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「烏に単は似合わない」阿部智里◆八咫烏(やたがらす)の支配する世界で、后候補として集まった四人の姫…陰謀渦巻く宮で事件は起きる。文章に妙な軽さを感じる部分もありますが、豪奢な反物をころころと広げていくような世界の広がり方はなんとも雅。刀の切っ先のような美しさの北家の姫・白珠が好き
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同い年の人がこの物語を書いたのかって思うとちょっと悔しい…
私も書きたい!
物語自体は、それなりに面白かったですが、個人的にはもう一息かなって思いました。
種明かしの部分がなー
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うーむ…二十歳で書いたという話をきいて、ぐぬぬ…と思いました。上手いなー。面白かったです。ミスリードの罠をいくつも張って、異世界ファンタジーミステリーをうまく書いてたな、と。基本的には読みやすかったし、世界観もきちんと作り込んでいて、いやはや。
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一言で言えば、ずるい。好意的な意味ではなくて。
私はこの本を「和製ファンタジー」として手にとった。期待していたのは、偽漢(倭)風ファンタジーでなおかつ後宮で強く生きていく女性の話であった。
その想定は1章2章と・・・裏切られない。
その境遇があっさりしていたり、彼女は孤独でない点、かといって競争にも本気でなさそうなところ、純粋無垢で野心がないところはひっかかったが。
しかし4章にはいって、気が付くとこの本は正体を表していた。「異世界ファンタジー・ミステリー」である(確かに帯にも書かれてはいた)。
人は簡単に死ぬし、その空気は確かにあった。でも主人公の雰囲気がそれを感じさせてくれなかった。
主人公はフワフワとしていてとても謎解きや人の死に対しての関わりがなかった。
今から思えば私は語り手たる彼女を信じすぎていた。
彼女は確かに私たちに全てを告げる存在ではない。
彼女は無知な振りを信仰し、それを貫き通した。
自らさえも偽って。
さて、彼女は何のために生きていたのだろうか。
他の3姫のほうが明らかに常人であり、人としての正しさを持つ。苛烈で冷静で狂気をまとい足りうる。
しかし彼女にそれはなかった。
ミスリードの嵐と、異世界ファンタジーという訳の分からない状況を上手く用いて書かれているように感じた。
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終盤からガラリと話の雰囲気が変わってびっくりしました。登場人物たちへの印象もそれまでと180°違うものになり、それを踏まえて話を読み返すとまた楽しめそうです。
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若宮の后に選ばれるべく入内した4人の姫を取り上げた宮廷の物語です。後宮モノによくある女同士の恋と虚栄と嫉妬が主題と思いきや、徐々に雲行きが怪しくなり、ミステリのような様相を呈してきてとても面白かった。最後に伏線が回収されて、無知で天真爛漫に振る舞う「おめでたい」人間がもっとも恐ろしいということがわかったとき、ゾクゾクが止まりませんでした。全体的にライトな印象なので、「松本清張賞受賞作」という前提で読むと物足りない方もいるかもしれませんが、私は十分に楽しめました。続編と今後の著作に期待できる一冊です。
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和風感漂う異世界ファンタジー。純粋な恋のお話だと思っていたら痛い目にあった。胸キュンもなければ甘酸っぱさもない。前半と後半のギャップが、怖い。
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結末には驚かされた。
恥ずかしながら女性の着物がどうだ香がああだと言われても、華々しい色豊かな景色は浮かんでこないのだが…。
誰が金烏(王)の妻に選ばれるか、という中での女の争い。浅い目論見を皮切りに深まる謎。最後はさながら探偵が謎解きするように全てをまとめきる。
さて、話の中でなかなかに姿を現さなかった若宮が、何をしていたか?、次があるようなので楽しみに読もうと思う
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雅溢れる異世界の宮廷で起こる権力争いを描いた作品かと思って手に取ってみれば、ページを進めるごとにいい意味でも悪い意味でも裏切られた作品でした。
松本清張賞を受賞した作品としては異質ではないでしょうか。若さと瑞々しさが文章の中に躍動して、あっというまに作者の世界に入りこんでしまいました。
伏線やミスリード、四人の后候補それぞれに焦点があたったときの彼女たちの華やかさ、強かさ、美しさの有り余る描写。新しい和製ファンタジーを読みたいという人は一読の価値ありだと思います。
最後のどんでん返しに息を呑みました。
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人間の代わりに八咫烏が支配する世界で若宮の后選びが始まる。そこでは四人の后候補がおり、それぞれに思惑を持っていた。
最初はファンタジーだと思っていたが、オチは立派な心理ミステリになり得る。最終章でイメージが変わりすぎる気はするが意外性もあり面白く読めた。
続編もあるらしいので楽しみにする。
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あっという間に世界観に引き込まれた。
ファンタジーを読むときの心地よい引き込まれ方
無理なくあくまで自然に。
一気に読めた。一気に読まないと気が済まなかった。
姫たちのキャラクター設定がしっかりしつつも
物語展開にしたがい、その設定内で変化する姫たちが特に魅力的でした。
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【史上最年少松本清張賞受賞作】八咫烏の一族が支配する世界「山内」の世継ぎの后選びを巡る有力貴族の姫君たちの壮絶バトル。壮大な和製ファンタジーの幕が開ける!
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★★★★☆
絢爛豪華なSF歴史絵巻
【内容】
八咫烏が支配する世界で始まった、世継ぎの若宮の后選び。宮廷に集められた四人の姫それぞれの陰謀や恋心が火花を散らす。
【感想】
SF時代劇で若宮の妻を目指す4人の姫の物語。絢爛豪華な歴史絵巻で進んでいきます。
このまま宮廷絵巻でもおもしろのですが、一気に転調します。最後は怒涛の攻撃を読者は受けるでしょう。
そして、予想を覆す結末も圧巻です。
映画化したら面白いと思う。キャストはこんなかんじでしょうか。
あせび :新垣結衣
浜木綿 :安藤サクラ
真赭の薄:北川景子
白珠 :二階堂ふみ
若宮 :関ジャニ錦戸くん
史上最年少での松本清張賞受賞作。
同じ時間軸で、若宮側を描いた「烏は主を選ばない」もあるそうです。読まなきゃ!
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題名にひかれて購入した作品。
めちゃくちゃ面白いわけではないが、飽きずに読めた作品。得るところを特に見つけられなかった。。私の力量不足。
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よくある和風ファンタジーかと思い、軽い気持ちで読み始めたら、思いもよらぬ方向に話が進み、まさかの結末。解説読んで作者が当時二十歳の女子大生と知り、更に驚愕。この世界の設定からして、驚きの連続なので、意図してやってるのだとしたら、末恐ろしい作家さんです。同シリーズ出てるみたいなので、文庫化を待ちます。