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父親の愛人の世話を頼まれた息子、夫の元愛人に結婚相談される妻。死んだ父親が可愛がっていたお店の女から親しまれる娘。
この3人の短編集。
一見、激しそうな本だけど、内容はいたって静かでハラハラドキドキとは無縁で淡々をした感じ。
読んで良かったーって1冊でもなかったけど、読まなきゃ良かったって程でもない、かな。
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ここは実話だろうなと思うところがあって、作者の怒りみたいなものが伝わってきた。楽しくて1日で読んでしまった。
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読み始めるのが少しためらわれるほどファンシーな表紙と、「珠玉の恋愛短編集」という解説とは裏腹に、内容は割とリアルな三つの短編集。この本で特徴的なのは、三つの物語の登場人物には少しずつつながりがあり、それぞれが各々の求めている愛を探しているということ。どこかしらねじくれたところのある登場人物たちの姿はリアルで、この本をただの恋愛短編集とは一味違ったものにしていた。
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なんてかわいい装丁なんだ。
そんなかわいい☆話じゃないって。2編目がいい。
「夜食に食べたカレーのお皿はせめて水につけといてよ!」
確かに腹が立ちすぎると、関係ないことを口走ってしまう。
はぁ?っていわれるだけなのに。
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繋がりのある三人が、
三つの短編のそれぞれの主人公になっている。
父親の若い愛人の世話をやく息子、その息子の母親、息子の好きだった女。
一つ一つの物語は独立したもので、
日常にころがっているような話が淡々と綴られていく。
共通点はと言えば、
女にだらしない男が絡んだ話という点だろうか。
サラッと読めるが、大きな感動はなかった。
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異なる視点でつながる、埋まらない空白たち。
でも、空白は埋めようとするから空しいのかもしれない。
空白はべつに埋める必要などないのではないか。
結婚が空白を埋める手段であるわけではないし、結婚(に関する幻想は別として笑)は手段じゃない。
あたまにのこったキーワード
洗濯と洗い物にかける時間。
誰かを好きになることしか取り柄がないこと。
そこにいるのが当たり前な人。
とにかく女性らしい話。
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タイトルにひかれて、図書館で借りた
普通の死亡でなく自殺されたことにより、その作者の作品はどこかで特別な説得力を持つと思う
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自分より年下の愛人の世話を父親から頼まれた息子。夫の元愛人に結婚相談を持ちかけられた妻。共働きの多忙な日々にささくれ立つ心を危ういバランスで保つ若夫婦。三つの愛のかたちを描いて、どこかに忘れかけていた愛をふたたび見つけだしてくれる珠玉の恋愛短編集。渇きを癒す優しさを探しているあなたに。
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「気持ちにビンボくさいところがある」、恵まれて愛されてきた人の持つ精神的豊かさみたいなものが足りない、決定的な欠落を抱えた女の子。
きちんと自分の靴を揃えるような、どちらかと言えば豊かなほうの中流家庭で育てられたのに、「自分には一生縁がない」はずだった泥沼に足を突っ込み、地獄の一丁目まできてしまった結婚を控えた娘。
自分がニワトリであったことを自覚せず、「他のなにものか」になれるのだと思ってしまった、亡くなった父。
登場人物たちが、とてもリアルに描かれている。
わたしたちは、夢を見なければ、安らかに眠ることができるのかもしれない。
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なんだか鷺沢さんらしくないような一冊だった。
らしくない、というほど読んでいないのだけど。。
私は「スタイリッシュキッズ」みたいな若者たちの青くて苦い物語を期待していたのだがちょっと違ったみたい。
解説でもその感じが見て取れるけれど、その後を知っているだけにやるせない。
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自分より年下の愛人の世話を父親から頼まれた息子。夫の元愛人に結婚の相談を持ちかけられた主婦。共働きの多忙な日々にささくれ立つ心を危ういバランスで保つ新婚夫婦。
三つの愛のかたちを描いた短編集。
とくにファンだったわけではないけれど、10年と少し前、鷺沢萠さんが自殺したってニュースで知った時、なぜかすごく衝撃を受けた憶えがある。
若くして文壇デビューした才能溢れる美人作家にして、何度も芥川賞の候補になりながら結局獲得出来なかった悲運な作家でもある。
名前は出さないけれどとある若い女性作家二名が芥川賞をダブル受賞したのを知って絶望したのではないか、という噂に過ぎない逸話もある。
なんて言いつつ鷺沢さんの小説を読むのは二冊目なのだけど、解説の桐野夏生さんが「若いくせに小説上手いんだよなあ」「鷺沢さん、まだ若いのにどうしてこんなことがわかるの」と書いているの、分かる気がする。
20代の時に書かれた短編集なのだけど、自分よりずっと歳上の主婦の達観した心理描写がすごくて、世の中や人の心理のことを分かりすぎていたから夭逝する結果になったのだろうか、と考えたりした。
こういうお話でこういうことを感じて、という説明が出来る感じではなくて、全体を通してじんわりと染みるものがある小説群。
人生は思い通りにはいかないことの方が多いし、変な人と関わってなんじゃこりゃ!ってこともあったりして(笑)、でもどうにかこうにか自分を納得させたり、小さなことに幸せを見出したりしながら生きていく。
そんなものさ、でもまぁいいじゃない。辛くても、馬鹿みたいでも、悪いことばかりではない。
そんなことを感じさせてくれた小説。
もし鷺沢さんが生きていたら今40代半ば。どんな小説を書いていたのだろう、と考えたりした。
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やっぱり鷺沢さんの本、好きだなー。
時々ドキッとするような言葉が出てくる。
悲しいような落ち着くような。人生って女って。
女の一生は洗い物をすること?