宇野維正さんと田中宗一郎さんが総括した一冊(著者2名の対談形式)。両者ともに音楽系の評論家の方なので、話題はヒップホップ・ロック・EDM等の音楽系がほぼ大半を占め、それにマーベルを中心とした映画産業、「ブレイキングバット」「ゲーム・オブ・スローンズ」といったTVシリーズ(ネトフリも含む)を絡めて語られる。この時代のもう一つの一大カルチャーであるゲーム(絡めるのであればGTAとかCoDとかになると思う)の文脈がそぎ落とされたが、そこは文中でフォローされている。
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ひと言で言えば、田中宗一郎がこの10年サボってた仕事を宇野維正が手綱を握りケツを叩きながら吐き出させた本。
なので宇野さんえらい。
個別の作品(音楽でも映画でもドラマでも)について総括するにはタイミングが早すぎるとは思うものの、日本で定額配信の普及が遅れた背景や、本書で言及されている各作品の背景を知ることができるのはとても有用。
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2010年代のポップカルチャーを総ざらいできる名著。日本のガラパゴスオリコンだと、世界の流行りを点で捉えてしまう。ナラティブがキー。ブレイキングバッド・MCUしかり、世界線を拡大させていくか。