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オーシャンズ○○ か スパイ大作戦か
英才君との絡みが何のためかよくわからなかったけど、彼も成長していくんだね。オークションの場面は本当にドキドキした。ゼウスとヘロデのその後が気になるけど、根本が悪い奴のことはほっとこう。
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盗難にあった美術作品を人知れずに元あった場所に戻すという謎の集団「アノニム」(←作者不詳という意味)。
今回の任務は、ジャクソン・ポロックの未発表作「ナンバーゼロ」をある人が最高落札価格で落札させて、なおかつ贋作とすり替えること。ある人とは、闇マーケットや窃盗など悪事お繰り返しているディーラー。
「アノニム」の人たちは、どのようにしてミッションを成功していくのか。
原田マハさんの作品ということで、文章の雰囲気が、今まで読んだ作品とは違い、エンタメ性が強く、ポップに書いているので、ちょっと驚きました。原田さんの新たな一面を垣間見たようで意外でした。
表では、建築士や修復士など美術関係に携わっている人たちですが、裏では結集して鮮やかに美術品を取り戻すというルパン三世やキャッツアイを彷彿とさせるような雰囲気を醸し出していました。
ただ読み進めてみると、映画「オーシャンズ○」のようなチームワークでミッションを遂行していて、面白かったです。特にオークションシーンが鮮やかでした。
しかし、登場人物がほぼ外国人で、さらに「アノニム」独特のコードネームのような名前も登場し、個人的にはわかりにくかったです。(「アノニム」のメンバーは最初の部分でイラスト付きで解説しています)
今回の注目は、ジャクソンポロック。あまり名前は存じ上げなかったのですが、実際に絵を見てみました。独創的で自分もできるのでは?という安直な感想でしたが、ポロックの絵を詳しく解説することで、勉強になりました。
こういった絵の歴史が、原田さんの小説を通じて学べるので
、色々お世話になっています。
一つの映画を見たようで、爽快感がありました。
ちなみにヘロデはその後、どうなったか気になりました。
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マハさんには珍しいのかな?若者向けの内容だった。スリルのある絵画泥棒(と言ってよいのか?)の話だった。
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2020年7月31日
登場人物多過ぎ。
まるで009のような仲間たち。
それぞれに特技を持つその技の第一人者、
それぞれがとてつもない金持ち。
現代のICTを駆使してミッションをやり遂げる。
でもそれは盗品を元の持ち主に還すこと。犯罪でありながら、世の為、人の為という行為。
仲間がそれぞれの自分の役割を攻めていく感じがたまらない。
豪華なシチュエーションを映画化したら楽しそう。
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ちょうどよいフィクション加減。
架空の人を実在した人間の中に描くよりは
はるかにいい。
「ナンバーゼロ」という名の架空の作品。
しかし人間とは違い、実在の可能性を
ほのかに感じることはできる。
未だ発見されないままどこかに眠っている
芸術作品…そう思うだけでワクワクできる。
エンターテインメント性の強い作品だが
フィクションに振り切ったからこその
最大のメリットだと思う。心から楽しんだ。
しかし…贋作をつかまされた側とアノニムたちの
その後の物語がまったく出てこない。
なぜ?何かの意図?
そのせいなのか、何か欠けているような
物足りないような読後感にモヤモヤしている。
それでも、このところの原田マハ氏の作品に
よく見られた「架空の人物を狂言回しに仕立てる
手法」が、この作品にはなかったことには
正直ほっとしている。
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原田マハ作品らしい、読んでいてワクワクする、芸術作品を巡る小説である。
暗幕のゲルニカや楽園のカンヴァスが非常に面白く、以来、原田マハ氏の芸術モノをよく読んでいるが、この2作に比べると、面白みが薄い(贋作を買い取った彼らの結末は…?)というか、物足りないところはある。
しかし、芸術品義賊とでもいうべきアノニムが、オークションにてゼウス側に高値で買い取らせるミッションを遂げていくところが特に秀逸。読んでいるこちらもオークション会場の熱に巻き込まれていくような、不思議な心地がした。香港を舞台にしているからこそ、なのだろうか、熱っぽく、魅力的な作品であることは確か。
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ジャクソン・ポロックの絵をキーワードに、香港の若きアーティストを見いだし、その内なる力を引き出していく。
芸術を愛する謎の集団【アノニム】
面白かった~
芸術品を悪徳収集家から盗み出し、あるべき処へ戻す。
かっこええ~♪
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図書館本。
原田マハさんの本は、だいたい読んでいるが、この作品も面白かった。美術への愛情がたくさん詰まっていると思った。
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原田マハさんのアートをテーマにした小説(2017年6月単行本、2020年7月文庫本)。今回はアメリカ現代美術の天才アーティスト、ジャクソン・ポロックの作品「ナンバー・ゼロ」を巡る物語で、香港を舞台にした数百億円の攻防のオークションの始まる前から終了までの間の表の息詰まる駆け引きと裏の本当の目的、そして香港の若者の熱い闘いが同時に描かれる。
物語は盗難にあった美術品を修復して持ち主に返す活動をしている8人の義賊窃盗団「アノニム」が、「ナンバー・ゼロ」をホテル王の悪徳冷血コレクターにオークション史上最高価格で落札させた上で奪うという手のこった物語。しかもこのミッションの本当の目的は冷血な悪徳コレクターへの制裁でもなければ、希少な美術品の獲得でもない。これからの若者にアートの可能性、勇気や希望を確信させ、世界を変え、世界を豊かにする力があることを植え付けることだった…と結末にちょっと共感できなかったのは私の未熟なせいだろうか…。
ボスは世界有数のアートコレクターで大金持ちのIT長者の台湾人(通称ジェット)。メンバーは香港の巨大美術館のメインアーキテクトで建築家の日本人女性(通称ミリ)、絨毯店経営者で世界的な美術史家のトルコ人(通称エポック)、ニューヨークでギャラリーを経営するイタリア人女性(通称ヤミー)、ラグジュアリーブランドのオーナーでファインアートのコレクターのフランス人(通称オブリージュ)、世界屈指の美術品修復家のイギリス人女性(通称ネバネス)、天才エンジニアで億万長者のメンバー最年少インド系アメリカ人(通称オーサム)、そしてオークション会社の花形オークショニア(通称ネゴ)。とアニコムのメンバーがアート業界の表と裏のスーパープレイヤーを揃えて凄い。このメンバーを見ただけでこれから何が起こるのかワクワクする。
舞台が香港というのがまたいい。20年以上前の香港映画「恋する惑星」の描写が 文中で出てきて、思わず昔観たDVDを引っ張り出してきて懐かしく観てしまった。今正に世界が注目する激動の香港、自由と民主主義が奪われようとしている香港。政治も世論も群衆の力も世界のメディアも止められない自由と民主主義の危機をアートはその流れを変えることが出来るのか。マハさんは凄い問題提起をしてしまった。
単純にこの凄いメンバーが活躍する、多彩なアートを教えてくれるような物語をもっと見てみたい気がする。
「アノニム」のシリーズ化を期待しているが、今作の続編にすると簡単ではなさそうな感じ…。でも期待したい。
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目の前にポロックがある、という環境の中でこれを読めるのは幸せ。世界を変える、香港の民権運動デモ、過激になり、一方で学生がついていけなくなりつつあり、という状況。アーティストを目指す張のもとに、ポロックの絵をそっくりそのまま真似てみろとのメッセージが、それは窃盗作品を持ち主の元へ返す謎の窃盗集団アノニムからだった。アノニムは、香港で行われるサザビーズオークションでポロックのNoゼロを奪うこと。オークションには、世界の富豪が参加する。アノニムは、世界の符号の中でゼウスが狙っていることを察知し、計画が立てられていく。台湾、香港、ニューヨークなどカラフルな人物が織りなすドラマを描く作品。ポロックの、情熱とピカソを超えるアクティブアート、魂の叫びをフラットに地面に置かれたキャンパスで描いた作品群。絵の前に立つと感じる激情を、小説では学生運動と重ね、その象徴にしていく。著者のアートへの愛をアノニムのメンバーに重ねた良作。ちょっと軽めのトーンで、アートに造詣が深い人でなくとも読みやすく仕上げている。もうちょっとマニアックに言ってもいいかなと思うけれど、コンテンポラリーは解釈も色々で、自由、つまり非常に難しい。
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初、原田マハ。
登場人物と横文字が多く挫折しそうになることもあった。
だが、あらすじの面白さと是非本棚に飾りたいと思い読了。
読む人によって評価はそれぞれだが、私は最後に良かったと思えた作品でした。
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全体的深みはないが、テンポがよくアニメ的な爽快感がある作品。
作者のアート業界に対する豊富な知識に裏打ちされた、リアルな設定が作品をチープなものにせず、リアリティを感じさせてる。
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アートを悪者から守る窃盗団アノニムと、民主化運動の中の香港の若者の話。
オークションの臨場感はすごくて楽しめた。ただ、アノニムは超エリート集団なはずなのに、プランに納得感が少なく感じた(アートを守るためなのになぜオークション後を狙う必要があったのか、なぜ偽物として香港の少年の絵を掴ませたのか、アートを大切にするなら少年の絵を掴ませるべきではなかったのではないか等)。また、民主化運動で、みんなが参加するから参加するという若者も多いというのも理解できるが、多くの人には関係のないポロックの作品を持ってきて、当日までスピーチのことすら知らない少年にスピーチさせるのには違和感を感じた。アートには人を動かす力があるのかもしれないが、そのような文脈にない民主化運動において、明確な熱意もない若者にスピーチをさせ、関係のないポロックのことを語るのは、熱意ある人々の思いを無視することにはならないか。
これらの違和感を抱いたまま物語が終わってしまった。
原田作品の「アートに関わる人たち」の物語は好きな分、その世界観に入りこめなかった作品。
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オークションがメインの話。あまりアートのすごさが伝わってこなかった。
お金が絡んでくるとあんまり好きじゃないのかな。アノニムはかっこいいけど、別に今回ゼウスは普通にオークションで買おうとしてるだけだからいいのでは...とか思っちゃう。
今までのアノニムのことがもうちょっと語られても良かったのかも。
漫画にしたらもっとどきどきしそう。
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『君には何もない、だからこそ、君にはすべてがある。
君は可能性のかたまりなんだ。
叫べ。叫んでみろ。描け。進め。そして生きろ。
きっと、君の目の前で、世界へのドアが開くはずだ。』
思わず自分を重ねてしまう一節に出会う瞬間のために小説を読んでいる気がする。