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紙の本
笑いながら子規を読む
2020/09/12 08:26
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず初めに書いておくと、「ギャ句“」というのは、「名句の一部を変えて、意味や場面の転換を味わい笑う言葉遊び」ということで、「ギャグ」と読む。
自称「ギャ句“協会会長」の夏井いつきさんがこの本の著者、といっても、正岡子規の俳句から募った「ギャ句”」を、子規の名句とそれらを並べてできている。
それに夏井協会会長がいつもの辛口評を載せている。
実際にどんな作品か、子規でもっとも有名なこの句「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」で見てみよう。
「牡蠣くへば金がなくなる法善寺」(トポル)、「蟹くへば金がなくなり道頓堀」(有田みかん) というようになる。ちなみに( )内が「ギャ句“」を作った作者名。
名句を遊びにしてふざけてると思う人もあるだろうが、俳句修行にも効果があるというのが、夏井協会会長の御説。
すなわち、「名句を読む。名句を覚える韻の働きが体に叩き込まれる。語彙が増え。言葉に対する感覚が鋭敏になる。」そうだ。
実際子規の俳句は判っている限りでも2万を越すそうだ。
手元の岩波文庫の『子規句集』でも2千余りが収録されていて、「柿くへば」のような有名な句以外を知るには、こういう遊びもあっていいのかもしれない。
この本でも「蒲公英やローンテニスの線の外」のように野球だけでなく、新しいもの好きの子規らしい句を見つけた時には、ちょっと感動した。
この句の「ギャ句“」は「担保なくローン限度の枠の外」(桜井教人)も、なかなか迷句だ。
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