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人生や人間やお金についてぐるぐる回るような長編。
夏代という女が最初から最後まで訳わからなく気持ち悪くって嫌いだった。
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NHKで現在ドラマが再放送中。先が気になったので、図書館から借りてきて原作を読んだ。ドラマと原作では、スポットが当てられる人物が若干違ったが、小説も一気読みした。
もし、自分にこんな莫大な遺産が転がりこんてきたら、嬉しくてたまらないけど、同じくらい不安にもなるだろうなぁ。疑心暗鬼にもなるだろうし、命も狙われるだろうし。
自分の身の丈にあった暮らしが一番しあわせだと実感した。
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鉄平は、妻の夏代が二十歳くらいの頃、伯母から遺産を相続しており、相続財産は総額四十八億円程度となっているという秘密を偶然知ってしまいます。
夏代はなぜ結婚前からの遺産の存在を隠し続け、一切手をつけなかったのか。なのに、どうして突然カナダのバイオベンチャーに二億円を出資したのか。
遺産をずっと秘密にされてきた鉄平は、妻のこと、家族のことを何も信じられなくなってしまいます。
妻を信じられなくなった鉄平の気持ちも、夫に遺産を隠し続けてきた夏代の気持ちも、どちらもわかるような気がします。家族や結婚生活について、自分だったらどう思うか、考えてしまいます。
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正直、面白くはなかった。
なんというか妻がなぜ主人公にここまで執着するのか分からない。加えて、これまで何十年も使用しなかった遺産を、夫を繋ぎ止める為にそんな簡単に使うんだという違和感。
妻がただただ気持ち悪かった。
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人物の造形が無理矢理な感があって、感情移入しにくかった。また引きを作るためだと思うが、読者には分からない話を登場人物が知っていて思わせぶりな描写が続く手法は、読んでいて面倒であった。エンタメ狙いであると思われる美食や車の説明、観光案内めいた部分も煩わしかった。総じて、週刊誌の連載などで次号のための引きと、その号だけのエンタメにふった作品なのかと感じた