いまもって懐かしい教科書
2009/12/04 21:02
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校の歴史の教科書は、日本史も世界史も山川出版であった。当時も歴史の教科書の記述について、いろいろと意見や論争があり、問題点の指摘もあったようである。しかしその教科書は高校生から見ても良くできていると思った。大学受験においてもこの教科書と資料集を読むだけで対応できた。いまもって懐かしい教科書である。新聞の書評欄でこの本を知り、読み返す気になった。
現時点での実際の教科書ととまったくおなじなのかどうか、手元にある1991年検定のものからはかなり改定された内容になっている。アメリカのオバマ大統領まで登場している。
教科書の記載内容、特に歴史については論争や批判が多いが、やはりよくまとめられていると思う。世界人類の3000年以上の歴史事項をB5版300ページ弱にまとめるのは、大変な作業である。どの事実を記載し、どれを省略するのか、多くの専門家が協力し、全体を見通せる見識のある大家が監修しなければ作成できないものであろう。
辞書のように使う
2010/10/05 00:36
9人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:玉造猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史は現在のためにあると正面切って言うと、なんか大げさなことになってしまいますが、そういうことではなくて、具体的に、世界史の本を手元に1冊置いておくという話です。新聞や本を読んだりテレビを見ていて、ん? と思ったとき辞書のように使います。この使い方には、わたしの場合は高校教科書がちょうど使い勝手がよかったので、ずっと山川の『詳説世界史』を使ってきました。
山川から社会人のための世界史が出たと新聞で見て、よさそうだと思ったので買ってみました。
まず「ふたたび世界史を学ぶ読者へ」として、「(生徒・学生よりも)むしろ、仕事に全力を尽くした日々が一段落した人、いま現実の社会に立ち向かっている人、これから新しい道を歩もうとする人のほうが、問題意識をもち、鋭い思索の切り口をもっているはずです。」「本書が歴史のみちすじの理解と、将来像の構築の一助となることを願っています。」とあります。
言われるとおりです。
内容は、今まで使っていた『詳説世界史』と比べて、それほど違いがあるとは思えませんでした。現代とイスラム世界の分量は少し増えて、詳しくなっているかも知れないですが。
変わったのは内容より記述のレイアウト、表記の方です。高校教科書では当然ですが受験を意識して文中に太字や年号が多いので、ふつうにどんどん読んでいくには向きません。『もういちど』の方は横書きであることを除けば一般の本のつくりだから、読み物として通して読むことができます。コラムの入れ方も適切で読みやすいし、写真や地図も多くて、理解を助けます。
通史だから、読んで面白いということはありません。これを読んで何かに関心を持ったら、より詳しい歴史書を読みたくなるから、この本の目的は十分果たされたことになるでしょう。年表も、わたしの場合ふつう使うにはこれだけあれば足ります。それと、はじめに書いた辞書的使い方との両方で、わたしには役に立っています。
いっしょに『もういちど読む山川日本史』も買って、同じように役に立っています。
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購入者:松木(2009.9.14)
高校時代日本史ほどはしっかり読んでいませんでしたが、18歳の頃の自分がオーバーラップしました。いつも思うのですが、世界史の中の日本の紹介が
本当のダイジャストなのは何でなのでしょうか?
当時受験は日本史だったので、何故かリラックスして読めました
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現在、自分の身の回りで起きていることを
現在の視点や情報だけで判断するのは危険である。
そんなとき歴史的思考と世界的思考が役に立つ。
猪木武徳「戦後世界経済史」は通読してやはり名著だった。
いま二度目を読んでいる。
戦後と世界を俯瞰し、経済史の視点で考え直すのに
とても豊富な材料を提供してくれている。
新刊の「もういちど読む山川世界史」を併読している。
山川出版社の日本史、世界史は
高校の教科書で親しんだ人も多いだろう。
「日々変化する世界をとらえ、
ニュースの背景がわかる社会人のための教科書」
(同書腰巻きのコピーより引用)
という企画が実にタイムリーである。
ニュースの背景を読み解こうと
同社が高校教科書を社会人のために再編集し、
最新記事を加えたシリーズだ。
三連休を利用して読み始めたが、
高校生のときにはとても気づかなかった視点で
世界史を読み直すことができる。
個人の力ではどうにもならない力の作用が
次の時代の流れを創り出し、
しかしその力もとどのつまりは個人の力の集大成から生まれる。
その相互作用を知るのが歴史を学ぶことであると僕は考える。
確かに僕たちの回りで現在起きていることは
100年に一度の現象であるかもしれないが、
どっこい世界史を読み直すと、
激動していなかった時代などなかったことが分かる。
そして、現在は突然現在となったわけでなく、
過去からの流れ、力と力の拮抗作用、
人間の集団としての意識の変化などで
現在になっていることも理解できる。
「もういちど読む山川日本史」と並行して読み直してみたい。
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高校歴史教科書出版社として有名な山川出版による世界史の本。
教科書として有名な「詳説世界史」がベースにあるのではなく「世界の歴史」という以前教科書として使われていたマイナーな本がベースにある。
ふと歴史に興味を持った大人が購入者の大半と思われる。3ヶ月で6刷まで行っているので結構売れているようだ。
歴史の教科書を最初から最後まで読んだのは初めて。
内容は大学受験参考書などと比べると薄い感じがした。
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2010.01.24 朝日新聞に掲載されました。
歴史の教科書を大人向け読み物にしたもの。
日本史と併せて読みたい1冊です。
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結論から述べますと、おそらく教科書を買って読んだ方がいろんなことが頭に入ると思います。山川の『詳説世界史B』の教科書の用語をかなり省いて歴史の流れを文章化することに力を入れているようですが、どうせなら重要な単語は太字ゴシックにするなど、アクセントを付けてくれた方が教科書を「もういちど読んでいる」気になりますし、歴史事象について注意して読み取ることができます。普段から教科書を読んでいる人間としては物足りない内容です。確かに最新の研究成果や最近の事象(オバマ大統領など)を取り上げているところは評価できますが、これも最新の教科書を買えばほぼ事足りることです。ただ、コラムにはかなり力を入れていますし、今まで教科書ではあまり取り上げていなかった(少なくとも私は勉強不足で聞いたこと無かった)ことなどもいろいろあって、大いに参考になりました。イオニア人ポリスは小アジアに固まっているのになぜアテネだけ?ギリシア本土にあるのか(この言い方はちょっと語弊があるかもしれません)や、マムルーク朝の君主について、アラブ型・イラン型・トルコ型モスクの特徴などは授業でも大いに使えます。もし高校を出られた方がこの本を手に取るのならば、まずは最新の教科書を通読してから、改めて本書を読むことをお勧めします。
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おもしろかったです。
特に第一次世界大戦前後からは、今につながる出来事がいろいろ出てきて、わくわくしながら読みました。
高校1年で世界史を習ったときはつまらなかったのに、
試験と関係がなくなるとこんなにおもしろいとは。
アヤ・ソフィアでは「シナン」、
オスマントルコが出てくると「コンスタンティノープルの陥落」、
産業革命では「ハッピー・トーク」、
いろいろな作品を思い出しながら読むのも楽しかった。
(10.02.25)
夫が買ってきた。
先に読んでいいと言ってくれた。
夫と結婚してよかったv
(10.02.21)
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本屋で見かけて手に取りました。
これは良いですね。
あやふやだった知識の整理ができます。
手放せません。
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世界史の通史を扱った教科書。体裁も高校の山川の教科書そっくりだが、高校の教科書をベースにしながらも、一応一般向けに「時代に即応した簡潔かつ明瞭なかたちに」(p.2)記述をあらためた、とある。
おれは高校では日本史選択で、世界史は古代の方しか習ったことがないので、古代から現代まで読み通すのはやや厳しい面もあったが、高校のときのように人名や事件を覚えないといけない、とかいうプレッシャーは全くないので、案外難しくなかった。本当に教科書のような書き方なので、記述が安定しているという点では読みやすいが、人物関係や国と国の関係、事件のつながりなどは読んだだけでは、初心者には全く理解できない。また、用語の説明も不十分、または前後している部分があり、突然「十字軍」や「アロー戦争」が出てきて戸惑う。「ドレフュス事件」、「グリーン・ニューディール」など、結局他の本で調べないといけないという用語も多い。こういう、他の用語集や資料集、授業の説明を参照することを前提としているような部分まで教科書的である。
ただなんとなくイメージが持てたのは良かった。例えば、古代のヨーロッパは民族が移動しまくって争いが起きる、というイメージ、古代の中国は官僚や宦官が横暴を働きまくって国を次から次に自滅に追いやるというイメージ、イスラム世界は宗教色が強く、宗教をめぐって時代が動くイメージ、帝国主義時代のイギリスは、アフリカやインドの植民地に対しても、清に対しても、アラブに対しても(バルフォア宣言)、結構ひどいことをするんだなあというイメージ、大戦中のソ連は結構微妙な位置を占めていたんだなあというイメージ、などのイメージを自分なりに描くことができた。
さらに、この本の最も良いと思った部分は「コラム」で、現代とのつながりを意識しながら、「ユダヤ人の歴史」、「スンナ派とシーア派」、などを解説している部分は役に立つし、「マホメットとシャルルマーニュ」、「探検と伝道」、「中華思想と欧米諸国」などの歴史的な流れの中における様々な出来事の位置づけを確認するものは興味深いし、また単純に「宋代の都市」、「辮髪の強制」など読み物として面白いものもあって、世界史を勉強しながら楽しむことができた。(10/03/09)
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懐かしい!世界史の教科書だ!たくさん本を読み重ねてきた今だから流れで読むとまた違った発見があります。
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最低限の教養として持っておく。この装丁と活字の雰囲気は、ぼうっと読むだけで眠気が襲ってくるオプションつき。。
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事実の列挙が端的につづられており
世界史の内容を振り返るには丁度良い
重要なできごとが要領よくまとめられている
事実の列挙なので(近代までは特に)、
ほんとうにはじめて世界史を...と言う人には退屈かも
どうして、なぜそういった出来事がおこったかについては
あまり言及されていない
冷静になって考えてみると初めて歴史を学ぶ高校生が、
これと似たような物を読むのである。
はじめて世界史をと言う人にこの本が薦められないというのは
おかしな話だと思う。
端的な事実の列挙にとどめ、
高校の先生が授業で活躍する場を残しているのだろうか
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世界史の知識がまったく無いことが悲しくて10年程前に山川の世界史の教科書買ったんですが結局読まず・・・。
最近この”もういちど読む”系が流行ってるということらしいので(笑)再チャレンジ♪
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世界の歴史をひとおおりなめてみようと思い読み始めたが、教科書を読んでいるようなので(まさにそのもの)なかなか進まない。